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テーマ:国内旅行について(2548)
カテゴリ:楽しい人々
行きたいところをリストアップして、それを線でつなぎ、おのぼりさんの、おのぼりさんによる、おのぼりさんのためのツアーを企画したのです。 わが兄弟はビートルズが好きなので、埼玉の「ジョン・レノン ミュージアム」に行ったり、夜は六本木にある「キャヴァンクラブ」でビートルズの曲目に酔いしれたり。 また、密かに「男はつらいよ」のファンでもある我々は葛飾・柴又の帝釈天を訪れ「寅さん記念館」で小躍りしたり。 兄弟水入らずで楽しい時間を過ごしました。 今回はその中でも国会議事堂見学をした思い出を書こうと思います。 ご存知のように国会(参議院)は当日の受付で見学することが出来ます。 (ただし、衆議院の見学には衆院議員の紹介がいるそうです) 折角の、おのぼりさんツアーですから権力に擦り寄ろうと見学に行きました。 受付を済ませた後、見学まで時間があったので、院内のお土産屋さんを物色。 国会にちなんだキ-ホルダ-、筆ペン、ライタ-、飾り提灯、ベルト、ネックレス、ル-プタイ、歴代総理大臣の似顔絵の描かれた大皿や座右の銘入りの大皿、絵はがきなど様々なものがあり、マニアの心をくすぐります。 そんな品々を、涎を垂らして見ていると見学の時間になりました。 係りのおじさんが来て、「こちらへどうぞ」と案内された広場には、社会科見学の小学生がたくさんいました。 「今日は小学生の見学と一緒です」と言われて、彼らの後ろに並んで歩く(笑)。 赤絨毯の上を歩いて、天皇の御休所とか中央広間とか見ごたえのあるコースです。 天皇の御休所 中央広間(伊藤博文・大隈重信・板垣退助像あり) そして、議場へ。 傍聴席から、参議院の本会議が行われている場所を見学しました。 その傍聴席で、小学生による質問コーナーがありました。 係りのおじさん 「はい、では、何か質問のある人はいますか~?」 小学生 「は~い。あの~、どうして衆議院と参議院の二つがあるのですか?」 “おお!”と私は内心唸りました。二院制の本質、参議院の存在意義を問う鋭い質問です。 かつて、シェイエスが「上院は下院と一致するときは無用であり、下院に対立するならば有害だ」と唱えて第二院の存在意義を否定しました。また、日本国憲法のもとになった連合国軍総司令部(GHQ)草案は一院制でした。因みに韓国は一院制を採っています。 一般的に言われている第二院の存在意義は次の通りです。 1.議会の専制の防止 2.下院と政府との衝突の緩和 3.下院の軽率な行為・過誤の回避 4.民意の忠実な反映 かかる小学生の、栴檀は双葉より香ばし的な質問を受けて、国会見学・案内のプロはどんなに噛み砕いて、分かりやすく、簡潔な答えをするのかと全身を耳にして回答を待ちました。 ちょっと困った顔をした係りのおじさんは、おもむろに口を開きこう言いました。 「あの~、どうしてって言われてもね~、法律にそう書いてあるから仕方ないんだよね(笑)」 。。。ズルッ(ノ_ _)ノ もう、ぶっ飛んだのなんのって・・・(爆) 思わず「うそ~!?」と言いそうになりました。 ま、確かに係りのおじさんの答えも一つの答えでしょう。 しかし、それは形式的な理由です。 小学生が聞きたかったのは、実質的な理由、すなわち、どうして二院制という制度が法律に書かれたのですか?ということでしょう。 おそらく、このクラスの社会科の時間に次のような質問があったはずです。 小学生 「先生、どうして衆議院と参議院の二つがあるのですか?」 先生 「はい、では、その質問は今度の国会見学の時に、質問しましょうね」 先生も恐らく、係りのおじさんのこの答えにはぶっ飛んだはずです。 さりとて、ここで適切な回答をすればこのおじさんに恥をかかせることになる。 したがって、改めて学校で補足説明をしようと思ったのでしょう。 ここでは、密かに道徳の授業も行われていたのでした。 つい好奇心で先生の表情を見ようとしたのすが、私の位置からは見えませんでした(←意地悪~)。 その後も、いくつかの質問が出て、憲法的に鋭いものもありました。 しかし、またもや 「これも・・・法律に書いてあるからなんだよね~(笑)」 と答えていました。 もちろん、議事堂が出来た経緯とか、実務ではどう使われているのか、などには的確で詳しい説明をされていました。 そして、質問コーナーも終わり、次の見学場所へ移動。 歩いていると、先ほどのおじさんが来て、 「いや~、最近、忘年会が続いて今日も二日酔いなんですよ~(笑)。その痛い頭に、さっきみたいな難しい質問が来たらもっと頭が痛くなりますね~(笑)」 とおっしゃってました(汗)。 「はは・・・はは・は・」と顔の筋肉だけで愛想笑いをした私は粋な男です。 一通りの見学で、国会内の色んな場所や、通路を通ることが出来、楽しかったです。 最後は、国会議事堂の正面で、さっきのおじさんに写真を撮ってもらいました。 さんざん書いてきましたが、このおじさんは、親切で楽しくて、すごくいい人でした。 参議院バーチャルツアー ここでバーチャルな国会見学が出来ます 権力へ擦り寄ることに快感を覚えた我々は、国会を出て、さらに、最高裁判所を目指しました。 ところが、如何せん「要予約」という3文字に門前払いをくらいました(涙)。 最高裁判所バーチャルツアー 最高裁のオールスターが勢揃いする大法廷は大迫力(椅子だけ) 今回はおのぼりさん必須の「東京タワー」にも行けなかったのですが、次回、機会があれば首からカメラをぶら下げて「ワーキャー」言いながら、東京タワー型の文鎮をゲットしたいと思います(そんなのないって!?)。 そして、もうすぐ5月3日の「憲法記念日」がやってきます。 現行憲法については、色々な議論がなされていますが、一度全文を読んでみるのもいいかもしれませんね~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年04月23日 19時24分14秒
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