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月の砂漠-ヨルダンから

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2015.08.16
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人懐っこい目の奥に悲しみがすぐに見て取れた。どうしても今すぐに永住権がほしいの! 子供たちを呼び寄せたいから! と必死に訴える。

ドイツでは、国内に入ってきた難民たちは、すぐに家をあてがわれ、食べ物も与えられ、一応生活ができるようになっている。ただ、実際にドイツにずっと滞在できるかどうかが審査される。この審査にかなりの時間がかかるらしい。なんせ膨大な数の難民が入ってきているし、言葉が通じない彼らとのコミュニケーションだけでかなり大変。それに加えて、なぜ国を捨ててドイツに来たかなど一人一人との面談があり、数か月ごとにビザが延長されるものの、"永住権(正確な名称は分かりません。まだドイツ語初心者なもので…)" はそんなに簡単に降りない。人によっては数カ月から数年かかる人もいる。6年以上も永住権を待っている人もいる。その間もドイツ政府から生活支援はずっとあるわけで、基本的な生活は保障されている。

ただ、永住権がない状態では仕事もできないし、合法的に家族をドイツに呼び寄せることもできない。

知り合ったシリア人のご夫婦は、まだ若そう。多分30代前半…。子供は3人いるらしい。10歳、9歳、7歳。子供を呼び寄せたい! と必死で訴える彼女に「子供はどこにいるの?」と聞くと、シリアという答え。「誰が面倒を見ているの?」と聞くと…今は路上で生活している…という答え。ええ??? なんで子供を置いてくるの? なんで誰も子供の面倒を見てくれないの?? ストリートチルドレンになってどうやって生活しているの?? などなど、グルグルとたくさんの疑問がわいてくる。

哀しそうな顔で母親が説明するには、最初は親族の家に預けて出てきたのだ、と。でも(多分いろいろ問題が出て)あちこちの家を転々とするようになり、今ではストリートチルドレンになっているのだ、と。携帯は通じるらしい。子供たち3人で、毎日色々な場所を転々としているらしい。

なんで親族が面倒を見てくれないの? と聞くと、父親が苦笑いして、今のシリアは誰もが生きて行くのに必死だ。誰かの面倒なんて見ていられない…と。それでも父親の友達の家などに行き来して、何とか食べる物はもらえているようではあるけど。

そんな環境のシリアになんで子供を置いてくるかな!!?? と一瞬思ったけど…そこは物事を深く考えないアラブ。最初は預かってくれる人もいたわけだし、とにかく海を越えてドイツに入って、すぐに子供たちを呼び寄せよう、と短絡的に考えたはず。でも徒歩での行程は実際のところかなりきつかったし、有り金は全部はたいてしまった。そしてドイツに入って分かった現実は、永住権はそんな簡単に降りないということ…

母親のほうは泣きださんばかりだった。不安でいっぱいのよう。当たり前。3人の子たちが路上で暮らしている。しかも治安すらおぼつかないトルコとの国境で…。

彼らはセルビアまでは徒歩で、セルビアからは車に乗ってドイツまでやってきた。その車代にかかったのは4000ドル。50万ほど!!!! なんでも、セルビアの森林を抜けたところで、スーダン人かなんかの男が待っていて、「ドイツに行きたいのか?」と聞いたらしい。そうだ、と答えると、「この車で連れて行ってやる」と。要求金額は6000ドル。85万!!!! それは払えない。ということで、4000ドルで合意したそうだ。

明らかに…もうシリア人の通るルートは把握されていて、これをビジネスにしようと待ち構える輩(やから)がたくさんいる。セルビアからドイツまで…50万の移動費って…法外。しかも初めは85万を要求していた。よくそんなに払ったね! と言うと、「死ぬよりましだから」と。それくらい多分、徒歩での行程は厳しいのだろう。途中で亡くなる人も実際いると聞く。

また来てね、また来てね! と言われながら、このご夫婦と別れた。子供たちを徒歩でドイツに来させることはできない。親がそう願っても、誰が他人の子供を3人も引き連れて来てくれるだろう? 親族ですら彼らを見放しているのに…そう考えると、彼らが子供たちと再会できる見込みはほぼないように感じる…。戦中戦後の混とんとした日本を思い出させるかのような哀しい現実だ。映画「火垂るの墓」で描かれていたように、他人の子は親族であっても、足手まといにされる。

シリアに残された3人の子供たち…。そんな子供たちがきっとシリア国内にたくさんいるんだろう。やがて IS (イスラム国) に捕まって売られるんだろうか? 児童売春の対象になったりするんだろうか? それとも飢えてしまうのか…? 母親の気持ちを思うととてもやりきれない。


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最終更新日  2015.08.21 04:36:20
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