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カテゴリ:Daily
9月1日「防災の日」。
ふと父が阪神淡路大震災のことを語り始めた。 当時私は中学生。 私の地元は、自宅も含めてほとんど被害らしい被害には遭っていない。 同じ兵庫県でも、海の方と山の方では全く世界が違ったんです。 ただ、TVは付かなかったのでまさか神戸があんなヒドイことになっているとも知らず。 その日、私はいつもと変わらず学校へ行きました。 さすがに、放課後の部活は中止になって帰宅した記憶があります。 帰宅すると、TVは復旧していてそこではじめて神戸の光景を見ました。 母もまさかそんなことになっているとは知らず、 その光景に驚いて慌てて九州の実家に「無事」の電話を入れました。 祖母は「朝から何度電話をかけてもつながらなかった」ととても心配していたそう。 ただ父は・・・。 当時父は西宮で勤務していました。 オフィスが入っていたビルは、ヘルメットを被れば中に入れるものの、 屋根が落ちて危険な状態でした。 後日写真を見ましたが、これが勤務時間だったらと思うとゾっとしたのを覚えています。 父は、20年以上勤めたオフィスが一瞬にして崩れたことに加え、 オフィス周辺の住宅が全半壊してそれを取り囲む人々・・・ 何にもできないその状況に、ひどく心を痛めてしまったのです。 あれから10年以上経つけれど、 父は未だにあのとき見た光景が忘れられないと言います。 「あの地震が人生を狂わせた」と。 普段多くを語らない父がふと、今日ニュースを見ながらまた当時の話をしました。 私の家は、あの震災で被害は全くと言っていいほど受けていません。 でも父だけは、当時受けた心の傷が今でも癒えないでいます。 外見からは何の傷もないから何の手当ても保障もないけど、 こういう人はたくさんいるといつか新聞で読みました。 毎年、1月17日近くになるとしみじみ語り出すのだけど、 今日その話をしたことに少しとまどった。 確かに、身の安全を守ることは大事。 命あっての心だということも。 今日は、当時励まされたという歌を歌っていました。 「防災の日」にちなんでか、ラジオで流れていたのだそう。 前日に関東で地震があったことで、ニュースも少し大きくなってたみたい。 あまり多くを語らない父だから、ふとそんな話をされると心配になる。 いろいろ考えた今日の午後でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月02日 01時14分20秒
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