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カテゴリ:2★アート・映画・演劇
夕べは、ずっと観たかった映画を観に行きました。
薬師丸ひろ子・豊川悦司 主演 「今度は愛妻家」 後半から泣きっぱなしで、脱水症状になるかと思いました。 ストーリーについて語ってしまうと、 映画の面白さが半減してしまうので、残念ながら書けませんが、 とっても素敵にあったかい映画でした。 最近、この映画のモチーフになっているテーマが、自分の中で重なってメッセージをくれます。 生きる事、人と関わって生きていく事の尊さが、しみじみと染み渡っていくようでした。 行定監督は、まさに私と同世代。 同世代が、素晴らしい仕事をしている現場を目撃できるのは、本当に幸せ。 この方は、岩井俊二監督の映画の助監督を長い間されていたんですね。 「世界の中心で愛をさけぶ」「北の零年」「春の雪」などを撮った監督でもあります。 それにしても、「おくりびと」や「ぐるりのこと」などをはじめ、 邦画がすご~く素敵になっているのを実感します。 薬師丸ひろ子さんが瑞々しく、なんとも子犬のようでめちゃめちゃ可愛い! 近年、一番の代表作になったのではないでしょうか。 チャーミングという言葉がピッタリです。 離婚記念と称して、写真家の夫に自分の写真を撮ってもらうシーンがあるのですが、 ファインダーの中に写る彼女があまりに綺麗で、このあたりから涙が。 豊川悦司さんは、劇団3○○(さんじゅうまる)でのデビューの頃から舞台を拝見していました。 なんとも色気があり、女優を引き立てる天賦の才がある、素晴らしい俳優さんだなぁと。 彼の手の演技は、日本の俳優さんの中で、一番セクシー!だと個人的に思っています。 (ちなみに彼は、私と同じ演劇集団・円の研究生出身であり、先輩だったよう。) 映画の最後の方に、夫婦最後の別れを惜しむシーンがあるのですが、 彼の表情がなんとも心に響いて、静かに号泣でした。 脇役ですが、特筆すべきは、石橋司蓮さん! 彼の舞台は、彼が主宰する劇団・第7病棟の大ファンだったので、いつも足を運んでいました。 都内の廃校とか、取り壊される予定の銭湯とか、潰れた映画館とかで芝居を上映するのですが、 そのデカダンと愛惜と、そこから醸し出される自由な空気がたまらなかった。 蓮司さんの妻・緑魔子さんへの献身的な愛も、芝居仲間の間では有名でした。 魔子さんが舞台に立つのを観たいから、劇団を作り、劇団を維持する為のお金を稼ぐ為に あちこちのTVや映画の仕事をこなし、というほどの惚れっぷり。 それはさておき、今回の映画の中では、重要な役どころ、オカマのママを演じているのですが、 蓮司さんの、母性が大爆発!!!で、素晴らしい人間像を魅せていただきました。 演技の中の、瞬間の真実を垣間見せてくれます。 先日私の夢の中で、豊悦と電話で待ち合わせて、あるものを持ってくるように言われたのと、 昨日人に、この映画がすごく良かったと言われたので、なんだか早速観に行ったのですが、 足を運んで本当に良かった! 上映館も少なくなってきていますが、是非ご覧になってみてください! おまけ ちなみに、行定勲監督は、表現数が「9」。 監督やプロデューサーをされる方は、だいたいどこかにこの数が入っているのですよ。 全体を把握する感覚と愛を持って抱擁し、全身で共鳴し、独自の生死観を持っていて、 かつ、どこか客観的で細部に巻き込まれない大きさが必要だからではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.02.20 10:19:19
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