気分本位の弊害と克服
気分本位の行動パーターンが習慣になっている人がいます。面倒だ、しんどそう、気がすすまない、やる気がなくなった、どうせうまくいくわけがない、エネルギーの無駄遣いは避けたいなどのマイナス感情が湧き起こったときに行動することを躊躇してしまう。またせっかく行動し始めても、急に心変わりして、目標に向かう努力を中止してしまう。気分本位の行動は、少しだけ肩の荷が下りたような気持ちになります。でもしばらくすると、課題や目標を失って、暇を持て余すようになります。その隙間を刺激的、快楽的、享楽的、瞬間的な刺激や快楽で穴埋めするようなことを考えるようになります。気分本位は本来の人間の生き方から離れていきます。なぜ気分本位に陥るのでしょうか。甘やかされて育ったため、耐える、我慢する力がない。失敗や挫折を乗り越える力が育っていない。一度の失敗ですぐにあきらめてしまう。しんどい思いをしても、失敗すればすべてが水の泡になると考えてしまう。もし期待するような効果が得られない場合は、時間とお金が無駄になると考える。イヤな気持ちを乗り越えると、成功体験が持てるという気持ちになれない。そういう体験がないので、すぐに予期不安でいっぱいになる。どうすれば気分本位を回避できるのでしょうか。イヤイヤ仕方なしの行動でも、ものそのものになりきれば、興味や関心が生まれて課題や目標を持つことができます。森田先生が言われているように、いつまでも「お使い根性」の行動が続くと、気分本位になりやすくなります。日常茶飯事の生活の中で小さな目標や課題を見つけることが肝心です。小さな目標や課題は気分本位になりにくいと思います。小さな成功体験は、次の行動への呼び水となります。そのためには気づいたことや思いついたことをすぐにメモする。とにかくストックを増やすことを心がける。今すぐにできないことは次の休みの時の課題にする。さらに気分本位に陥りそうなときは単独行動は避けるようにする。信頼できる人と行動を共にする。人目があると気分本位にはなりにくい。例えば営業の仕事をしている人は、気分本位になると仕事をさぼるようになります。それを避けるためには、同行営業が有効です。