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月の砂漠-ヨルダンから

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2018.06.29
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先日のブログで、エフェソス遺跡の見所の一つであるアルテミス神殿をご紹介しました。​https://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/201806220000/​ さてこの ”アルテミス” とは何者なのかと言いますと…ギリシャ神話では狩猟と貞潔の女神とされています。でもエフェソスでまつられていたアルテミスは、そんなギリシャ神話の女神とは似ても似つかないまるで別の女神だったようです。

というのも、エフェソスのアルテミスは豊饒(ほうじょう)の女神で、それはそれは不思議な格好をしているからです。アルテミスの像(二体)がほぼ完全な姿でエフェソス博物館に保管されています。

↓こちらが「美しいアルテミス」と名付けられた象。



↓こちらが「大いなるアルテミス」と名付けられた象。



「豊饒(ほうじょう)の女神」という表現にふさわしく、アルテミス像の上半身は多数の乳房 (あるいは卵または犠牲としてささげられた雄牛の睾丸などとも解釈されることがあるようです) で飾られています。下半身はミイラのようで、様々な象徴や動物の装飾が施されています。はっきり言って気持ち悪いんですけれど…(笑)

このアルテミス像がアルテミス神殿の奥深くに祭られていたのでしょう。エフェソス博物館にあるこれらの像は非常に見ごたえがあるので、お時間のある方はエフェソス博物館にもぜひ足をお運びくださいね。

さてこのアルテミス神殿とアルテミスにまつわる記述が聖書に出てきます。そのまま抜粋させていただきます。使徒活動の書19章に出てくる記述です。

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銀細工人でデメテリオという名の者がおり,アルテミスの銀製の宮を作って職人たちに少なからぬ利得を得させていたが, この者がその職人やそうした事に携わる者たちを集めてこう言ったのである。

「諸君,あなた方がよく知るとおり我々はこの商売のおかげで繁栄を得ている。 そしてまた,このパウロという者がエフェソスだけでなくアジア地区のほとんど全域でかなり多くの人々を説き付けて違った意見を抱かせ,手で作ったものは神ではないなどと言っていることもあなた方の見聞きするところだ。

そのうえ,この我々の職業が不評を被るだけでなく,偉大な女神アルテミスの神殿が取るに足りないもののようにみなされ,全アジア地区また人の住む全地が崇拝する女神の荘厳さまでが無に帰せしめられてしまうという危険が存在するのだ」。

人々はこれを聞いて怒りに満ち,「偉大なのはエフェソス人のアルテミス!」と叫びだした。

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と、まぁこんな記述になっています。エフェソスやその周辺では男神・女神の崇拝が盛んにおこなわれていたので、一神教であるキリスト教とは相容れないものでパウロの伝道活動はかなりの物議をかもしたものと思われます。クリスチャンの方々は、そんな状況を思いめぐらしながら遺跡や博物館をまわられると非常に興味深いかと思います。私も聖書を片手に、エフェソスに関連した部分を読みながら遺跡をゆっくり回ってとても楽しかったです。

さて、それではエフェソス遺跡の中にどんどんと入っていきましょう‼ 遺跡内の様子を次回のブログでお伝えしまーす。

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最終更新日  2018.06.29 05:52:06
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