『ナイロビの蜂』’05・英
あらすじアフリカのナイロビで、イギリスの外交官として働くジャスティン(レイフ・ファインズ)は、ある日、救援活動家の美しい妻テッサ(レイチェル・ワイズ)を殺されてしまう。失意の中、ジャスティンは、妻の殺人の真相を探るが・・・。感想アカデミー賞助演女優賞(レイチェル・ワイズ)受賞作品。先々週に観に行きましたが、W杯で忙しくて、今日ようやく書けた。話題の『ダ・ヴィンチ・コード』を観ようと金券ショップを覘いてたら梅田ピカデリーで使える優待券(非売品)が、千円で売っていた。ピカデリーでは当時、『ポセイドン』、『花よりもなほ』『GOAL!』、『ナイロビの蜂』が上映中だった。前者2作はパスで、W杯やし『GOAL!』観ようかとも思ったがやはり1番観たかった『ナイロビの蜂』にした。傑作『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督がジョン・ル・カレの同名ベストセラーを映画化した。この作品はフィクションではあるが、ここに描かれている貧困、飢餓、疫病、不安定な治安、そして先進国の豊かさは貧しい人の犠牲で成り立っているという部分など現在のアフリカの真実の姿を描いている。スラム街を描かせたら、右に出る人はいない監督が生き生きとリアリティを感じさせる描写をしている。監督は、リオのスラム以上に貧しい状態に驚いたそうである。だが、そうした問題提起をするだけの退屈な映画ではなく伏線が巧みに張られたサスペンスとなっており主人公の背後に巨大な陰謀が迫り、スリリングに物語が展開される。アフリカの現状を描いた社会派サスペンスであり夫婦の強い愛を描いたラブストーリーでもある。両方が上手く融合されている作品だった。「ナイロビの蜂」オリジナル・サウンドトラック『ナイロビの蜂』公式サイトネタバレ感想マウスでクリックしながら、なぞって下さい。映画の序盤では、テッサという女性は、目的の為には手段を選ばずという感じで、アフリカに行く為にジャスティンと結婚したとさえ思わせた。しかし、ジャスティンが妻の死の真相を探るうちに明らかになっていく製薬会社の巨大な陰謀と共に夫を危険から守りたいが為に、最も信頼できる人間に気持ちを打ち明けられないテッサの苦悩を知る事となった。本当の妻の姿、曇りない強い愛を知ったジャスティンは脅しにも屈せず、強い気持ちで陰謀に立ち向かう。まるで、テッサと一体になったかのようである。3人の子供を車に乗せて欲しいと嘆願した妻を冷静に規則だからと妻を諭したジャスティンだったが飛行機に規則だから乗せれないというパイロットに声を荒げ、感情的に頼み込む姿は、妻テッサの姿とダブった。そして、彼は我が家=妻の所に戻る決意をし銃から弾を抜き取り、妻が亡くなった場所で死を待った。2人の尊い犠牲により、巨大な陰謀は白日の下に晒される事となった。様々な問題提起、2人の崇高な愛色々と考えさせられる作品だった。楽天以外の方は、URLも忘れずに書き込みお願いします