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テーマ:ささやかな幸せ(6740)
カテゴリ:zen
夜寝る前に、瞑想も兼ねて座禅をするようになってから一年余り。 すっごくうまく行った時は、まるで宇宙と一体になったような感覚です。 ちょうど無重力空間に自分自身が放り込まれたような感じ・・・・。 しか~し!まだまだ初心者マークの私は、このような感じになれることは稀で・・・・。 大抵は雑念の中に溺れてしまいます。 寝室でやっていると、道路を通る車の音を意識しだしたり・・・。 居間に座っていれば、床のゴミが急に気になりだしたり・・・・。 きっと、本格的にお寺さんで座禅を組んだら、和尚様に怒られっぱなしになってしまうかも・・・・・。 何もしないよりもいいかな?程度の座禅ですが、効能はしっかりあるのです。 意識がクリアになるし、自分の核を探すたびの入り口まで来ているような気になれるのです。 もう少し上手になったら、自分の中の自分と対面できるのではないか?なんて楽しみにしているのですが・・・・。 さて、先日から読んでいるひろさちやさんの本にも、坐禅の大切さが書かれていました。 「私は人間に必要な普遍的な能力があると思っています。もちろん、佛教に基づくものですが、それは「考えない」という能力です。 びっくりするかもしれませんが、これはとても難しい事です。なぜなら人間は考える脳だけが肥大してしまい、生き物として大切な脳の存在を押し込めてしまったからです。 人間の脳は、生物の進化に従って司る領域を広げてきました。爬虫類の脳、旧哺乳類の脳、新哺乳類の脳と呼ばれているものです。そして、人間の脳には、新皮質と呼ばれる部分が加わりました。 爬虫類の脳は自己保存を、旧哺乳類の脳は性や生殖、社会化といった種の保存を、新哺乳類の脳は母性や父性的な行動、コミュニケーションや遊びなどを司ると言われています。 人間が持っている新しい脳、つまり新皮質は古い脳と連動して全体としての人間の生命活動を維持しています。しかし、新しい脳は悪い癖を持っていて、自己増殖しようとします。つまり考える脳だけで生きていこうとします。 このようにみてくると、あくまでも思い付きでしかありませんが、例えば命を大事にしない人が増えるのは、爬虫類の脳が異常をきたしているとも考えられます。また、少子化は旧哺乳類の脳、幼児虐待や家庭崩壊は新哺乳類の脳が退化したために起きたのかもしれません。 それらの脳が退化した原因は、考える脳が発達したためで、私が「考えるな」というのは、もっと古い脳を労われということです。 座禅はそのための一つの方法です。古い脳と新しい脳のバランスが取れないと、攻撃的な考える脳だけが機能しますから、どうしても他人と自分とを比較したり、紛争や競争が好きになったりします。 今や「考えない」という事は苦痛になりました。しかし、考えすぎる事で命の尊さを認識できなくなったほうが不幸です。 「あるがままに生きよ」ひろさちや著より) 考えない事は、本当に難しい事です。 無になる・・・。 その時間を持つ努力をしないと、増殖するエイリアンのような新皮質に、今まで培ってきた能力が食い尽くされてしまうかもしれません。 無になる・・・、無になる・・・・・。 無心に写経をしたり、針を動かしたり、座禅を組んだり・・・・と、24時間のうちのほんの一時間程度・・・・。 自分の動物らしさを取り戻すために、今一番必要な時間なのかもしれません。
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