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月の砂漠-ヨルダンから

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2021.09.22
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中年シリア男性の哀れな勘違いについて、2つの記事を立て続けにアップしました。読むに堪えないと思われた方も多かったよう…? 特にアラブと結婚しておられる方などは聞きたくない内容だったかも…。

星再婚(重婚)の機会を虎視眈々と狙うアラブ男性 その1
星雄であることを証明したいアラブ男性 その2

まだまだ出せるけど…(笑)、でも私はアラブを敵視しているわけではありません。ただ単に現実をお伝えしているだけです。そして私がアラブ世界を離れて見ているアラブの素顔は、7 年過ごしたアラブ世界では見ることができなかった別の顔。

シリアがきちんと機能していたら、彼らがその世界から引き抜かれることはなかったし、そこでアラブのおきてに従いつつ、自尊心を保って安楽に暮らせていたでしょう。でもアラブ世界から不本意に引き抜かれてしまったアラブは…イテテテテ。見てると痛々しいです。特に中年のアラブ男性ね。そやけど人間は試練の時に本性を現すというのは否定できない事実ですわね。

そこへ来ると、アラブ女性の中には素晴らしい人材もたくさんいます。もちろんアラブのおきてに縛られて、開花しないまま無為に時を過ごしている女性のほうが圧倒的多数ですが、でも奮闘しているかっこ良い女性もいます。そうした女性たちのこともおいおい書いていきたいです。

シビアにアラブ世界の現実を直視している私ですが、今日の記事では「おおっ、素晴らしいな!」と思ったアラブ男性をご紹介したいと思います。ヨルダン (とレバノン) で過ごして 7 年、ヨルダンを離れて 7 年…この間にお邪魔したアラブのお宅は何千にも上るかと思います。誇張ではなく、私のボランティアの性質上ほんとにそうなんです。アラブ世界を離れてからの 7 年間で私をうならせたアラブ男性はたった 1 人しか思い浮かばない…。あちゃー少ないな~。

この男性は確かアレッポ出身の音楽の先生だったか、数学の先生だったか…。ちょっとバックグラウンドについては記憶が定かではありません。彼とその家族とは、ドイツのハンブルグで知り合いました。難民キャンプに住んでいた寡黙な父親でした。年はきっとまだ30代半ば。

2015 年にシリア難民が大挙してトルコからヨーロッパへと渡った難民問題があります。その時の一般的なルートは、トルコのイズミルから船 (というかゴムボート) に乗ってギリシャに渡り、そこからマケドニア→セルビア→ハンガリーなどという風に越境してドイツへと歩いていくというルート。



↑難民たちがドイツに行きつくまでのルート (画像は ​Youtube のチャンネル​より)


このゴムボートに乗るために、すっごい大金を払わないといけないんです。一人当たり 2000ドルとか。このゴムボートをアレンジするシリア人がいて (つまり人身売買にも等しいわけですが)、すっごいお金を儲けていたんです。海を渡って国境を超えるというのはもちろん違法な方法で、現在でもこの方法でギリシャにたどり着こうとするシリア難民は後を絶ちませんが、ギリシャ側が追い返してしまいます。


↑こんなゴムボートに乗るのに 2000 ドルなどを払います (画像は ​Youtube のチャンネル​より)

でも 2015 年から数年間は、とにかく難破せずにギリシャにたどり着けば後は何とかなる (つまり人道支援団体に助けてもらえる)! という状況でした。難船して亡くなった人も多いのですが…。

私をうならせたこの男性は、大金を払ってボートに乗る方法を選びませんでした。一般的なシリア人にとって、1 人当たり 2000 ドルはすごい大金です。借金をしたシリア人も多数。でもお金を払ったからと言ってうまく行くわけではありません。難船で命を落とす危険も大きいですし、道中でトルコ警察やギリシャ警察に見つかると追い返されます。この男性はどうしてもドイツに渡りたかったけど、そこまで犠牲にできるお金はない。養うべき家族もいる。なのでここで散財するわけにはいかない。

それでなんと! トルコのイズミルから泳いでギリシャに渡ったんです。これをやり遂げたシリア人は少数派。というか、彼以外に出会ったことがありません。もともとアラブはそんなに泳ぎが上手ではありません。特にヨルダンではほとんどすべてのアラブがカナヅチ(ちなみに、ヨルダンに住むアラブはパレスチナ人が大半)。ヨルダンには身近に海がありませんからね…。学校で習うこともありません。

シリアでは海沿いの街に住んでいたアラブの中には泳げる人もいるそうです。私はこの男性が泳いでギリシャに渡ったと聞いたとき、思わず「え? アラブって泳げるんですか???」と聞いてしまいましたよ。彼曰く、泳げるよと。でもイズミルからギリシャまでってすごい距離ですよね…。ちょっと Google Map で距離を測ってみましたが…最短でも16キロ?




