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カテゴリ:随想
日曜日の朝である。いつもよりゆっくり起きる。いつもの2倍時間をかけて新聞を読む。 それは2回目のスポーツ欄にさしかかったときだった。 突然床が揺れ出すではないか。とりあえず只野は四つん這いになった。これが一番安定するととっさに思うことになった。 「地震に強い最近の家も揺れるんだな」などと思っている場合ではない。しかし「今回は景気よく揺れているナァ」などとも思ってしまう。 「ガス消して~」母親が飛び込んでくる。ちなみに只野の家はオール電化であり、ガスは存在しない。これは只野も気がついた。只野は「それより仏壇の火は?」ととっさに指摘した。 揺れが収まったところでテレビをつける。能登が大変なようである。国営放送は同じニュースを繰り返し告げている。 結果として、前日の宴会明けであった只野は、人より揺れを感じなかったと判断している。 むしろ2日続きの宴会となるその晩、JR等がすべて止まっている。どのようにして会場に行くか、只野はそのあたりについて一番困ることになる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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