カテゴリ:第2章 泡沫の夢のように
「先生!先生!!」 足がもつれながらも懸命に先生を追い掛けた。 涙で先生の姿が見えなくなる…… 先生、ごめんなさい。 私が巻き込んでしまった…… 先生…… 先生…… 「フジエダせんせーーーー!!!」 数歩走ったところで不意に肩を掴まれ、後ろにつんのめった。 「なんていった?!」 リン・イーレイが私の両肩を掴み後ろに振り向かせると、目を見開いた。 「あいつはフジエダと言うのか?」 リンの反応に驚きながらも私は息を飲み頷いた。 「フジエダ……。テツヤ・フジエダよ」 「なんでっ……早くそれを言わない!」 リンは髪をくしゃくしゃに掻くと、吐き捨てるように悪態を吐いた。 「くっそー。あいつら減俸もんだ」 彼は上着とシャツを脱ぐと、銃と一緒に叢に放った。 「ったく、全く何て損な役回りだ」 リンは深呼吸をすると、息を整え、「そこで待ってろ」と呟き、川へと飛び込んだ。 ↑ランキングに参加しています♪押して頂けるとターっと木に登ります 「フラワーガーデン1」はこちらです。良かったらお楽しみ下さい♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.27 10:29:25
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