「30勝1敗 運を呼び込む田村式投資法」に学ぶ
すっかりご無沙汰です(滝汗)。連日楽天から視覚に優れた「日記記入日率」という名の強迫を受けており、それに抵抗(?)しておりましたら、先日、ついに一桁台に陥りました(赤い方が記入率。念のため)。 なので私も、重い腰をヨッコラセと上げ、筆を執りました。いや~、しかし、毎日日記を書いていらっしゃる方はもちろん、1週間に1度でも更新されている方を私は尊敬します Oj乙オソレイリマシタ---------------------------------------------------------------------- 以前、「30勝1敗 運を呼び込む田村式投資法」という本を読みました。 ジャンルとしては、株式投資のための本なのですが、“運”というものに焦点を当てた面白い本です。 そもそも株価の動きは単純で、上がるか、下がるか、変わらずか、の3つしかありません。 しかし、これから株価がどう動くかを予想するとなるとなかなか一筋縄ではいきません。 そこで、これからの株価の動きを予測する方法が考え出されたわけですが、それには大きく分けて二つあります。一つはファンダメンタル分析。もう一つはテクニカル分析。 ファンダメンタル分析とは、企業の財務諸表等を見て、今の株価が割高なのか割安なのかを計り、割高なら売る、割安なら買う、とする手法です。(PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)等々ありますが、要するに株価が割高か割安かを判断する指標です) テクニカル分析とは、過去の株価の動きからあるパターンを見出し、これを将来に当てはめて“次はこうなるだろう”と予測するものです。 この本は、この二つの手法では大きな利益を出すことができず、利益を出すには、運気が必要だと悟った著者の自説が載っています。 つまり、株式投資に運気という要素を取り入れた本です。 一般的にはシビアな投資の世界に運気など関係ないと思われるかもしれませんが、私にはかなり面白い内容でした。 投資に関する知識がなくても面白く読める本なのですが、より分かりやすく読めるために軽く説明をします。株に限らず為替でもオプション等でも、投資で利益を出すためには、・安く買って、高く売る。・高く売って、安く買い戻す。と言う二つの方法があります。前者は一般的な方法です。例えば、500円で1,000株買い、600円になったところで1,000株売ると、+100円×1,000株=+100,000円の利益となります(手数料、税金は考慮しない)。反対に、400円になったところで1,000株売ると、-100円×1,000株=-100,000円の損失となります。つまり、買った株価よりも値段が上がれば上がるほど利益になります。後者は信用売り(空売り)と呼ばれるもので、株式を保有していなくても、証券会社から株を借りて売るものです(株式を持っていないのに売るから空(カラ)売り)。例えば、500円で1,000株信用売りします。借りたものは返さないといけませんから、いずれ買い戻して証券会社に返します。それが400円に値下がりしたところで、1,000株買い戻すとすると、-100円×1,000株=-100,000円信用売りは値下がりすればするほど、利益が出るので、結局この場合も100,000円の利益となります。反対に、600円になったところで買い戻すと、+100円×1,000株=+100,000円 となり、100,000円の損失になります。つまり、売った株価よりも値段が下がれば下がるほど利益になります。実際のトヨタ自動車の株価を例にとると次のようになります。・4,150円で売り → 3,850円で買い戻し =300円の利益・3,900円で買い → 4,200円で売り =300円の利益 前置きが長くなって恐縮ですが(汗)、運気を重視する著者の主張は、次の通りです。 プラスとマイナス、対極同士が合わさることで0となり、そのとき運気となるエネルギーが生じる。 例えば、プラス電子とマイナス電子とで電気が発生する。男女が交わることで快楽が生じる。