思えば遠くへ来た私

大分前に、娘に粘土を買ってあげた。

彼女の大好きなキャラクター“DORA”の粘土だ。

でもそれも遊び過ぎて固くなってしまい

殆どがゴミ箱行きになったのだけど

かろうじて茶色の粘土だけ

どうにか娘が練れるくらいの固さにとどまってくれている。

と言う訳で、

さっきその粘土で

久しぶりに遊び始めた娘、

それを一つの固まりにして

ままごとセットのプラスティックのフォークに刺して

私の所へ持って来て言った。

「見てママ、これ、肉団子！！」

・・・そうね、そう見えなくも無いねえ。

「食べて」と言うので

「むしゃむしゃ、ああ、美味しい！！」

と大げさに相手をしてあげたら

娘も嬉しそうに「ふふふ」と笑って去って行った。

そして編み物を始めた私の目の端で

今度は息子に「見て見て、これ・・・」

と娘が言っているのが見えた。

が。

6歳の息子、

娘が持って来た茶色の粘度の丸い固まりを見て

「なに？うんち？」

なんて言うではないか！！

「何言ってるの！？」

と私が言うのと同時に

娘も「何言ってるの！？」と

相当憤慨した様子。

そして、

その言葉に続けて息子に向かってこう言った。

「これは粘土でしょ！！」

・・・ごもっとも。

2歳児の妹にたしなめられて

息子も返す言葉が無いようでした。



・・・それって肉団子じゃなかったの？



さっき調子に乗って相手した母は

ちょっとバツが悪かったぞ・・・。








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