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カテゴリ:あれこれ アラブ世界
11月もたくさんのお客様にヨルダンに来ていただきました。皆様それぞれお楽しみになった(あるいはなっている)ようで、嬉しく思います。
さて今回は「あ~、またか…」というワディラムのベドウィンの稚拙な争いについて。ヨルダンは部族社会であるというのはずっと前から折々お伝えしています。ワディラムも、一言でベドウィンといってもそれぞれ部族に分かれています。 それでお客様の取り合いでし烈な争いが繰り広げられるというのも昔からの事。私たちからしたら、さっぱり訳が分かりませんが、まぁでも要約しますと子供じみた争いなんです。アラブ社会ではこういう稚拙な争いが絶えず繰り広げられるので、アラブが一致団結することはなかったし(アラビアのロレンスの時代に1回だけあったかな? でも電光石火のごとく終了しましたね)、これからもあり得ません。中東はいつも分裂しているし、これからもそのままでしょう。これ、ホントに現実的な見方。 で、今回何が起きたかというと、お客様がご自分でとあるキャンプ場にご予約を入れておられました。当方ではドライバーのみのお手配。お客様には、ワディラムでのジープツアーはお泊りになるキャンプ場とご相談になるように事前に何度かお伝えしていました。 私にはワディラムの昔からの取引先がありますので、この取引先のキャンプ場以外のキャンプ場と連絡を取ることはありません。それはワディラムが部族社会であることを知っているから。ワディラムやペトラでは取引先は1個に絞るべきと自分の中でルールを決めています。でないと、後々複雑な問題を起こしかねません。お客さんを盗った盗らないなど、大の男たちの妬みを買うのです。 今回のお客様は結局ツアーについてはキャンプ場と事前に決めておられなかったようで、当方のドライバーが「ジープツアーの予定がないの? じゃあキャンプ場に行く前にビジターセンターでツアーを申し込んで、ツアーを終えてからキャンプ場に行ったら?」と善意で提案した模様。お客様も「あ、そうですね」と軽い気持ちで同意されたそう。 ところがこれがとんでもない事態を巻き起こすことに。迎えに来たキャンプ場の担当者が当方のドライバーを罵倒しはじめ、車を壊してやる! など身体的な危害を加えられるような事態にまで発展‼ 実際にはあるコネを使ったことで危害を加えられることは何とか回避できました。その猛烈な怒りの理由が、「ドライバーがジープツアーのお手配を勝手にした」から。は? 彼らはうちのドライバーがお客さんを盗ったということで罵倒しているのです。ドライバーとしては盗るとか盗らないとか、そんなん知りませんがな。善意でお客様のためを思ってやったこと。それが体に危害を加えられる事態にまでになり、まさに知りませんがな! の世界。今回事件に巻き込まれたのは、またしても朴訥(ぼくとつ)とした善良なドライバー(しかし超鈍くさい)ジハード。やりおったな… 1つの可能性は、ビジターセンターの部族たちとこのキャンプ場の部族たちが犬猿の仲だったこと。さらにお金も絡んでいます。キャンプ場経営のベドウィンたちからすれば、ジープツアーを提供することはとても大切。実際ですね、裏を明かせば、キャンプ場の宿泊のみを請け負ってもそんなに儲からない。がっぽり儲かるのはジープツアー。なので、ベドウィンたちはジープツアーを請け負うことで追加の収入を得たい。 かくして、ビジターセンターのベドウィンとワディラム保護区内のベドウィンたちとでお客様の獲得を巡ってし烈な争いが日々繰り広げられています。 ま、もうこんな世界ですからそれはいいんです。彼らにとっては日常のことでしょうし、もめたけりゃもめてもいいんです。でもお客様の前でドライバーを罵倒するとか、怒りを爆発させて物を壊すとかはいけません。しかも結局なんやかんや理由つけても、最終的にはお金のこと言ってるんやろ? そんな醜態をさらす方がよっぽど恥ずかしい…。 アラビア語が分からないお客様にとっては、大の男が目の前で怒鳴りあう(といってもジハードは怒鳴り返してないはず。一生懸命説明を試みたはずです)姿を見てビックリ度肝を抜かれます Σ( ̄□ ̄|||)。言葉が分からないから、自分が悪かったのかなと自分を責めてしまうでしょうし、いい気持ちはしません。私のほうから最終的にご説明することができるのは「子供じみた争いで、すみません」ということのみ。は、恥ずかし…。 中東ではこういうレベルの低いことが田舎に行くほど増えます。時々「ベドウィンと結婚します」とかゆうてはる日本人女性がいますが、ほんまにこんな幼稚な世界でやっていけるんかな? 夫がこんなに稚拙で尊敬できるんだろうか? 絶対うまく行かないと私は他人事ながら思いますね。ちなみにこうしたレベルの低さは、アラブだけに限らずトルコの田舎でも同じっぽい。カッパドキアとか、男どもの質は最低レベルですね。こんなところのトルコ人に嫁いでいる日本人女性も多々いるようですが、人生棒に振ったようなものやと心の中で思ってしまいます。あ、今日は口に出して言ってしまいましたが…。あくまでブログ上の私個人の意見ですのでね。 ちょっとあきれすぎて、毒舌になりましたが…今回はお客様のほうが「それでもワディラムは素晴らしかった」とおっしゃっているので、それはそれでよかったと思うことにいたします。いやはや、恐るべしアラブ世界! 中近東に関心のある方もそうでない方も一日一回応援よろしく! です↓ 下の「ブログ村」のURLをポチッとクリックしていただけたら、皆さまの応援がランクに反映される仕組みになっています。 ヨルダン・イラン・トルコ・エジプト・イスラエルツアーなど、中近東のツアーのことなら何でも:http://picturesque-jordan.com お気を付けください!!:当方のブログ「月の砂漠―ヨルダンから」および当方のホームページ「Picturesque Jordan」は、東京池袋にあるヨルダン料理・アラビア料理のレストランとは何の関係もありません。類似のキャッチフレーズを使用している旅行会社のサイトや「Picturesque-Jordan-月の砂漠ツアー」や「月の砂漠ツアー」という名前で開設されている Facebook 等のページ (いずれも同一人物による) のことが報告されていますが、当方とは全く関係がありません。混同されないようにご注意ください。当方では、他のサイトの運営者と話し合ってオリジナルのキャッチフレーズや文面やツアーの内容を共有することは一切ございません。当方のホームページまた本ブログ「月の砂漠―ヨルダンから」からの違法転載・不正転載を目にされた方はお知らせくださいませ。 資格のない自称「ガイド」にご注意くださいませ!!:https://plaza.rakuten.co.jp/fmtours/diary/201412230000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.11.29 01:56:39
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