カテゴリ:読後感
倒錯。純愛。一体君は何なんだ、という人のお話。
っていうと身も蓋もないんだけどな(笑) 私は三島由紀夫が好きだ。 絢爛豪華な文体と、なんかもう、心の襞襞の奥の奥まで入り込んで子細に観察したあげく、テニスコートの広さまで心の襞襞を伸ばして伸ばしてみんなに見せちゃいました、ていうような、え、そこまで見ていいの?私?ていうような、わぁなんか自分にもある、そういう一面が、、、もうやめて~、ていうような、、、そういう人間の内面の、奥底まで迫ってくるような比喩のうまさ。 とか言いながら実を言えば三島由紀夫の本は4冊くらいしか読んでないんだけど(笑) だって、読み始めればその世界にハマってしまうんだが、5回くらい読み直さないと意味が頭に入ってこないような文章もあるし、読み始めるまでに「さて読むか!」よっこらしょと腰を上げるようなところがあってね。。読んだ後は、もう少し胸を掴まれないような本を読みたくなるし。。 この『仮面の告白』は、自らの「仮面」の「告白」なんだけど(そのまんまじゃん)、「仮面」を告白するには自分を掘り下げていかなきゃならない。自分を掘り下げるということには必ず痛みがある。世間の価値観との衝突、矛盾しているようだけど自分との衝突、、(-"-)ウーン、、とか思いながら、ネジのように少しずつ少しずつ何かが回りながら突き刺さっていくのを読んでいるような感じ。。それがたまらない んだけど。 三島由紀夫を読んで、自分も作家になれる、と思う人がいたらとっても凄い。。と思うほど、この人の文章は、私にとって別格です。 ということで、どっぷりと三島由紀夫に暫く漬かったので、今度は初めての京極夏彦を読んでます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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