彼はやみくもに泳いだわけではありません。イズミルにいたとき、どのルートを取れば (つまりどの海域を泳げば) 最短でギリシャ国内に入れるかをじっくり考えました。泳いでいるときに海上警察に見つかるわけにはいきません。見つかるとトルコに追い返されます。ですから誰にも見つからずに泳ぎ切る必要があります。夜しかその計画を実行できるときはありません。

こうした計画を練りつつ、イズミルの海で毎日泳ぎの練習をしました。かなりの長距離を泳ぎきるには相当な体力が必要です。多くのシリア人がトルコで希望もなく無為に時間を過ごしているときに、彼は大きな目標を掲げてそのために日夜努力をしていたわけです。これです、これ! この精神が私をうならせました。

何か月か知りませんが、彼は長距離を泳ぎ切る練習を積み重ね、そしていよいよ決行の日を迎えます。家族はトルコに残したまま。彼は自分がドイツに着いたら、できるだけ早く生活を安定させ家族を呼び寄せることにしていました。この時の別れはすごく辛かったと思います。なんとしても成功させなければならない。

一緒に泳ぐことにした彼の親族の男性は捕まってしまったようです。でもこの男性は本当にギリシャまで泳ぎ切りました。そしてアテネに移動し、それからは他の難民たちと同じように徒歩でドイツを目指しました。携帯はもちろん水の中で故障してしまったので、家族と連絡が取れないまま何か月も過ぎました。この間、トルコで朗報を待つ家族も大変憔悴されたのではないかと思います。

彼は無事にドイツに到達し、そこで法的に滞在が認められ、そしてドイツ語を学びつつ家族を呼び寄せる手続きを取ります。この家族を呼び寄せることですが、ドイツ政府は早い段階で打ち切りました。アラブは大家族。ですから呼び寄せるとなると、もう芋づる式にどんどんどんどん数が増えていきます。際限なし。なので、かなり厳しい条件が課されるようになるのに時間はかかりませんでした。でもこの男性は、家族を呼び寄せることに成功。ドイツでは何事にも時間がかかるので、家族を呼び寄せるまでに 1 年以上の期間が経過しています。運がよかったといえるかもしれませんが、運も実力のうち。

彼の不屈の精神がすべてを可能にしたと思っています。私がこの男性と知り合ったのは家族を呼び寄せる少し前。そして実際に家族ともお会いできました。小学生から中学生くらいまでの子供が 3 人ほどいました。

でも奥さんが…態度が硬い硬い。このシリア男性もどちらかといえば寡黙でしたが、人懐っこくて笑顔の絶えない人でした。が、奥さんはニコリとも笑わない。多分私が第 2 夫人の座を狙っていると思って警戒していたのかもしれません(笑)。このご家族をお訪ねしていた時は男性の同僚といつも一緒だったのですがね~。わたしゃ、ほんまに第 2 夫人の立場なんて全く関心ありませんよ~、思考がアラブちゃいますねん、アラブ男性には全く関心ありませんねん、と言ってあげた方がよかった? でも何を言っても、警戒しているアラブ女性には響かないんですよね。

いずれにしても、このご家族と知り合ったのは私がハンブルクを離れる数か月前。それから私はハンブルクを離れてトルコに来ましたので…その後この家族がどうなったか分かりません。でもこの不屈の精神を持つシリア男性は、きっとドイツ語も不屈の精神で習得し、ドイツ社会に順応し、社会の有用な人材になっていると思います。

こんな風にすごいな! と心から尊敬できるアラブ男性もいます! ごくごく少数ですが…。こういうキラリと光るダイヤモンドの原石のような人たちがいるから、アラブとの関わりは楽しいんですよね。全員が Sex Oriented な勘違い野郎だったらやってられませんけれど…。

私がアンチアラブではないことを知っていただくために、「​中東に眠るダイヤモンドの原石たち​」および「​ダイヤモンドの原石探しをトルコでも​」というブログ記事もご覧くださいね。
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最終更新日  2021.09.22 15:28:18



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