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カテゴリ:あれこれ アラブ世界
8月は日本のホリデー。この8月は過去5年間の8月で一番忙しい月です。お客様が多い! ありがとうございます。偏ったメディア報道で中東のイメージは散々ですが、それにも関わらず、ヨルダン・イスラエルに来てくださることをとても嬉しく思っています。 さて、とはいえ気になるのは中東情勢、特にシリア情勢。ご旅行直前まで「シリア情勢はヨルダンにどう影響しているのでしょうか?」というお問い合わせが多いです。また別の旅行会社を通してツアーをアレンジされているお客さまからも「失礼を承知で問い合わせています。シリア情勢について教えてください」というお問い合わせが多い。 日本にいると正しい情報が入りませんので当然のことだと思います。さらに自分では大丈夫だと思っていても、周りが「そんな危ない場所に行くなんて!!!!」と過剰に反応することもあるようです。そうですよね~。 でもアンマン在住の私からすると、シリア情勢の直接的な影響は感じません。シリア人のヨルダン入国は現時点で規制されています。全く入ってきていないという訳ではありませんが、ヨルダンに親類がいる場合でも、シリア人がヨルダンに入国するにはヨルダン側でかなりの手続きが求められます。つまりシリア人の入国は非常に難しいのです。それにほとんどのシリア人は単に逃げ場を探しているだけ。テロリストなどではないのです。 もちろん、シリア情勢が今後ヨルダンにどのような影響を与えて行くのか誰にも分かりません。見守って行く必要があります。何かあれば在ヨルダン日本大使館からすぐに連絡が入ることになっています。 現時点では注意を喚起する情報は何も入っておりません。ご旅行は全く問題なく楽しんでいただけます。 アラブは血に飢えた国民ではありません。平和を心から愛する私たちと変わらない国民です。この夏ヨルダンに来られる皆様はきっとメディアで目にする中東のイメージとかけ離れたヨルダンの姿にびっくりされることでしょう。 さて、ヨルダンにシリア情勢は「直接的な」影響は与えていないと書きました。が、「間接的な」影響は毎日感じます。まず、物流の滞り。野菜の数が・・・減った!!! そして…野菜が高い!!! シリアから輸入していた野菜や果物がことごとく入ってきません。ヨルダン川流域で収穫できる野菜なんて数が知れています。ラマダンで人口過密のヨルダン。ここにわんさかひしめくアラブの腹をヨルダン国内だけの栽培で満たすことはできません。 ついに先日はニンジンがヨルダンから消えました…。シリアから入って来ない。ヨルダン川流域では収穫できない。ニンジンが……ない!!! ガーーン。毎日野菜ジュースを飲む私には、ニンジンがないことがなによりもツライ。3日間、野菜ジュースはお預け。 今日は中国産のニンジンを手に入れることができました。シリア情勢の影響で、何から何まで中国産。中国産は…できるだけ食べたくない(涙)。ヨルダンに入ってくる中国製商品はすべてかなりの粗悪品。日本で見る Made in China とは話が違います。質が悪過ぎて買えたものではありません。そんなわけで、中国産の野菜にも全く持って確信が持てない私。。。でも仕方ありません。 今後シリアのごたごたが長引くにつれて、このようにヨルダンへ与える影響も大きくなることでしょう。物価上昇は、低賃金で働くヨルダン人にはかなりの打撃です。中東よ、一体ドコヘ イク? 私たちは今、中東の歴史が変わり、世界の歴史が変わる時に生きています。今後の中東情勢を見守っていきたいと思っています。 ヨルダンツアーのことなら:http://picturesque-jordan.com/ 8月24日放送の NHK BS1 「アジアで花咲け! なでしこたち」に出演予定です。観てくださいね。
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最終更新日
2012.08.08 22:18:13
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