思えば遠くへ来た私

うちの娘は食いしん坊だ。

その証拠に

「お腹が空いて死にそうだ」

と言ってよく私を脅す。

もちろん本当に死にそうな訳は無い。

そう言うと絶対に何か食べ物を手に入れられると分かっているからだ。

実際、前は

「お腹が空いて死にそうだ」なんて言われると

これは大変、とばかりに何かをあげていたけど

ただ単に大げさに言ってるだけだと気がついてからは

米菓子を与えるようにしていた。

が、

いくら米菓子とはいっても米は米だ。

四六時中食べて良い物でもない。

どうしたらいい物かと悩んだ結果、

娘が好きなにんじんを与えようと思いついた。

実際、うちの娘は

にんじんがとても好きらしい。

私が食事の用意をする為に台所で何かを刻み始めると

その音を聞きつけて必ず姿を現し

もしそれがにんじんだったら

手に入れるまで「にんじんちょうだい！！」と唱え続ける。

いや、

にんじんの切れ端くらいあげても良いのよ。

でもね。

この料理にはにんじん2本使おうと用意して刻み始めたのに

そのにんじんを1本食べられたりした日には

頭にもくるわけよ。

だから最近はにんじん3本用意して

やって来た娘に一本丸ごと渡したりしている。

それを美味しそうにポリポリかじる娘。

・・・そんなににんじん好きなの？





やっぱりかなり好きらしい・・・。










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