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大福の日日是好日

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大福16

大福16

2005年04月15日
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テーマ:お勧めの本(7400)
カテゴリ:楽しい投資
あなたは、どちらを選びますか?

質問1
 仕事の成功でボーナスが支給されることになりました。
 次のA、Bの封筒のうちどちらかを選ぶとしたら、
 あなたはどちらを選びますか?
A:必ず80万円入っている
B:100万円入っているが、15%の確率で1円も入っていない

質問2
 先の仕事はその後、一つのミスから大きな損害を出しました。
 あなたは既に貰ったボーナスを返還して損失の穴埋めをします。
 次のA、Bのうち、どちらを選びますか?
マネーの心理学
              A:80万円を支払う
              B:100万円を支払うが、15%の確率でまったく
                支払わなくてもよい


これらの問題、いわゆる期待値を考えればどちらがお得なのか分かります

質問1の場合、期待値は、A:80万円
                B:85万円(100万円×85%=85万円)

質問2の場合、期待値は、A:-80万円
                B:-85万円(-100万円×85%=-85万円)

したがって、それぞれB・Aを選ぶ方が合理的です。

ただ、期待値からは上記の選択が有利なのですが、多くの人は違った判断をします。

質問1の場合、多くの人は確実に80万円貰えるAを選びます。
「貰えるものは手堅く貰っておく」と考えるのは、一般的な人の心理です。
反対にBを選ばなかったのは、少し額が多いにしろ15%の確率で貰える額が0円になる恐れがあるからです。

次の質問2なのですが、こちらは圧倒的に多くの人がBと答えるそうです。
支払う側になると、確実に80万円支払うよりも、15%の確率で全く支払わなくても良いほうに魅力を感じるのです。


このように、人を動かすのは、確率ではなく心理であるということです。
同じ金額であれば、人は得た時の喜びよりも、損をした時の不快感の方が大きくなります。
そうした感情から、多くの人は確実な利益を望みます。また、確実な損失を避けるあまり、リスクをとりがちになります。


ちなみに、私の場合、質問1はA。質問2もAでした。
期待値は分かるのですが、それを100回繰り返すならともかく、一発勝負ならば確実な方を選びたいからです。


この二つの答えから、それぞれのタイプが分かります。
【A・Aと選んだ人】
 慎重な性格で手堅いタイプといえます。お金に関して慎重に行動するタイプといえます。

【A・Bと選んだ人】
 投資には向かない人。マーケットでも損をしやいとされる。そして、ほとんどの人がこのタイプなのだそうです。
 ただ、大切なことは自分の癖を知ることでしょう。己を知れば、また修正するきっかけになります。

【B・Bと選んだ人】
 ギャンブラータイプです。勝つときは大勝ちしますが、負けるときは大負けするといっていいでしょう。

【B・Aと選んだ人】
 このタイプこそ、もっとも相場に向いている人だそうです。中でも直感的にB・Aを選んだ人は、もっとも投資家に向いている人と言っていいそうです。
 期待値から判断した人は、冷静で合理的な判断が出来る人で、直感的に選んだ人に次いで投資家に向いていると言えるとのことです。



質問3
 あなたは資金豊富な投資家です。ある世界的に有名なカリスマ投資家が「○○株を大量に買っている」という情報を入手しました。
 さて、あなたはどうしますか?
A:自分だけが得た耳より情報だから、○○社の株をすぐに買う
B:世間の噂だから、とりあえず○○社株を調査する

質問4
 では、あなたがその有名なカリスマ投資家だったとします。
 そのとき、あなたの株の買い方はA、Bどちらの方法をとっていると思いますか?
A:市場で「私は○○社株を買っている」と周囲に教えながら買う
B:市場や周囲の投資家に、できるだけ悟られないように買う


多くの人は、質問3・4共に、Bを選ぶと思います。
自分より優秀なはずのカリスマ投資家が、自分もしないような手の内を明かすことはしないでしょう。

反対に、カリスマ投資家の情報がマーケットに流れているとすれば、その情報には裏があるかもしれませんね。
世界的に有名な投資家であるジョージ・ソロスも、市場に流れる情報を上手く利用したといわれています。
つまり、口の軽い銀行では「売り」を行い、同時に口の堅い銀行ではこっそりと、そして大量に「買い」を行ったそうです。


ここで大切だと思うのは、「自分なら何をするか」という判断とは別に、「自分よりも優秀な人間ならば何をするか」という思考を持つことです。
 自分よりも優秀な人間の気持ちになって、いつも冷静に、置かれた状況を考えることができれば、よりよい結果をもたらす可能性が高くなると思います。


 投資で利益を出し、また利益を出し続けるためには、投資のルールや取引手法を勉強しなければならないことはもちろんのこと、人間の心理についても勉強する必要があります。
 実際に投資をしていると、心理的な要因が強いことに気付くでしょう。
 その意味でも、この「マネーの心理学」は面白かったです。
 その他にもいろいろな問題や興味深い事例が紹介されていて、読んですぐに実践できる内容でした。
【楽天ブックス】〈図説〉マネーの心理学


 私の場合、ルールを厳格に定めていて機械的な運用をしているのですが、それもある意味、心理的なものに惑わされないようにするためです。
 経験上、投資のルールを破れば、マーケットはそのルール違反を責めるように損失を拡大させます。そうなるとあとは、不安や恐怖に駆られて理性による運用は困難になります。
 

 投資における心理学は、その知識があるだけで随分違うと思います。
 「金持ち父さん」は「金持ち父さんの投資ガイド(上級編)」で次のように言っています。
「プロの投資家で、自分のチームの一員として心理学者を含める人が多い……少なくとも私が一人含めている…」のは恐怖心があるからだ、と。
金持ち父さんの投資ガイド(上級編)
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 「金持ち父さん貧乏父さん」の内容からさらに「投資」に絞った内容です。
 さまざまタイプの投資家について書かれてあり、自分はどこを目指すのかの、具体的な指針となります。


 また、デイトレーダーであり、プロのデイトレーダーを養成しているオリバー・べレスは共著の「デイトレード」で次のように言っています。
「トレーディングの八割以上は心理的なものである」
「マーケットに関して言えば、心理的に実行が容易な行為は、ほとんどの場合、不適切な行動であるという事実は驚きである」
デイトレード
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 この「デイトレード」は、心理に加え、投資のルールを定めることを何度も説いており、非常に有益な本です。この本を読んだお陰で、私は利益を出し続けていると言っても過言ではありません。決して難しいことを書いているわけではなく、シンプルであり、かつ、ジョークが各所に散りばめられています。本当に笑えます。

 株ですぐに利益を出したいならば、上記の「金持ち父さんの投資ガイド(上級編)」よりも、この「デイトレード」がお勧めです。
 株に限らず、為替やその他のデリバティブをこれからはじめる方にもきっと役に立つでしょう。
 「自分よりも優秀な人の視点」を身につけて、利益を出し続けましょう~。





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最終更新日  2005年04月15日 16時54分47秒
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