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カテゴリ:アラビア語うんちく講座
先回のブログで、「ネイティブ・センス」とやらについて少し書きました。繰り返しになりますが、ネイティブ・センスとは母国語に対して誰もが持っている感覚 (センス) のことで、母国語を話すときは誰でも感覚的に正しい文法・語順・語彙を選んでいます。
誰もが母国語を完璧に習得していることからして、言語の習得というのは実は何もたいそうなことではないのです。人間の脳の作りから言いますと、誰でも第2、第3言語、さらにはそれ以上を習得できるキャパシティを持っているのです。その証拠に、幼い時 数カ国語に日常的に接していた人は自然にバイリンガル、マルチリンガルになります。別に努力したわけではなく、環境ゆえにそうなります。ほんと、環境って大きいですねぇ~。 赤ちゃんは本を開けて勉強したりしません。最初はとにかく聞くだけ。じっと寝かせられていますが、周りでは絶えず誰かの声がし、赤ちゃんに対する働きかけも絶えずあります。また、赤ちゃんに話しかけるのは一人だけではありません。たくさんの人が入れ替わり立ち替わり赤ちゃんを覗き込み、何だか分からないけど抱きあげられたり、頬ずりされたりします。そして、いろんな発音・話し方を聞きます。 いつもクリアな発音の人ばかりではありません。歯のないフガフガじいちゃんもいれば、早口の人あり、ゆったりとした話し方の人もあり…。 声のトーンも人それぞれ違います。キンキン声を張り上げる人もいれば、穏やかなそよ風のように心地よい声もあります。 そのうち、聞いた言葉を真似して言うようになりますが、もちろん初めから正しく発音できるわけではありません。赤ちゃんが声に出すことばに大人が「??」と思ったり、笑いを誘ったりすることもしばしばです。間違いを何度も直されているうちに正しい言葉を習得していきます。 つまり言語を学び始める時は、ネイティブの発音を何度も何度も繰り返し聴くことが必要だということです。しかもいろいろな発音や声のトーンに耳を慣れさせることも大切だと思います。それからやはり声に出してみること。相手がいるとなお良いです。相手がいる場合には、すぐにフィードバック (自分の発音や言い方が間違っているか正しいかが相手の反応によって分かること) があるからです。 そう考えますと、大人が赤ちゃんと同じような環境で言語を学ぶには、やはり留学が一番よいかと思います。それが難しい場合はCDや映画などをフル活用することができるかもしれません。耳に入るのが自然な会話であればあるほどよいのです。 誰もが母国語を完璧に習得していますので、第2言語/第3言語も必ず習得できます!! 大切なのは、ネイティブ・センス養成に重点を置いた学習法!! という私もアラビア語に四苦八苦している身なのでありますが…でも、言語の習得は誰にでもできる! という脳の作りを信じて頑張ってまいります 夏休みはヨルダン散歩。http://picturesque-jordan.jp/japanese.aspx 応援してくださる方はクリックしてくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.05.20 07:02:22
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