別れの7月
私のイタリア人の友達が突然帰国することになりました。本人たちにとっても周りの私たちにとっても全く突然のことで、みんな戸惑っています。彼らはヨルダンに約4年間住んでいました。この国に対する愛着がかなり強まってきたこの時期の帰国は、彼らにとって一番つらいようです。海外で暮らすということは、思っている以上に大変なことです。言葉、文化、考え方、生活習慣が全く異なる人々に囲まれて生活するというのは並大抵のことではありません。彼らも例外ではありませんでした。ヨルダンでの最初の1年は、とりあえず考え得る最悪の状態だったようです。あっちでボン、こっちでボンと噴火し、疲れ果てていたその頃・・・転機になったのは、たまたま見かけた車に張ってあるステッカーだったと言います。そこに書いてあったのは「JORDAN-Love it, or Leave it」・・・日本語に訳すと、「ヨルダン-愛するか、さもなくば、別れよ」みたいな感じでしょうか(笑)。これが彼の心を打ったようで、愛するか、去るか・・・・・。じゃあ愛してみよう、と思ったようです。それからは文句を言うことを止め、とにかくいい点を見つけるように頑張ったとのこと。とはいえ、ヨルダンでいい点を見つけるのは大変(笑)。それでも2年、3年と経つうちに愛着が増してきて、今は本当に去りがたく思っているとのこと。私はまだ2年目。この境地に達するにはまだ時間がかかりそうです。それにしても海外で暮らすためには、かなりはっきりとした目標が必要です。目標があるなら、問題があってもあきらめずに頑張れます。私も目標があるので、モグラたたきのように叩かれてもムクッとまた起き上がることができます。あ、でもその目標とやらは「アラブと結婚したい」な~んてもんじゃありませんよ、念のため。中東に実際に住んでいる人でアラブを好きになる人っているんでしょうか。私からすると理解を超えています。彼らの帰国日は7月9日。昨日は“Last Supper” (最後の晩餐) を楽しみました。様々な国籍が行き交うヨルダン。お別れは寂しいですが、彼らから学んだことはたくさん。今度は自分が当てはめる番です。 ↑ 内容とは関係ありませんが、たまたま見かけた2色の薔薇。内側が赤で、外が黄色です。とっても素敵でした。中東観光については http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx をご参照ください。