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テーマ:闘病日記(4014)
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10日程前に受けた手術の話を
今日、少しする機会があって 話してるうちに 自分の中で憂鬱だった気持ちが無くなっているのに気がついた。 それどころか もっと詳しく話したいとまで思うようになっている自分を発見。 これは書かない手はないと思い直したので 今日は9日に受けた手術の事を書こうと思う。 なんて書いてはいるが 実は私、 手術の記憶が一切無い。 それどころか 自分が何をされたかさえ知らない。 だって全く説明無しだったんだもの。 詳しく書くとこうだ。 土曜の朝に 前日言われていたように救急の窓口に行き 託されていた手紙を係の人に渡した。 執刀してくれる先生はドクターSと決まっていたので 彼の到着を待つ間 点滴を打たれて血を採られた。 先生はお昼頃やって来て 手術する箇所(つまりお尻ですね)を診た後 「午後には手術するからね」 と言い残して去って行く。 感じの良さそうなドクターだったけど 忙しそうにしてるのがちょっと気になった。 唯一助けになったのは 採血をしてくれたおじさんが 私が日本人だと気付き 自分の息子がアニメ好きのオタクで 日本のアニメを日本語で見過ぎて 父親である彼にも日本語で話しかけて来て困る、 なんて言って笑わせてくれた事か。 点滴を打たれながら病室に連れて行かれ なぜか眠くてずっと眠りっ放し。 夕方になって麻酔医という女の人が来て 「緊張してますか」 と問うので 「全然」 と素直に答えると 「でも一応あげておくわね」 なんて言う。 「なんだろう?」と思っていると その後すぐに看護婦さんが来て 私の口の中に 角砂糖とともに注射器の中に入った苦い液体を投入。 その後点滴を打たれながら 二人の看護婦さんに強制的にシャワーに入れられた。 手術用の液体石鹸で身体を洗うのが義務づけられてるらしい。 その後ベッドに寝かされて 階下の手術室まで運ばれるも なぜか眠くてウトウトしっぱなしの私。 廊下でちょっと待たされた後 いきなり暗い部屋に連れて行かれ その後 でっかい電気がいっぱい付いている真下に移動。 いよいよ手術か!? と思っていると 右足の太ももに冷たーい物を貼られ その後の記憶が途切れた。 5分後くらいに目を覚ますと 全く違う部屋にいる私。 口には酸素マスク?のような物を付けられて なんだか息苦しい。 もしかして手術は終わったのかな? と言う考えが頭をよぎり 例の箇所を自分で触ってみたけど 前と同じように固いまま。 ・・・まだ終わって無いじゃん!! 一体いつになったら手術をしてくれるんだろう・・・!? そんな風にイライラしながら ずっと待つこと1時間。 やっと看護士らしい男の人が来て声をかけてくれた。 「大丈夫ですか?」 「・・・はい」 「痛くないですか?」 痛い・・・? 「・・・ちょっと痛いです」 そう答えると 「それは当然ですよ。 ちゃんと切ってますからね」 ・・・切ってる? ・・・それって・・・それって・・・もしかして・・・!? 「あの・・・手術はもう終わったんですか?」 「ああ、気がついてなかったんですか?」 と笑って答える看護士。 ・・・な~んだ、終わってたんだ。 ・・・でも、いつの間に? だいたい私、麻酔なんてされてないし。 病室で飲まされたあれが睡眠薬だったのかな? でも、普通手術の時って麻酔を打つよね? それに 家でPCで調べた時には この手の手術って局部麻酔だったけど フランスでは違うって事? 私はてっきり自分が切り刻まれてるのを 起きたまま感じることになるんだろうと 覚悟をしてたんだけど ちょっと寝て起きたと思ったら終わってたなんて なんか、笑い話にもならないじゃん。 そんな事を考えながら さっき自分で触った部分がまだ固かったのが気になる私。 手術前と全く変わってない気がしたのだ。 ・・・これってちゃんと手術されてるのかな? もしかして取り除くのを忘れて まだ悪い部分が残ってたりして・・・。 手術後だったからかとっても弱気で イヤな考えばかりが頭の中をよぎる。 そんな風にまた1時間くらい放置された後 やっと病室に行く事になり 階上から女の人が二人やってきた。 彼女らにさっきの看護士さんが話す言葉を聞いてビックリ。 「彼女は思いのほか深く眠ってしまったので いつもより長くここで術後の経過をみてたんです」 ・・・これって私の事だよね? 麻酔(睡眠薬?)が効き過ぎたって事かしら? さっきでっかい電気の下で眠り込んで 起きた時には5分くらいしか立ってないと思ったけど 実は随分時間が立ってたって事だよね? 様々な思いを巡らせながら病室へ着いて見ると 昼間に隣のベッドにいた女の人は既に退院した様子。 二人部屋だけど個室ってことね。 しばらく寝たままでいるように言われ 1時間後(夜中の11時くらい)になってやっと その日初めてのご飯が運ばれて来た。 と言っても軽食でしたが。 頭を起こして食べていいと言われたので やはり麻酔はうたれてなかったと言う事かしら? だって、麻酔を打ってると 頭はあげちゃいけないって言うよね? 味の無い野菜スープとカリカリのトーストにバターを塗って食べながら 少しホッとして やっとテレビを付けてみようと言う気になった。 フランスじゃ消灯時間ってないらしく 11時にテレビを見ていても何も言われなかった。 なにしろ昼間にずっと寝てた事もあり 眠気がやって来ないのだから仕方がない。 それでも日付が変わる頃には いくら何でも寝た方が良いと思い やっとテレビを消して横になる。 ウトウトしながらも 手術前と変わらない固さが気になって あまり良く眠れなかった。 しかも夜中の一時頃 点滴を打たれてる右腕が腫れ上がってるのに気がつき 看護婦を呼んで点滴を外してもらうと言うハプニングまであった。 朝だと思って起きたら5時半。 それから朝ご飯まで長かった。 7時に血圧と体温を測りに来て 8時にやっと朝食。 日曜日だったからかクロワッサンが出たのがうれしかった。 そして9時頃になってやっと 執刀医のドクターSがやって来る。 「何か問題は?」 と言う先生に 「あの・・・まだ固い場所があるんですが・・・」 とおずおずと話してみると 「ああ、それはガーゼです」 と即答。 ・・・ああ、そうか、ガーゼかあ!! ・・・な~んだ!! 「他に何か?」 と訊く医者に 「いえ、何もありません」 と答えると 「じゃあ、又明日」 と忙しそうに去って行く先生。 良さそうな人なんだけど 大した病気じゃない私には時間は割けない とでも言ってるようなその態度には はっきり言っていい気持ちはしなかった。 とまあ、 こんな感じで私の手術は終わった。 日曜日の午後には旦那が子ども達を連れて来てくれ 病院の前庭で子ども達を遊ばせながら ゆっくりとした時間を持てて それはそれで良かったんだけど。 実は翌日が最低だった。 朝来た看護婦は私の傷口を見つける事さえ出来ず 違う所にガーゼを当て 退院した後それに気がついた私は その足で又病院まで取って返し 看護婦長に泣きついて 正しい所にガーゼを入れてもらった。 まあそんな事があり 退院直後は気分がどん底だったため 手術の話しなど書く気にもならなかったと言う訳。 でも今日こうして書く気になったのは やっぱり もうすっかり良くなったと感じられるからかなあ? まだ一応怖いので しっかり消毒だけはしてるけど 自分があんな手術を受けたなんて 実は全く全然実感がない。 ・・・当たり前か、 記憶がないんだものねえ。 なんにしても こうして元気にいられる事が 今は本当に嬉しい私なのでした。 blog ranking お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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