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Kausachun Qosqo

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2006.02.15
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ペルーの・・というか、中南米のあちらこちらで見られることかもしれないがカーニバル時期になると水をかけるというのがよくある。

かけあうだけではない・・一方的に水をかけてくるのだ。

それもカーニバルの当日だけではない。
例年のことながら水かけはカーニバルの一ヶ月も前からはじまる
特に今年は2月26日がカーニバルであるのみかかわらず、すでに一月中旬から水掛がはじまっていた。
年によってカーニバルが2月上旬にくることもあれば、下旬にくることもある。でも水かけは毎年1月中旬には始まる。今年のようにカーニバルが下旬にあたるときは、その分水かけも長い間行われることになる。

水鉄砲、バケツ、風船などで水をかけるだけでなく、色粉、泡、などをかける。
道行く人にバシャ、
スーツを来ていてもバシャ、大事な書類にバシャ、
車の中から歩行者に向けてバシャ、
バスに乗っていても、歩行者がバシャっと水風船をを投げてきて開けた窓を通って車内で破裂することがある。

それを楽しもうという態勢にあるのならかまわない・・

でも日常生活を送っていて、これから出勤する最中に、買いものに行く途中に水をかけられたらたまらない。

朝一番、家から出たところで場シャットやられた日は一日中、不愉快な気分でいなければならない。
ときには着替えに戻らなければならないこともあるのだ。

先日、水をかけられたときには私は警察に訴えた。

なにしろ水をかけられ、転倒し、服が汚れたのだ。とうぜん、水をかけた張本人は逃げていない。

警察はうっとうしい訴えと思っているようで真剣にとろうとはしない。

怒りがこみあげてきた。

「水をかけられることによって風邪をひくことだってあるのよ。それが肺炎になってしにいたることだってあると思うの?水風船があたるときは石を投げられたのと同じくらいいたいのよ。その衝撃で心臓発作だっておこしかねないのよ。服だって洗わないといけないし、洗濯代どのくらいかかると思っているの?経済的な損失だってあるの!!」

習慣だから・・伝統だからしようがない・・と警察は言う。

「習慣?!
習慣ていうのはね。それに合意済の当事者の間で行われるの。あなた方チュンビビルカスのタカナクイ(クリスマスをケンカで祝う祭り)で関係のない人にケンカをしかけないでしょ?チャラヘ(石投げ合戦祭り)で関係ない人に石を投げないでしょ。その祭りの参加者、当事者だけが巻き込まれるのが習慣とか、伝統とか、祭りなの?」

実際、警察も水掛を泊めに入るくらいの介入はできるのだ・・。新聞にも“カーニバル、警察がXX人に介入”なんて見出しが躍ることもある。
ただ、クスコにはそれが徹底されていないようだし、ましてや水をかけた人間は見当たらない。

「犯人がいない?だったら、強盗にあって、犯人が逃げた場合、あなた方は何の捜査もしないの?」

「私がこのまま風邪をひいて、肺炎になって、死んでしまうとも限らないのよ」

警察はいう・・。これは習慣なんだから・・。
周りの警官は真剣に取らず、ニヤニヤと笑うばかり・・。

これを読んでいる皆様は私が冗談のわかる人間であることはご存知だと思う。
私だって水かけをするときにはする。昨年はガイドの仲間連中とピクニックにいったときにやった。


しかし、日常生活を送っているときには・・。私はみずかけを受け入れるわけにはいかない。

実は私はカーニバルの水かけに対してひどいトラウマを残しているのだ・・。

4年前、ちょうどソルトレークシティ五輪の頃、日中、両替商に行こうと出かけたところ、水かけの集中砲火を浴び、全身がびしょ濡れになった、それに対して抗議してつかみかかると、

「自分たちの習慣を理解しないmal criada(お育ちの悪い人間)」

とのたまった。自分たちの楽しみに抗議されるの不愉快であるといわんばかりだった。

事態はさらに悪化した。
水をかけられた二日後、市内観光を終え、ホテルから出てくると急に体がだるくなった。歩けば、15分弱の距離だったが、とてもじゃないが歩けそうにない。タクシーをつかまえ、自宅に帰ると急激に熱が上がってくるのを感じた。近所に薬局はない。一人暮らしの私はくすりを買いに行くこともかなわずハチミツとレモンをタップリ入れた紅茶でビタミンCを補給するほかなかった。

NHKをかけたまま寝込んでいた。オリンピック速報で「清水選手の銀メダル獲得!」
と言う言葉が銀であるのか、金であるのかはっきりとは聞きとれなかった。

翌日は仕事でマチュピチュであった。シャワーも浴びずマチュピチュへ向かわなければならなかった。

薬代を誰が払ったのか、濡れて汚れた服を洗ったのは誰だったのか。
病気で寝込んだ“被害者"の私である。

それ以来、私はカーニバルの水かけを憎むようになった。

水をかけられたら抗議をしたい。でも水をかけた相手はたいていの場合、消えている。

いったい、もし私が病気になったら誰が治療費を払うのか、濡れた服、汚れた服は誰が洗うのか・・。
無責任な水かけ祭りに対する怒りがわいてくる。

明日から3日間ヒマなので、カーニバルを前に市役所に訴えに行こうと思う。もちろん何の効果もないのはわかっているのだが・・。

私の主張したいのは・・

“水の掛け合いを楽しむなら、カーニバルの当日だけにするように・・。そして水掛をすることに合意した当事者間で、周りの関係のない人間を巻き込まないように行うように”

果たして市役所側はこれを理解してくれるだろうか・・。




街を歩くときにはこんなの着なきゃいけないの?
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これが必要になることは避けたい・・






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Last updated  2006.02.15 10:50:12
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