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月の砂漠-ヨルダンから

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2016.03.24
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ずーっとずーっと間にアップしたブログ記事の中で「アラブ男性は嫉妬深い?」という点について書いたことがあります。http://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/200812300000/ 2008年の頃でしたね~。その頃はまだ中東初心者。その記事では、アラブ男性と言ってもひとくくりにできませんので ”どちらかといえば嫉妬深い、といっておきましょう”と書きました。

アラブ世界の甘いも酸いも知った 8 年後の今…はっきり言えます。アラブ世界では男性女性を問わず、そしてどんな人間関係でも「嫉妬」は付き物。しかも ”可愛い嫉妬” ではなく、キョーレツな嫉妬…自分に迷惑がかからない範囲ならいいですが、巻き込まれるとヒジョーに厄介です。

男性が女性に、女性が男性に嫉妬する、という恋愛がらみの話ならどの世界でもあり得ること。でも、アラブ社会では恋愛などに関係なく、男性が男性に・女性が女性に嫉妬するのも日常茶飯事。アラブ社会では、ビジネスの世界での嫉妬もかなり多い。これはアラブ世界で仕事を始めて身を持って体験したことです。

自分では努力したくないが、誰かが成功しているのは許せない。だったら叩きつぶそう、という短絡的な考え方です。自分には独創性はないが、相手の独創性は自分のものにしたい、だったら盗んでしまおう、という感覚。それに対して「恥ずかしい」という感覚はありません。常に自分が中心です。

こうした意識がまかり通っていますし、堂々とやってのけます。そこには理論も理性のかけらもありません。一言で言えば、日本人とはモラルの感覚が全然違う。そしてコネ社会の中東では、どんな汚い手法でも許されるという現実もあります。社会全体の構造がそうなっているから仕方ありませんね。でもこうした自己チューな足の引っ張り合いは、社会の発展には害となるでしょうね。

もちろんそんな中でも、まっとうな生き方を貫くアラブもいます。でもとことん汚いヨルダン人もいる。嫉妬は理性を失わせます。もともとが理性的というより感情的な国民であるアラブ…それが嫉妬に狂うと…手が付けられません。関わらないに限ります。大変なのが、こちらが望んでいないのに嫉妬深いアラブに執拗に追いかけられるという場合。アラブ社会で起きる数々のハプニングについては、たくさん観察(∔実体験!!)してきました。これだけで1冊の本が書けそう! 

かなりしつこいアラブ男性 かなりしつこいアラブ男性…

ビジネスの世界でのこうした低レベルの足の引っ張り合いは、ヨルダンでは日常茶飯事です。多分すごく大勢のヨルダン人がビジネスの世界で裏切り、裏切られ…を繰り返していることでしょう。だから私はアラブの人となりをしっかり観察して、危険信号を少しでも感じた人とは付き合わないようにしています。

アラブ社会で学んだこと…それは「シビアに相手の人間性を観察すること」―これに尽きますかね。ま、アラブの場合、その人の人となりというのは案外早く露呈しますので、それほど難しいことではないのですが。

ただし問題は、嫉妬深い人に執拗に、そして一方的に追いかけられ、宣戦布告されるケース…。これはアラブ社会ではよくある話 (しかも、ヒジョーに一方的な宣戦布告が多い。自分は相手の存在すら知らないことも多々ある)。そして、一方的な宣戦布告の後には、低レベルな嫌がらせのオンパレード。執拗な違法転載、嫌がらせの電話やメール、文書の偽造などなど…。枚挙にいとまがありません。何でもあり。とことん姑息です!

ヨルダンにはJICA (政府国際支援) などで入っている日本人が結構いますが、中東ではこうしたボランティア的な仕事が一番安楽かもしれません。ボランティアを相手に戦いを挑んでくるアラブはいませんからね。

そんな深遠な (?? 笑) アラブ世界。いったん足を踏み入れれば、そこはラビリンス(迷宮)ですよ~。これを読んで、アラブってコワーイと思われた方、いえいえ、本当に人格者のアラブもたくさんいます。アラブ世界で「人格者」というのは、日本で俗にいう単なる「いい人」ではありません。まさにスバラシイ人格の持ち主、畏敬の念さえ感じてしまうほどの人格者なのです。ですから、とことん汚いアラブがいる反面、こうしたとことん素晴らしい人格者であるアラブがいるおかげで、中東での生活はやっぱりスバラシイものとなるわけです。


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最終更新日  2016.03.24 21:22:34



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