美猫 BE-NYAN 倶楽部＠玉太郎ファミリークラブ～無断転載お断り～

こんにちは、初めまして、ボク、犬のクロちゃんです。



体が黒くて、4本の足に白地に黒ブチソックスを履いています。

近所では「おしゃれさん」と評判のナイスガイです。

ナイスガイなんですが、ぶっちゃけ、ヘタレです。

あ、ちなみに、安田大サーカスの人とは、無関係です。

←無関係ですので・・・。





詳しくは語りませんが、ボクはもともと「処分犬」でした。

そして、「処分場」ってところでカン太ママさんたちに助け出されたんです。

いやあ、危ないところでした。

逝ってしまうところでした。


そんなボクですが、今はフサBの家で静かに暮らしています。

いや、「静かに暮らしていた」というべきでしょうか。

あの日までは・・・。







忘れもしない、7月22日、日曜日。

フサBとダンナさんの2人は、ボクを連れてドッグレスキューに行きました。

車に乗って。




おえっ・・・・おええええええええ




・・・失礼しました。

ボク、犬なんですが、三半規管弱くて・・・。　うぇっ




「クロ、この子と仲良くできるかな？」

そういってボクの目の前に、一頭の犬が連れてこられました。

ボクの2回りはでかそうな犬です。


そいつはいきなり、ボクのために用意された水を飲み干し、馴れ馴れしく擦り寄ってきたのです！！

初対面なのに、すっごい恵比須顔で！！！

←激似！！！



・・・イヤです。

こんな、恵比須顔のでかい女、イヤです。



逃げ惑うボクを執拗に追いかけてくる恵比寿顔女。

つながれたチェーンをこれほど恨めしく思ったことはありません。



うっ！！



恵比須顔女は、イヤがるボクの顔をお構いナシにべろんべろんなめてきやがります。


やーめーろーーーーー！！！！



・・・凹・・・



「・・・まあまあ、仲良くできそうかな・・・」

恵比須顔女のよだれがべとべと付いたボクを見ながら、フサBが言いました。

「昨日洗ったばっかなのに・・・ははは・・・」

一応笑ってはいるけど、フサBの顔も少々引きつっているようです。



「うん、まあ、うーってうなったりもしないし、怒ってもいないし、大丈夫かな・・・」

ダンナサンも言いました。




ボクは、2人の顔をじっと見つめました。

「違う！違うんだ！！恵比須顔女のイキオイに完全に飲まれちゃっただけなんだ！！」

「いやだよ、こんな女、いやだよ！！」

ボクは目で訴えました。誠心誠意、心を込めて訴えました。

ワンワン言うのは、僕の主義に反するからです。




しかし、僕の思いも2人に通じることはなく、その恵比須顔女を載せ、車は再び発進したのでした・・・おえっぷ・・・



＜続く＞






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