【書籍感想】
書籍の感想です。今回は「エヴァーグリーン・ゲーム」です。エヴァーグリーン・ゲーム (一般書 438) [ 石井 仁蔵 ]チェスに心血を注ぐ人たちのお話です。透は難病で遠足にも行けず、小児病棟で無聊をかこっていました。そんなとき出会ったのがチェスで、たちまち夢中になりました。先に退院したチェス友だちが不慮の事故で亡くなり、彼は病気に勝ち、チェスのグランドマスターを夢見るようになります。各章ごとに視点は変わり、透に勝てずにチェスを諦めようと思った高校生。その高校生が大学卒業後、チェスができるカフェを開始。生まれた時から目が見えない女性がチェスに光明を求めて、そのカフェへ通うようになります。不良少年は「熱くなれるもの」を求めて、辿り着いた先がチェスでした。過去に詐欺行為に加担したり、その後、アメリカで偽装結婚して、マフィアの一員になったりと、相当やばい人です。しかし日本人初のグランドマスターになるなど、チェスに対する姿勢は真摯で、実力もピカイチです。そんな彼らが集まった賞金1億円の大会です。果たして、結末は・・・私は将棋はできますが、チェスは駒の動かし方くらいで、定石も何も知りません。それでも凄い熱量を感じました。面白かったです。