|
カテゴリ:恋愛ネタ
若い女性患者さんたちの診察をしていると、診察をしているはずなのに、なぜか恋愛談義になることが、よくある。
私も、ええ年食ってきたので、患者さんたちの(多くは真剣な)悩みを聞きながら「若いなあ」「いいなあ」「青春だなあ」と思ってしまう。 たいてい「彼氏」の側には患者さんたちの想いが重すぎるらしい。 患者さんたちは真面目だし一途だし、好きになってしまうともう他の事が目に入らなくなってしまうことが多いから。 彼と喧嘩して、彼の部屋の前の駐車場に深夜立ち尽くしているところを親御さんに連れ戻され「大変だ」と診察に連れて来られたりしちゃう女の子。 「ふらふらと家を出て、気がついたら彼の部屋の前にいて、『ここから始まったんだよなー』って思って、またここにいたら始まるような気がして、ぼーっと立っていてしまったんです」 一歩誤ればストーカー呼ばわりされそうだけど、恋して待ち伏せたりしたストーカーすれすれの甘い思い出って誰にもあるもの。 あー、分かる分かる、私にもそんな時代があったわねえ(遠い目)と思ってしまうんだけれど。 私も親に心配させたので、親御さんの心配もよく分かるけど、恋をしていると若い子にはたまにあることなんだよね。 患者さんは「彼に自分の気持ちが重過ぎると言われた」ととても傷ついている。 そうなんだ、すごく好きなんだね。 恋愛って、不思議なことに沢山好きになったほうが負けっていうか、不利っていうか、そういうところがあるんだよね。 相手が振り向いてくれるまではそんな欲はなかったはずなのに、人間って欲張りだからさ。 自分と同じくらい、彼にも自分のことを好きになってもらいたいって思うんだよね。 二人がお互いにぴったり同じだけ相手のことを好きになる、っていうことは残念だけどなくて、いつだってどっちかの気持ちのほうが、重いんだよ。 恋愛を、相手の気持ちで量るのは苦しくなるだけ。そんなのは、結局分からないんだよ。 いつだって分かるのは、自分がどれだけ相手を好きかってことだけなんだ。 それでもさ、相手より、自分の好きって気持ちのほうが重い、と感じたら、これは戦略的なことだけど、それをちょっと隠してみるほうが、自分の思ったようにお付き合いが進んだりするよ。 男の人ってさ、女の子が自分のことだけしか目に入らない時より、仕事とか、趣味とか、家族や友人のことを大事にしてたりとか、ちょっと余裕がある時のほうが、惹かれちゃったりするんだよ。 追えば追うほど、怖くなって逃げ出すけど、「あれ?こいつ俺のことが全てなんだと思ってたら、違うのかな。こいつの一部でしかないのかな」なんて思ったりすると、かえって一生懸命になってみたりしてさ。 押しても駄目ならひいてみるのが恋の駆け引きとしては重要。 重いって言われたからもう自分から電話は掛けちゃいけない、なんて思う必要もないよ。 決定的にもう終わりにしましょうって別れたわけじゃないんだからさ。 ただ、そんなこと言う彼には、少しだけ我慢して間を置いて、「ここのところちょっと忙しくてねぇ、元気ぃ?」って思い出したように電話を掛けてみると、男心をそそられるもの。 あなたに言われて確かにそうだなって思って、趣味の何かを始めたの!そしたら楽しくなっちゃって、って宣言するのも効果的かな。 そういう駆け引きを、楽しめるくらいの余裕があると、彼はあなたを魅力的に思うのよ。 一度はあなたを好きって言ってくれたんだから、あなたはその時点で合格点に到達してる。 そこからは戦略次第なのよ。 それに彼だけが男じゃないから、万一この恋がうまくいかなくても、あなたが「彼氏が欲しい」って目をギラギラさせているんじゃなくて、「別に人生男だけじゃないし」って余裕を持っていたほうがとても魅力的に見えて、またほっといてもすぐ次の男性が現れるもの。 みんな乗り越えてくることだし、若いんだからさっ!大丈夫。 あなたは今、恋をしてて、ちゃんと恋ができるくらい、精神科の病気がよくなってるってことなのよ。 診察室で、なんて話をしてるんだろうね(笑)。 彼のほうが他の女の子に気持ちを移して、ってこととかでなければ、たいてい次の診察に患者さんはニコニコしてやってきて「解決しちゃいました」っておっしゃる。 世の中の女の子たちを魅力的にしよう、ってキャンペーンを密かにやってます。 後から見たら、今日の日記のタイトルはちょっとアブナイ響きだわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月11日 11時43分20秒
コメント(0) | コメントを書く
[恋愛ネタ] カテゴリの最新記事
|