カテゴリ:森田理論の基本的な考え方
自己否定感で自分を非難しているとうつ状態になります。
それは自分の中にいる二人の自分が反目して戦っているからです。 絶えず理想の自分が現実の自分を非難、否定している状態です。 理想の自分が主導権を持って、現実の自分を痛めつけているのです。 自己肯定感の強い人は、二人の自分が対立関係にはありません。 自分は自分の最大の理解者、味方であると考えているのです。 現実の自分を受け入れています。 どんな自分でも許容できる包容力を持っています。 ことさら防御態勢を引く必要はありません。安心感と信頼感があります。 葛藤や苦悩がありませんので楽な生き方ができます。 私は森田理論学習の中で、自己肯定感を高めるために、小さな成功体験を積み重ねて自信をつけることが有効であると学びました。 高良武久先生は、対人恐怖症を治したい人は、自分の専門分野を極めていきなさいと言われました。 10年くらいひとつのことに愚直に取り組むと誰でもその分野ではエキスパートになれます。 自分に自信が持てるようになり、対人恐怖症は気にならなくなると言われました。 注意や意識が外向きになり、さらに自己効力感が高まり、積極的、建設的、創造的な生き方に変化してくると症状は気にならなくなるというのはその通りだと思います。 横田秀策氏は、自己肯定感を高めるためには、他者とのつながり、所属の安心や他者との協調、他者への貢献が欠かせないと述べられています。 自分の周りを見渡したとき、自己肯定感の高いと思われる人は他者とのつながりが豊かなのです。 逆に、自己肯定感の低い人は他者とのつながりが希薄となっています。 他者への関心が乏しく、自分のことばかりに関心を向けている。 自己肯定感を高めたいと考えている人は、可能な限り仲間の輪の中に入り一緒に行動する。 (学校が苦手な子どものためのアドラー心理学 横田秀策+山口麻美 アルテ 87ページ参照) ここで大事な考え方は、できるだけ人間関係の幅を広げていくという考え方です。 家族、学校、職場の人間関係がすべてというような人は危ないのです。 森田理論では不即不離の人間関係をお勧めしています。 これは必要なときに、必要に応じて、必要なだけの人間関係を築くという考え方です。コップにいっぱいの人間関係ではなく、コップに少しだけの人間関係をたくさん作り上げていくという考え方です。 広く浅い人間関係は近づきすぎず離れすぎない臨機応変な関係を築くことができます。人間関係で苦しんでいる人は、近づいてはいけない時に近づきすぎて、近づいた方がよい時に相手から離れてしまう傾向があります。 家族、学校、職場に加えて、生活の発見会、友人、趣味、習い事、同級生、親戚、子どもを通じての関係、町内会、マンション内の人間関係などに広げていくという考え方です。特に趣味や習い事は利害関係で結びついているわけではありませんのでお勧めです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.10.18 06:38:31
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