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カテゴリ:育児
毎年度始めに避けて通れない難関がこれだ。
とにかく進級すると何で気が重いって、役員選出。 うちの子どもの小学校では各クラス5つのクラス委員を選出する必要がある。 うちは双子で、だいたい別クラスにされるから、私は片方のクラスに委任状を出して、もう片方のクラスに出席することになる。 委員選出の日にやむをえない理由で欠席する場合は、午前中連絡可能な電話番号を委任状に記載して提出することになっている。 委任状を提出すると、前年の委員(選出担当者)から電話が掛かってくる。 「欠席して委任状を出したからと言って、委員を免除されるわけではありません」 「なり手がいなかった委員については、クジで決めることになりますが、その中に入れさせていただいてよろしいですか」 「その上で、選ばれた場合に異議申し立てはしませんね」 表面上お伺いを立てる電話だが、「イヤです」と言ったらどうしてくれるんだ。 ...すげえ、怖い(笑)。 5つの委員のうち、4つは、毎月第○×曜日の午前中、学校に行って、定例委員会(約2時間)に出席することが義務付けられる。 それ以外に、司会と書記を引き受けるクラス懇談会、各委員会の中の役職決め、PTA総会、理事会への出席は原則全て強制されることになる。 残りの1つの委員は、学校のバザーの直前1ヶ月ほど、ほぼ毎日準備で拘束されることになる。 選出に出かけると、4つの委員会については最初に予定が組まれますので、お仕事を持っている方でも協力していただけると思います、とか説明される。 だけど、本当に、無理なんだって。 毎月、×曜日の診察だけ1回休みます、なんてことは、我々は患者さんには言えない。 会社員なら前もって有給休暇を取れば、という発想は我々には通用しない。 何と言っても我々の職場では、医師には有給休暇システムそのものが無い。 誰かの代わりを誰かが穴埋めできる、という発想がない職種なのだ。 自分が診療不能なほどの病気になった場合、子どもが嘔吐したりしている場合にのみ臨時で「申し訳ありません」と休みを取っているのが現状だ。 ...うちは、年長さんの頃から、熱だけなら子ども一人で留守番である。 1年生の役員選出では、1つの委員がどうしても決まらず、突然「じゅびあさん、いかがですか」と話を振られた。 何とか状況(シングルマザーで医師であること、さらに母が入院中であること)を説明してお断りさせていただいた。 終わってもう片方のクラスに駆けつけると、やはり1つだけ決まっていない委員があり、部屋に入るや否や「△△委員だけ決まっていないんですが、じゅびあさんどうですか」と言われた。 2年生の今年も、覚悟して出かけた。 この役員選出だけは、1時間仕事を抜けさせてもらうことにしている。 「やれない状況」を説明するために、出席しなければならない。 みんなやりたくないんだからあなただけが逃れられない、という論理も確かにある。 保育園の委員は全員仕事をしているのが前提だから、引き受けざるを得なかったが、あれは元々仕事をしている人を前提に、委員会の日時が決められていた。 だが、本当にやりようがない、という場合もある。 二人もお世話になっているのだから、悪いという気持ちもあるが、役員をやったら、仕事をクビになるかもしれない、というほどの危機だ。 参観会、懇談会、運動会だって、フル出席が難しい状況。 低学年のうちに、委員をやっておくほうがいい、というのもある。 高学年になると、同じ委員でもさらに委員長など役がついてくるからだ。 だが、低学年のうちに「やります」と手を挙げることすらできないくらい、委員会への参加が難しい。 手を挙げて自分から引き受けて、「実際定例委員会にはほとんど出られませんけど」と言うわけにもいくまい。 それに、うちの小学校は毎年クラス替えがある。 高学年になってくると、どうしても役員経験者が多いクラスと少ないクラス、偏りが出てくる。 多いクラスに当たってしまうと、一度やったのに...ということも、あるようだ。 うちなんて双子だから、どっちかがそうなる可能性が高い。 役員、委員選出に出かけると、妙に乳幼児の出席率が高い(笑)。 「うちにはこんな小さい子どもがいるので、難しいです」というアピールだ。 小学校まで車で送迎してもらい、「さあ、降りまちょーね」と赤ん坊を下ろしている母親を毎年見る。 送迎する身内がいる、ということは、選出の時間くらい子どもを看ていられる身内がいる、ということなのだが。 そんなこんなで今年も緊張して出かけたが、あれよあれよと言う間に全ての委員が決まってしまい、慌てて隣のクラスに移動したら、そっちも終わっていた。 あんなに電話で脅されたのは、何だったの。 ...どうも、前もって今年は誰が引き受ける、ということが決まっていたようだ。 周囲の母親が「今年は●●委員は★★さんだって」とヒソヒソ話しているのを聞いた。 私は母親同士の付き合いには疎いので、根回しとか考えてもいなかった。 ああいう委員というのは、何故か、積極的にやりたい!と手を挙げる人がいる。 いや、いてくれるから助かる。 あと、本当はやりたいんだけど、出しゃばるように見えるのもイヤなので、「誰もやらないのなら、私がやらせていただきます」と言う人。 誰もやる人がなく、なかなか選出が終わらず、いよいよクジで、となった時にその緊張感?に耐えられず、「それならまあ、私でよければやります」と言ってくれる人。 それから大多数の、出来る限りやりたくないという人。 それと、私のように、本当にどう逆立ちしても、やりようがない、という人。 双子だから、2年やるというのではなく、せめて、1年で済ませたい。 委任状のクラスでクジに入れられ選ばれ、もう片方のクラスでも引き受けていたでは困る。 というより、1年だろうと何だろうと、選ばれてしまったら本当に協力できない。 これから毎年、2人の子どもが高校を卒業するまで、この憂鬱が続くのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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