思えば遠くへ来た私

今年の夏はまだ海水浴に行ってないので

そろそろ海に行きたいね、

と旦那と話し合った結果

明日、いよいよその海水浴に行く事になった。

行くとなったら朝早く出発したいので

その用意を今日のうちにやっておこうと

さっき、いつもは日記を書く時間に

海水浴セットを探したのだけど

どこをどう探しても見つからなかった。

クローゼットに入れてあるはずだと思って

気楽に探し始めたのだが

上を見ても下を見ても全く見つからない。

ここに無いとしたら地下の倉庫にあるとしか思えず

さっき旦那に鍵を借りて降りて探してみたけど

やっぱり陰も形も無かった。

倉庫を探しながら

「やっぱりクローゼットの中にあるのかも」

なんて思ってしまい

帰ってきて探しまくったけど見つからず。

旦那に「探し方が悪いんじゃないか」なんて言われて頭に来て

もう一度下に降りてみたけど無駄だった。

・・・一体どこに消えてしまったのか？

旦那ともう一度クローゼットの中を探している時に

ふいに奴がこう言った。

「もしかしたら盗まれたのかも・・・」

盗むう！？

・・・海水浴セットを？

それはとんだ間抜けな泥棒だなあ。

でも、いや、うん、きっと。

それはそれで有り得るかも。

それというのも、

うちの地下の倉庫の扉の鍵はとてもちゃちい。

普通の錠前を引っ掛けているだけである。

しかも、

その錠前を引っ掛けてる金具なんて

抜こうと思えば抜けると思える程頼りない。

いや、

きっと誰かが引っこ抜いた事があるのだろう。

触っただけでぐらぐらするもの。

勿論そんな状態なので

地下の倉庫には金目の物なんて置いてない。

一番高価な物と言ったら

去年日本に帰国した時に買ったスーツケースくらいだ。

でもさっき行った時にはスーツケースは無事だった。

でも、海水浴セットが消えてるのだ。

・・・やっぱり誰かに盗られたのかな？

一応そのセットの中には

パラソルにござ、マットにビニールシート、

子ども達の浮き輪に腕輪、

そして私のビーチサンダルも入ってるはずだ。

・・・そんな物を盗る人なんているかしら？

でも、実際無くなっているので

誰かに盗られたと思うのが一番手っ取り早いかも。

と言う事は

盗った奴は同じ建物に住んでる人としか思えない。

・・・それもイヤだなあ。

この建物には40世帯くらい入っているので

顔を合わせた事の無い人もいるし

もしかしたら本当にそうなのかもしれないと思うけど

それってあまり気持ちのいい物じゃない。

旦那は自分のその考えに合点が行ったらしく

盗られたんなら仕方ないから

明日の朝早く必要な物を買いに行こう

ととっても気持ちの切り替えが早い。

明日行くビーチはニースではなく

近場の砂浜ビーチに行く事にしたので

あまり大きな荷物は持って行けないから

買うと言っても子ども達の浮き輪くらいだ。

でも、子ども達の浮き輪は本当なら3つ位はあったはずなのに

わざわざ買い直さなければならないのはやはり悔しい。

・・・本当に誰かに盗られたのかな？

いまだにその事実が信じられない私。

もしかしたら、

夏が過ぎて秋になる頃

ひょっこりどこかから出て来るかも

なんて事も実は思っている。

でも、

あると思える場所は全て探したので

甘い考えは捨てて

もうすっぱりと諦めた方がいいのかもしれないな。

せっかく楽しみにしてた海水浴なのに

行く前からケチがついてしまって

ちょっと残念な私です。







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