嗚呼!衝動買い
その日は休日であり、家族での外食を終えたところだった。特段買い物はなかったのだが、倒産処分市に向かうことになった。 その文化施設の1室は、処分品と人でごった返していた。ブランド品が1,000円で買えるのであるから、人が集まるのも無理はない。 只野はふと靴のところで、自分のサイズを見つけてしまった。実は只野の足は大きい。パッと見たときにサイズがあるのはまれであり、こう簡単に見つかるとうれしい。しかも1足1,000円である。気がついたら只野は、都合3足の靴箱を手にしていた。 レジに向かい、ふと横を見るとサングラスが500円である。何かの機会にほしいと思っていた只野は、こいつも靴箱の上に載せてしまうことになった。 現在、只野の家は大きい靴でごった返している状態である。只野の靴は、これでしばらく買わなくてもよい。