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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「天国からの宅配便」です。 天国からの宅配便 [ 柊サナカ ] タイトルから不思議系のお話かと思ってました。 天国から、亡くなった方が荷物を送ってくる、 みたいな話を想像していたのですが、ちょっと 違いました。 天国宅配便の七星は天使でもないし、亡くなっても いない普通の人間です。 勤める天国宅配便も普通の会社です。 天国宅配便は亡くなった方が生前に依頼していた 遺品を亡くなった後に送り届けるという仕事を 請け負っています。 相手は親友だったり、家族だったり、最愛の人 だったりいろいろですが、生前すれ違ってしまって うまく想いを伝えられないこともあろうかと思います。 そんな時に気持ちと共に荷物を届けるこの宅配便は とても素敵だなあと思いました。 一話は一緒に暮らしていた親友二人に先立たれ、 生きる気力を失っていたおばあさんへの届け物。 もちろん親友二人からの届け物です。 二話は昔ながらのしきたりを重んじるおばあさんと 東京の大学へ行きたいという孫との話。 三話は幼馴染で好き同士だったはずの二人。ある日 突然彼女から「結婚した」と言われて、告白も できずに終わった恋。 40代になった彼の元に、突然彼女から、天国 宅配便が届きます。まだ40代という早すぎる死を 信じられない彼ですが、彼女の死、そしてなぜ 彼女が若い時に嘘をついたのか理解した時、彼も 自分に嘘をつくのをやめて、新たな道を歩むことを 決意するのでした。 四話は高校のサイエンス部の顧問だった先生からの 手紙がお届け物です。 サイエンス部は居場所がなかったり、他所で問題を 起こした生徒が集められた場所でした。 なので、長部は部長でしたが、他の部員と話した ことはほとんどなかったのに、長部に 他の4人に 手紙を渡すよう依頼されていました。 手紙には3/20に各自それぞれ物を準備して、 集まろうと書かれていた。 それはなんの脈絡もなく書かれているわけではなく、 夏に近所の子どもたちを遊ばせていた彼には子ども用 プール、出先が器用な彼女には緻密な凧、元写真部の 彼女にはカメラと三脚と部員たちの向き不向きを きちんと理解した上で書かれた依頼物でした。 長部の頑張りもあって、3/20に再開した5人。 そして顧問の意図を知ったのでした。 どのお話も、「知ることは大事。先入観は危険。」 と言う事を教えてくれる良いお話でした。 知ろうと一歩踏み出す勇気を天国宅配便が役立つのは とても素敵ですねー 2巻、3巻とあるらしいので、続きぜひ読んで みようと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.08.20 12:01:10
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