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カテゴリ:ヨルダン生活編
先日のブログで、5,6年前のアンマン市と比べて昨今のアンマン市の渋滞がひどいことを嘆きました。昨日も空のタクシーを見つけることができず、道路にたたずむこと20分はたまた30分か…やっとタクシーを拾うことができましたが、友達との約束の時間には30分以上遅れました。 友達と分かれての帰り道、午後20時を過ぎても渋滞がとてもひどく、通常は10分ほどで帰れるところが30分もかかる。なんでこんなに渋滞してんの、アンマン??? この渋滞のひどさはここ1年ほど顕著になっています。ヨルダン人は「いやぁ、今日は週明けだから渋滞してるんだよ」とか「週中は車の数が増えるからね」とか「うーーん、ラマダン前後はサウジやカタールからの湾岸族がヨルダンに押し寄せるからね」とか・・・理由づけには事欠きません。が…、アンタら、なんでそんなに単純なん? 週明け、週中、ラマダン前後なんて本当は関係ないやん! よく考えてみぃな。ここ1年ずっとやん!!! と私は思うのであります。 そんな訳で、これはヨルダン国内の車の数が増えすぎたことが原因でしょうな。車の数を規制せずにどんどんどんどん輸入。関税かけたら、ヨルダン政府にとっては大きな収入になりますからね。今では、一人1台車をもつのが当たり前。大家族のアラブが、それぞれ1台車をもつとどうなるか…車の数のほうが人間の数より多い。人口の3分の2が集中するアンマン市では、車の数が尋常ではなく、万年渋滞。 でも、車を持てないアラブたちももちろんいます。特にヨルダンでは貧富の差が激しいので、みんながお金持ちなわけではない。そんなアラブたちはタクシーを利用せざるを得ませんが、待てど暮らせど、タクシーは来ない。20分、30分、道路に立ち続けるのも当たり前の光景。時間によってはあちこちにタクシー待ちのアラブが立っていて、数少ないタクシーをめぐって死闘 (?) が繰り広げられます。なんでこんなにタクシーを拾うのが難しくなったのか? これは私のかねてからの疑問でした。 で、昨日やっと私の疑問が解決しました。 昨日の夜に利用したタクシーのおっちゃんが説明するには、タクシーの数が減っているのではない。タクシーの運転手が働くのをやめたからだ、と。渋滞でノロノロ運転をしていると、タクシーにとっては、お客さんから受け取るメーターの金額よりもガソリン代のほうが高いのです。つまり、働くほど損をする。 そうなると、特に渋滞の激しい時間は、もう働くのをやめてしまう。だって損をするのですから、アホらしいですよね。そんな中で、ちょっと厚かましい若者のドライバーたちは平気でお客さんに「メーターの額では足りないから、1JD余分にちょうだい」とか「こんな渋滞だからメーターは動かさない。5JDちょうだい」などといえます。いえ、言わざるを得ないわけです。 が、ちょっとおじさんのアラブで、ある程度マナーのある人は、そんなこと口が裂けても言えない。メーター通りの金額では損をするだけなのですが、だからと言って若者のように厚かましくなれない。養わなければいけない家族が待っているのに、1日クタクタに働いても儲けが5JDとか10JDでは話になりません。でも、それが今のヨルダンの現実。 日々高騰するガソリン代を下げるか、タクシー代を上げるか、何とか手を打ってもらわないと生活はもはや成り立たない、とこのおっちゃんは本当に悲しそうに話します。 その話を聞いて、私も本当に本当に本当に悲しくなって、いやぁ…一体ヨルダンはどこへ行くんだろう? と嘆かざるを得ません。もちろん、このおっちゃんにはメーターより2倍の金額を払いました。4,5年前は、10円ほどをめぐってタクシーの運転手とケンカを繰り広げていたこの私ですが(http://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/200902190000/ などをご参照ください)、ここ1年ほどはタクシーの運転手にはかなり寛容になって、いやぁ、どんどん払うで~とかなり気前よくなっています。すごい変化! でも、本当に一般のアラブの生活は大変だと思うのです。せめて私にできるのは、ちょっとでも多めに支払うこと。こんな時は助け合わねば、と思うのです。金は天下の回り物。お金は入ってきて、また出て行く。ケチケチしても仕方がない。で・も!! このタクシーの運ちゃんとも話していましたが、ヨルダンにはお金がないわけではない。外国からかなりの資金援助を受けている。日本だってかなりの額を支援している。 でも国民に全く還元されていない。じゃあ、膨大なお金はどこに行っているの? そうです、汚職です。政府の役人たちや一部の関係者たちの懐に入って行っている。お金持ちはどんどんお金持ちになり、貧しい人はどんどん貧しくなる。国民に全く還元されず、国民は苦しんでいる。それではねぇ…国民あってこそ国が成り立つのに。 必死に働いているこのタクシーの運ちゃんのような人たちが報われなければ、悲しい。私がちょっと多めにタクシー代を払ったところで焼け石に水だとは思うのですが、一人ひとりが助け合いの精神を示すなら…と今日もタクシーの運転手にせっせと貢ぐ(?)私であります。わが心は、私腹を肥やすど厚かましいアラブと共にはありませんが、一般の誠実なアラブと共にあります! みんな頑張って!! と心で声援を送らずにはいられません。 ↓いつもありがたう。応援のポチッ↓ 皆さまの応援がランクに反映される仕組みになっています。 ヨルダンツアーのことなら何でも:http://picturesque-jordan.com/ 当方のホームページから無断転載している"類似品"にご注意ください http://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/201302080000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.08.07 04:12:39
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