★★★★2015.2.22★★★★ koukoさん、じゅんちさん、えりさん、はぜいちさん。 みなさん、お元気ですか? 今、「桐一葉」と言うペンネームで、 『野いちご』という携帯サイトで 今もまだ書いています。 この続きもやがて加筆修正して載せます。 長い間、連絡できずすみません。 頑張って書いていますので、 良かったら遊びに来てください。 待っています。 ■ 今までのあらすじ 1960年代後半。 北アイルランドで、貧しくとも温かい家庭に包まれて育ったアリシアとジョージ。 しかし、幼くして両親を事故により亡くした2人は母方の祖父ヘイワーズ家に引き取られ、やがて、愛し合うようになる。 そんな中、アリシアは祖父の言いつけにより15歳の誕生日にエドワード・マッカーシーと婚約し、ジョージは、陸軍仕官学校へと入れられる。 だが、どうしてもジョージに会いたいアリシアは、家庭教師である藤枝先生の協力のもと、一緒にジョージのいるNYへの旅を始める。 そして、漸く再会を果たし、アリシアとジョージは愛を確かめ合うが、再び引き離され、アリシアはボストンに戻る。 その後アリシアは、再会した藤枝先生を愛している事に気付き結ばれるが、同時にジョージの死により先生に別れを告げる。 それから、1年。エドと結婚したアリシア。 だけど、死んでいたと思っていたはずのジョージが生きていた。 喜びも束の間、彼は以前の彼とは違っていて…… -------------------------------------------------------------------- 【登場人物】 ■アリシア・マッカーシー ハニーブロンドに碧眼の比類なき美貌の持ち主。 ジョージを愛しながらも、藤枝先生を愛してしまったことに苦悩する。 ジョージの死後、藤枝先生と別れ、エドワードと結婚する。 だけど、ジョージが生きていることを知り…… ■ジョージ・アンダーソン(ヘイワーズ/オブライエン) アリシアの兄。両親亡き後、アリシアを守る為に自分の将来をも犠牲にし、 祖父との契約により陸軍士官学校に入る。 やっと会えたアリシアと再び結ばれたが、祖父の命令により、アンダーソン家へ養子に出される。 不慮の海難事故により死亡と推定されたが、無事生還を果たす。しかし…… ■藤枝哲也(藤枝先生) アリシアに想いを寄せるアリシアとジョージの日本語の家庭教師。 彼女と旅をしているうちに、その想いは届いて……。 その後、アリシアと結ばれるもジョージの死により、アリシアと別れる。 だけど、今もアリシアを愛している。 ■エドワード・マッカーシー アリシアの夫。アリシアとジョージの母オリビアの元恋人でもあったが、かつてその仲を、ヘイワーズ氏により猛反対される。 ジョージの死後、彼の父親であった事が判明する。 -------------------------------------------------------------------- ←アルファポリスに参加中です!d( ̄◇ ̄)b ←アルファポリスのサイトです
テーマ:連載小説を書いてみようv
カテゴリ:第3章 約束の地へ
リンは台所のシンクに寄り掛かると、腕を組み、僕を威圧的に見つめ笑った。 「君はどれだけのことを知っているのか?」 「……」 「まぁ、いいさ」 リンはふっと笑うと、シンクの横にあった灰皿を引き寄せ、煙草に手を伸ばした。 「ミセス・マッカーシーは、君達とマッカーシー、ヘイワーズ……そしてヒトラー提督との密約を知らんようだな」 リンの言葉に僕は思わず息を飲んだ。 どこまで知っているんだ…… この男は…… 「人類史上最大にして、最悪の悲劇『ホロコースト』が、同時に人類史上始まって以来の壮大な茶番だったことは、聞き及んでいたかな?」 僕の心音は彼に伝わってしまうのではないかと思うほどに、そのリズムが乱れ、喉の奥に突然大きな鉛を飲み込んだような錯覚を覚えた。 「君達とマッカーシー家、そしてヘイワーズ家の歴史は、そう、日露戦争にまで遡る……」 「アリシアが帰ったと言うのなら、僕も帰らせて頂きます!」 「そう言う訳には行かないんだよ、坊や」 その場を立ち去ろうドアノブに手を掛けたが、リンの鋭い眼光が僕をその場に立ち竦ませた。 リンは煙草の火をつけると、ゆっくりと震える息の合間から煙草の煙を吐き出した。 「我々も合衆国も、君やマッカーシーを敵に回すほど愚かではない。だが、君達が約束を守らなければ……どうなるかな?」 「僕には何のことだか……あなたが何を言おうとしているのか、さっぱり分かりません」 リンはもう一度、ゆっくり煙を吐くと、唇を歪ませた。 「君は聞いたはずだ。合衆国に来る前に。君の家で代々伝えられるべき秘密を。行うべき行動を」 「僕がここに来たのは大学で勉強するためです。家のことなんか関係ない」 リンは僕の反論などお構いなしに、煙草を掌で握り潰し、話を続けた。 「ミセス・マッカーシーが、君達の本性を知って正気でいられるかな?」 「脅すつもりか?」 「ふっ。ようやく、話し合いのテーブルに着く気になったようだな」 「彼女に何かあったら……」 「僕を八つ裂きにする、か?」 「当たらずとも遠からずだ」 「面白い。では、そのギリギリのラインでの交渉を我々は楽しむことにしよう」 リンは口の端を上げると、右手を差し出してきた。 僕はその手を無視すると、窓辺まで歩き、扉を開けた。 アリシア、ごめん。 僕は君を守りたかった。 本当にただ、それだけだった。 目を閉じ、息を深く吸い込むと、僕はリンの方に向き直った。 ↑ランキングに参加しています♪押して頂けるとターっと木に登ります 「フラワーガーデン1」はこちらです。良かったらお楽しみ下さい♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2009.07.22 23:38:02
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