【書籍感想】鳳は北天に舞う 金椛国春秋
書籍の感想です。今回は「鳳は北天に舞う 金椛国春秋」です。鳳は北天に舞う 金椛国春秋(8) (角川文庫) [ 篠原 悠希 ]ようやく明々とお互い好きであることを認めあえた遊圭ですが、なかなか祝言を挙げられません。平民である明々を正妻とするためには遊圭も無官の平民相当でないといけません。なのでさっさと祝言を挙げてしまいたい。祝言を挙げた後であれば官位を得ても問題ないからです。なのですが、時代がそれを難しくします。朔露国の侵攻を防ぐために遊圭も前線に赴くことになったからです。明々は健気に待つと言ってくれますが、早く結婚できると良いですね。それにしても、前巻で息子から裏切りを打診されたルーシャンが楼門関を放棄して撤退していたので、ルーシャン裏切りか、ルーシャンと戦うことになるのかと心配だったのですが、何とか踏みとどまったようです。しかし、国を滅ぼされ、放浪の民のなったルーシャンの一族ですが、功績を挙げ、将軍にまでなっても息子を人質として都に留め置かれています。そして朔露には両親や親族を人質に取られており、ルーシャンは非常に難しい舵取りが要求されていたのです。時間を稼ぐために、楼門関から撤退したことは背任行為なのでしょうが、なにもせずに親を見殺しにすることはできなかったのです。朔露への反攻作戦、さして楼門関奪回作戦を考えているルーシャンを玄月は「あり」だと考えたようですね。さて、今回も人質救出作戦を無事成し遂げた遊圭ですが玄月の無事が気になりますね。みんな揃って落ち着くのはいつのことになるのかな。