【ほめる前に認めよう】
【ほめる前に認めよう】◎人はまわりの人から、評価されたりほめられたりすると嬉しくなります。 それは、自分の存在が他人に喜ばれていることを実感できるからです。 特に、乳幼児期はそれが顕著に表れるようです。 「ヨコミネ式」教育という理念で保育園を運営する横峯吉文さんは、子どもの やる気を実にうまく引き出すことで有名です。 ただ単にほめることだけの教育ではないのが特色です。 むしろ「ヨコミネ式」では、先生たちに子どもたちを「ほめなさい」とは 言わないそうです。 子どもをやる気にするスイッチは4つあるという考えです。 1、競争したがる 2、真似をしたがる 3、少しだけ難しいことをやりたがる 4、認められたがる 最後の「認められたがる」、すなわち、認めてもらいたいという願いをかなえ ると、やる気がグンと増すというのです。 それには、少し難しい課題を与えて、認める。 このくり返しでやる気を起こさせるわけです。 この保育園では、保護者の方々に「ほめるのは年に2回、盆と正月」だけ、と 言っているそうです。 なぜかというと、ほめてばかりいると子どもは慣れてしまうというのです。 ほめることより大事なのは「認めてあげること」。 たとえば、跳び箱を10段飛べてもほめない。そのかわり、認めてほしくて 先生のほうを見たとき「さすがだ」という表情でうなずく。 それを見た、子どもは自分が認められたと思いさらに頑張るといいます。 また、子どもたちがしたことを、親や先生が記録してやるだけでもよいと言い ます。この保育園では、子どもが読んだ本をノートに記録します。 記録するだけでほめることはしないのに、一人で2000冊の本を読破した子も いるそうです。 もう一つの特徴は、本人にとって少しでも良くなったところを、 「ここの部分は、前よりもよくなってよかったね」と小さなところまで認める こともやっています。 この教育法には、ほめるまえに認めることの大切さがあります。 単に子どもに対する教育というのではなく、企業内の社員教育にも応用は可能 です。 子どもも大人も、まわりからいいを評価されることは心地よいものです。 ほめる前に認めることができる人になりたいものです。