昼間の活動は夜休息することによって元気を回復する・・・すなわち、プラスとマイナス、陽と陰とが合わさることによって運気(エネルギー)が生じる。 ここで著者は、株を買ったときは「下がってください」と願うそうです。もちろん、株を買ったときは株価が上がれば利益に繋がるわけですから、上がるよう願うのが普通です。 しかし、客観的に株価が上がれば嬉しい状況で、「下がってください」と言うことで運気が生じる。 そして、よくよく考えると、株を買えたということは、売ってくれた人がいるということ。売ってくれた人にとっては、まだまだ下がると思ったから売ったのであって、下がってくれた方が良いのです。 これは開運の研究を続けた著者が「人の幸せを願えない人は幸せになれない」ということから編み出した気持ちの持ち方だそうです。 自分に株を売ってくれた人の幸せ・利益を願う気持ちが「下がって下さい」になります。 またこのことが自分の気持ちの余裕に繋がります。自分の利益と反対方向に株価が動いても(下がっても)、想定の範囲であれば心は動かず狼狽売りすることはないのです。(いくら株価が下がっても絶対に売らないというものではありません) 逆に、自分が売った場合は、下がってくれた方が良いのですが、上がるよう祈ります。 これもプラスとマイナス、そして、自分から株式を買ってくれた人の幸せ・利益を願う気持ちです。 株を売った後に、「下がれ!下がれ!」と願うことは、例えば、自分の乗っていた車を人に売ったあと、「壊れろ!壊れろ!」と祈るようなものだと著者は説明します。 この考え方は、日常生活にも通じるもので、例えば、お財布を落とした場合、客観的な事象としては「マイナスの出来事」です。しかし、そこで愚痴を言ったり、泣き言を言うなど「マイナスの言葉」を口に出すと「マイナス」と「マイナス」で運気は発生しません(電池の充電でも同極同士では充電にならず、むしろ液漏れしますものね)。 そういうときこそ「ああ、厄落としになってよかった」「全財産までなくさずにすんで良かった」「命まで落とさずにすんで良かった」と「プラスの言葉」を口にすべきで、そうすることが運気というエネルギーを生むのでしょう。 逆に、自分に「プラスの事象」が起こったときは「オレ様の実力はどんなものだ!」「私のお陰です!」と連呼することなく、「自分の実力以上のことが起きました」とか「みんなのお陰です」など謙遜する言葉で運気が発生するのでしょう。 また、株式等で利益が出た場合、すぐに別な銘柄に再投資せず、しばらくお金を休ませる方が運気のアップに繋がるようです。人間でも、長い間働いたら、休息が必要です。それを「よっ!お疲れさん。また次行っておいで!」と言われたら、ぐったりするでしょう。お金も同じことで、頑張ってお金を稼いでくれたのですから、しばし労をねぎらうためにもお休みが必要だそうです。 さらに、利益が出たら、ある程度消費することでまた運気のアップに繋がるようです(寄付なども)。利益というプラスの事象には、消費(寄付等)というマイナスの事象を組み合わせることで運気が発生するのです。100万円が200万円。200万円が400万円。400万円が800万円、という風に倍々にはいかないそうです。人間でも食べたら出しますし、溜め込む一方では運気が悪くなるそうです(別の口座に移し変えるだけでもいいようですが)。 そして、お金を使うことによって「お金があるお陰で、こんなに楽しい思いをすることができました。ありがとうございます」という感謝の気持ちがお金に伝わり、「こんなに喜んでくれるのなら、またこの人の所に帰ってこよう」とお金が思ってくれるそうです。反対に、利益を出すだけ出して、使わないと、「この人にお金は必要ないのかな」とお金が思ってあまり集まらなくなるそうです。 ある程度使った方が良いのですね。 心理的になかなか実践しにくいところもあるのですが(苦笑)、慣れると結構楽しいです(笑)。 著者の主張の妥当性自体、意見が分かれるかもしれませんが、私は自分の価値観と整合するところがあるので、すんなり読めました。 長々と読んで頂きありがとうございました。 次回は短くまとめたいと思います(大汗)。 皆様に更なる幸運が訪れますようにお祈りします。