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(あらすじ)
もう、いい加減前の日記読んで下さい(泣) 今回の日記は、実は昨日の内に書き上げていたのでござるが、楽天のHTMLは半角で10000文字をOVERすると通らないことをうっかり忘れていたので、分割して掲載しています。 それもこれも― あらすじが長いから (T▽T) (決して拙者の文章能力の拙さじゃないもんねーだ) と、まあ、言い訳だけ前フリにしておいて、『軽井沢”愉快”案内~最終章~』をご覧下さい(ちなみに下のGIFアニメは自作) イノシシを無事追っ払って(疑)、貧しい昼餉も済ませて人心地ついた御庭番と愉快なオヤジ共は、一休みしてから再び山小屋の修繕を始めたが、山は陽が落ちるのが早く、まだ初夏のことでもあったので、陽が落ちると風を冷たく感じる程だった。 「今日の所はこの位にしておこうかの。」 と言う愚父の一声をきっかけに、御庭番以下は銘々後片付けを始め、大八車に荷物を片付けた。 ガラガラガラ・・・・ 御庭番が引く大八車は、意気揚々としていた行きと比べて、死の危険が間近に迫る経験を一日で二度味わった疲労からか、帰り荷を引っ張る車をいつも以上に重く感じていた。 「YEHHHH~♪今日は疲れたぜHAHAHA~♪」 「ワシもじゃ。百合之介、この先に油壺山荘と言う温泉宿がある。そこで人と待ち合わせの約束をしとるから、ちとそこへ寄ってくれい。」 『へいへい(--;)』 御庭番は疲れていたのでサッサと帰りたかったが、愚父と待ち合わせている御仁は他ならぬあの腐りかけた山小屋を売りつけた人物ということを知っていたので、嫌味の一言でも言ってやろうと企んでいたのと、御庭番も温泉に浸かって溜まりに溜まった疲れを抜きたいと言う欲望があったので、大人しく愚父の指図に従うことにした。 油壺山荘は明治時代から湯治場として栄えた上州の老舗の宿で、森閑とした林の奥に建つ、趣のあるモダンな洋風建築の宿である。御庭番と愉快なオヤジ達がこの宿に着いた頃には陽も山の端に落ちて、宿の周囲を冷たい空気と闇がすっぽりと包み込んでいた。 愚父とあの山小屋を売りつけた御仁の待ち合わせの時間にはまだ半刻程あったので、御庭番とオッサンの三人は、油壺山荘自慢の湯に浸かることにした。週末とは言え、大型連休前のことであったので、湯には御庭番とオッサンの三人の他には地元の人らしい老人とチャリダーらしき若者の姿がちらほら見えるだけであった。 「あ~・・・生き返るのぅ。。。」 「YEH~♪やっぱりSPAは日本人の心だな、百合之介HAHAHA~♪」 『あんたの口から日本人の心なんて言葉が出るとは意外を通り越して不愉快ですな。・・・ってか拙者疲れました。凄く。』 「あれしきのことで疲れるとは情けない。少し鍛え方が足らんのではないか倅よ。」 『あんなとこであんなことがあったから疲れるんでござろーがっ。ちったぁ己の不明を恥じなされ。』 「愚か者め。ワシに何も恥らうことなど無いっ!」 と、言って、愚父は湯船から立ち上がって腕組みし、仁王立ちした。 『・・・・・・・・・・何でも構いませんが。。。拙者の鼻先のその粗末なモノをアッチにやって戴けませぬかな(--;)。』 「はっはっはっ!何を戯言を。ワシのこれを粗末というは天に唾する様なものぞ」 「SO~だよ、百合之介~♪伊達に○○○を倅って言う訳じゃないぜ~♪」 わっはっはっはっは~♪ あっはっはっはっは~♪(^▽^;)・・・ぷち~ん←切れた音 ・・・・って。。。 『やかましいっ!風呂場で下品なこと声高に語ってんじゃねぇッ (T▽T)!!』 「あ~うるさいうるさい、風呂場で怒鳴るなこの馬鹿者。」 「もうこれ以上浸かってると逆上せちまうからそろそ出るか、HAHAHA~♪」 話振ったのはお前らだろと言いたい所であったが、周りの視線にいたたまれず、御庭番もしぶしぶ風呂を出た。 隔靴掻痒 (意味の分からない人はまたまたお父さんお母さんに聞いてみよう) 御庭番達が風呂を出て渋茶を啜っていると、間も無く愚父に倒壊寸前の山小屋を売りつけた御仁が現れた。