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月の砂漠-ヨルダンから

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2012.05.22
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ヨルダン映画を観ました。というか、ダウンタウンで1JDで購入しました。もちろんDVDのコピーですので、先進国では「違法!」と目くじらを立てられそうですが、ここ中東では非常に一般的にこうしたDVDが売られております。

さて今回購入したのは「キャプテン・アブ・ラーイド」というバリバリのヨルダン映画。ヨルダン人の監督がヨルダンの首都アンマンを舞台に撮った作品。世界中でかなり高い評価を受けたメッセージ性の高い映画です。アラブ映画にありがちなドタバタした軽い映画とは違い、静かで淡々とした、とても美しい映画に仕上がっています。

監督はアメリカ移民のヨルダン人。1976年生まれですので、この映画を撮影した時は31歳。これは彼のデビュー作だということです。

映画 キャプテン・アブ・ラーイド 国際的俳優のNadim Sawalha

舞台はアンマンのアシュラフィーエ付近と思われます。私が日常目にする風景がスクリーンに広がり、すぐに引き込まれます。アブドゥーン・ブリッジやアンマン空港、それからアンマン城砦など、フィルムに登場するのはヨルダンに住む人が普通に目にする日常の風景。

映画はアラビア語ですが、もちろんヨルダン方言! メインの俳優は上の写真でご紹介している Nadim Sawalha (ナディーム・サワルハ) というマダバ出身の Britich-Jordanian (英国系ヨルダン人)。 彼は国際的な俳優のようで、演技が素晴らしい。

映画の内容を少し内容を簡単にご説明しますと、Nadim Sawalha 演じる″アブ・ラーイド″(″ラーイドのお父さん″という意味) がまず登場します。彼は息子と妻を亡くして独り身となった退職前の老人。アンマン空港で清掃の仕事をしています。空港の清掃中に拾った機長の帽子がきっかけで、近所の子供たちに機長と間違われ、「キャプテン・アブ・ラーイド!」と親しまれるようになります。

最初は「機長じゃない」と否定する彼ですが、外の世界を一切知らない貧しい子供たちにやがて「お話」を聞かせるようになります。遠い国の「お話」に一心に耳を傾ける子供たち。彼の「お話」はこれまでに読んだ本やアンマン空港で出会う観光客とのコミュニケーションから得た知識。

子供たちとの交流を通して、アブ・ラーイドは子供たちが置かれたそれぞれの家庭環境を知るようになります。親に物売りをさせられるために学校に行けないターリク、家庭内暴力に苦しむムラード。アブ・ラーイドはこの2人の少年と深くかかわるようになります。

自身も貧しいアブ・ラーイドはこの2人の少年を助けたいと苦心しますが、もちろんスーパーマンのようなことができるわけではありません。やがてアブ・ラーイドは父親の家庭内暴力に苦しむムラードと弟、母親を救うためにある決意をします。

…というわけで、アンマンを舞台に展開するこの物語は最後まで観客の目を離しません。結末は一縷 (いちる) の望みを私たちに与えつつも、ヨルダンの現状をまっすぐに見据えたもので、見る人すべてに問題を提起します。

ヨルダンの現状をじかに知る私の心はとても影響を受けてしまい、ある意味で重いテーマに心がとても悲しい思いもしています。でも皆様に是非観ていただきたい映画です。それにしても、ここヨルダンではアホな若者 (アラブですよ) に接することも多く、この国の将来は一体どうなるのかと頭が痛む思いもいたしますが、このヨルダン人監督のような若者がヨルダンの抱える問題に真正面から向き合い、国を良くしたいというメッセージをまっすぐに伝える様子には感動します。

それから、子役はすべてパレスチナ難民キャンプから選ばれた素人ばかり。でもその演技力には脱帽。彼らもまた、ヨルダンを担っていく若者たちですので、こうした子供たちがきちんと教育を受けていけるように願ってやみません。ヨルダン人もやればできる! アホばかりではない。ヨルダンに限らず、アラブ世界では頭がすっからかんという若者も多いのですが、これも環境のせい。環境って本当に人を形作るんですよね…。

ヨルダンに関心を持たれる方も持たれない方も、是非この映画を一度は観てくださいね。国を超えて文化を超えてきっと共感されると思います。


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最終更新日  2012.05.23 00:10:06



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