瞑想とマインドフルネスについて
NHKの番組で「サイエンスzero 」と「ガッテン ボケない脳が若返る 瞑想パワーSP 」という番組があった。この番組は、瞑想やマインドフルネスと脳の関係を説明したものであった。大変興味深い番組であったので紹介したいと思う。人間の脳には記憶や感情の司令塔として「海馬」がある。うつ病や認知症になると海馬が萎縮してくることが分かっている。「扁桃体」には不安や恐怖を受け止める働きがある。絶えずストレスにさらされると扁桃体が徐々に大きくなる。その結果、ごく小さな不安や恐怖に対しても敏感に反応するようになる。瞑想やマインドフルネスによって海馬を大きくし、扁桃体を小さくできることが科学的に証明されたという。これはハーバード大学のサラ・ラザー教授が実験をされている。それによると、マインドフルネスによって海馬が5%増加した。反対に、扁桃体は5%減少したという。瞑想やマインドフルネスによって、うつ病、不安障害、パニック障害などが、薬物療法と同じような効果があったという。どうしてそういうことが可能になるのか。私達の脳は1日に18万7,000項目のことを考えている。問題なのは、考えていることの半分は、過去のことを悔やんだり、将来のこと取り越し苦労していることだ。これは主に前頭前野で行われている。そこで考えられた事は海馬なのに送られている。だから海馬は常に働いており、休む暇がない。海馬は酷使され、過労死寸前なのだ。瞑想やマインドフルネスはこの前頭前野を休ませるという事だそうだ。そうすると海馬も休むことができる。働きすぎの海馬などを休ませてあげるということだ。つまりストレスから逃れることができるというのだ。寝ていて夢を見ているときは、脳からはシータ波が出ている。この時前頭前野は休んでいる。瞑想やマインドフルネスで、呼吸に意識を向けていると、すぐにこのシータ波が出てくるという。これらは、集中するとか、リラックスするという事では無い。雑念を排除し、いろんなことによく気づく。体の状態にも気づく。空間にも気づく。ということらしい。その他、瞑想やマインドフルネスは、慢性の炎症の元となっているRIPK2という遺伝子の活動を抑制することもわかっている。これは肥満、老化、がんなどは弱い炎症反応が継続している状態であるという。この遺伝子のスイッチをoffにしておく働きがあるという。私たちは不安、恐怖、違和感、不快感などに振り回されているわけですが、森田療法に取り組むとともに、瞑想やマインドフルネスに取り組むことが、より効果的であると思います。その他、 1月24日に投稿したコーピングも取り入れると良いと思います。マインドフルネスについては、 1月25日にそのやり方を紹介しています。まずは1日10分ぐらいから初めてみられてはいかがでしょうか。