この御仁は愚父の奉公先に出入りしている関連会社の社長で、名を屯田林と言った。御庭番とオヂは通りいっぺんの挨拶を済ますと、もう夕餉の時間でもあったので、山荘の食堂で早めの夕餉を取ることに。御庭番はこの後も大八車を引かねばならないので、酒精は禁止であったが、愚父とオヂと屯田林殿は、御庭番のことは全く気にも留めずに地元の銘酒を呑みながらイノシシ鍋をつついた。 酒が廻ってようやっと鍋も温まった頃、徐に屯田林殿があの山小屋の話を始めた。 「麻生殿、お譲りした山荘はご覧になられましたかいな?」 「ああ、拝見致した。なかなか良い所ですの~。」 「御気に召して頂けたのなら幸いですなぁ。ちょっと古い建物ですが、手直しすれば十分使えまっさかいに。」 「今日は三人で手直ししたけど、まだ大分時間がかかりそうだね~。もっとも百合之介は余り気に入らないみたいだけどな。HAHAHA~♪」 『オヂ上!余計なこと口走られるな!・・・失礼致し申した。ただ、ちっと崖ギリギリに建っていると言うのが気になっただけでござります。』 「・・・・?崖ギリギリ?そんなことないでっしゃろ?」 『いや、かなりギリギリでござった。入り口と反対側の縁側に出たら<b>真下が崖でビックリ致し申したが・・・?』 「おかしいでんな~。あの辺は確かに高台にはなっとりますけど、峠になっとるからそんなに崖っぷちってこと無い筈なんやけどな。それに何もあんさん方に直して頂かんでも、もう先週から工事のモンが入っとる筈なんやけど・・・」 ・・・・(゜ー゜;)(゜ー゜;)(゜ー゜;) (--;)(T▽T;) ( ̄▽ ̄;) あんだって? 「近くに赤いとんがった屋根の建物ありまへんでしたかいな?管理棟があった筈なんやけど?」 『いや、廻りは林と笹薮ばかりでしたが・・・( ̄▽ ̄;)?』 「そんなわけないやろ。・・・あ、橋渡りましたんかいな?」 橋(T▽T)? 「えーっ?橋渡ってないんかいなっ!?ほな・・・あっ!もしかして手前の避難所に行ったんとちゃいまっか?」 避難所ってなんですか? (T▽T) 「今回お譲りした小屋の手前に冬季登山者向けの非難小屋があるんですが、そこと間違えてませんでっしゃろか。あそこは元々気象庁の観測用に建てられたらしいから、崖っぷちに建っているってのはそこのことやろ。それに・・・」 『それに(--;)?』 「お父さんから300万円頂戴しましたけど、あの内200万円はお譲りした山荘の修繕費として頂きましたんやで。ウチとしては会社用の保養所としてバブルん時に買うた山荘やけど、もう大分旧くなって維持費ばっかりかかるんで、お父さんに引き取って貰ったんや。何も皆さんが汗水垂らして直さんでもわいの懇意にしとる業者が直してくれる言うのに・・・」 無駄骨だったってことですか? (T▽T)(T▽T)(T▽T) 「まあ、そうゆうことになりますな。残念ながら。って言うか、麻生さん。だから事前に現地までご案内しましょかって言うたやないですか、ほんまにも~・・・。」 「そ、そうでしたかな?記憶にありませんなぁ( ̄▽ ̄;)。。。」 コラーーーーーーーッ (T▽T)!! 油壺山荘のガラスに張り付いた夜露を振り払うかの如く激しい振動を起こす御庭番の絶叫が、建物全体に響き渡ったのだった。。。 (ちなみに御庭番が本当の山小屋に行ったのはこの事件が起こってから実に弐年後のことであった・・・。十坪程しかない狭い建物だが、一応電気も水道も通っていてまとまもな小屋になっていたので安心したもんである。が、夏に遊びに行くと必ず虫の屍骸が物凄い数で残っていてあの非難小屋と何ら変わらない山小屋であるなと御庭番が感じていることは、紛れも無い事実である。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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