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カテゴリ:フランス
夕べ、テレビを観ていると
ある番組で 「パリに来る旅行者の中で日本人だけがかかる病気がある」 と言う特集をやっていた。 興味を持って見ていると それはパリ症候群に良く似ているものだった。 いや、 それももしかしたらパリ症候群と言うのかな? 私はフランスに来る前に 図書館でフランス関係の本を借りて読みあさっていて その中に“パリ症候群”についての物もあったので この言葉を知っていた。 その番組の中で実際に 日本から旅行に来た日本人を取材しながら それがどう言った物なのか説明していたので ここでもそれを例にとってみようと思う。 まず、ホテルに着くと 自分の荷物は自分で部屋までもって上がらなければならない。 そこは3つ星ホテルだったからなのかもしれないけど 4つ星だったら少しは違うのかな? 4つ星に泊まったことが無いので私には良くわかりませんが。 まあ、エレベーターがあったので 別に難なく部屋までは上がれるのだけど こちらの廊下の電気がくせ者。 1分くらいで自動的に切れてしまうのだ。 又灯りをともすには 廊下のあちこちにあるボタンを押せば良いのだけど 初めてフランスに来た外国人に その特殊な事情を誰も説明しなかったりするので それを知らない日本人は真っ暗な中おどおどすることが多い。 実は私もその一人。 せめて何か一言いってくれれば良いのに。 もう慣れましたが。 町に買物に行っても よほど高級な店でない限り 御客様は神様でもなんでもないので 店員が都合良くやって来てくれる事もない。 違うサイズが欲しくても 誰も相手にしてくれない中 途方に暮れて待つことも多い。 レジには客が列を作ってるし。 その番組の日本人女性も Tシャツ一枚買うのに30分位かかっていた。 だいたい買ってやろうと言う客に向かって 笑顔の一つも見せない店員が多いのだ。 いつかなんて お土産屋で小物を買おうとして大きなお札を出したら 「お釣りが無いから」 と仏頂面でお札を押し戻して来て 売ってくれなかった事があった。 こういう経験は日本ではなかったので 本当に本当に驚いた。 カフェに座ってお茶を飲もうとしても ウエイターがすぐにやって来ないことも日常茶飯事。 その番組に出てたパリ在住10年の日本人男性は このように説明していた。 「待たされるのは別に良いんだけど 自分が座っていることにウエイターは気付いてるくせに 気付かない振りをして無視されることがショックなんだ」 そう、これも良くあるかも。 忙しそうにいてたりすると しょうがないなあ、 と今では思えるようになったけど 前は私もこれがショックだった。 そしてここで日本人はなぜか 「全ては自分のせいだ」と思ってしまうらしい。 日本人の自分だから差別される とでも思うのかしら? 良くはわからないんだけど。 そしてこのような目に度々あって 次第に鬱状態になり 精神科を受診する日本人も多いと言うこと。 これがいわゆる“パリ症候群”なのだ。 まあ、数日しか滞在しない旅行者は そこまで酷くうつ状態になるとも思えないけど その番組では 「医者に駆け込む日本人旅行者もいる」と言っていたので 結構深刻なことなのかもしれない。 私はパリに住んでいる訳ではないけど これはきっと地方でも有り得ることだと思う。 実際ニースでも酷い目には多々あってるし。 そんな私もフランスに来てもうすぐ9年。 本来はデリケートな私も これまで驚くような目に遭って来たので もうすっかり慣れてしまったかも。 相手に言い返せるようにもなったしな。 これには自分でも驚きだけど。 なんにせよ 日本で当たり前のように神様扱いされてきた日本人には フランスはとっても過酷な国には違いないのである。 それがたとえ旅行者であってもね。 フランス人である旦那でさえ 「こんな国民が住んでる国なんて、 観光名所が無かったら 誰も見向きもしないだろう」 と言い切ってますわ。 ・・・私も絶対そう思う!! blog ranking お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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