養母三口

宅配ボックスに荷物が届いていたので、ユータにとりにいってくれるように頼んで、
玄関でカードキーを渡して、30秒後。

ピーンポーン

インターフォンに出ると、
「ママぁ～、カードがない」
「どうしたの？」
「あのね。ゴニョゴニョゴニョ（いつものことだけどユータの話は聞き取れない）」

慌てて、下まで行く。
玄関から出てエレベーターに乗って降りたところでカードがないってどういうこと？
歩いてもたった20歩ないぐらいだよ。
その間になくす？

ユータのところまで周りを見ながら降りたけど、はっきり言って探すところがないほど何にもない。
だって、玄関を出たら廊下だって数メートルだし、エレベータに乗って降りて
宅配ボックスまでも数メートルだもん。
その間に物が落としてあってもわかんなくなるようなところがない。

宅配ボックスの前にいるユータに、「どうしたの？」と改めて聞くと、
「エレベーターを降りたところ（１F）で
ポケットの中に入っているカードを出そうと思ったらなかった」と。
（正確にはちゃんとしゃべれない子なので、何度も聞き出して・・・ですが）

「どこのポケットに入れたの？」と聞くと
「ここのポケット」とパーカーを指差す。
パーカーのポケットを探してみたけど、なかった。
念のため、ユータのズボンのポケットも触ってみたけどない。

「エレベーターの隙間に落としちゃったってことない？」と聞けば、
「さぁ？」と。
私はこの「さぁ？」という言葉が嫌い。
怒りのボルテージが上がる。

また部屋までの道をユータと戻る。
「ねぇ、どこでしまったの？」と聞くと、
「ポケット」と答えるユータ。
「だから、どこで？」と聞いても、
ポケットを指して、「ここ」と。

「そうじゃなくて、どこでカードをしまったの？」と聞いても、
「ポケットのここに入れた」と。
伝わらない。
「ポケットにカードを入れたのは玄関で？それともエレベータの前？」と聞いて、
やっと意味がわかったらしく、
「えっと、ここでこうやったの（玄関の外でポケットに入れるジェスチャーを）」と。
「玄関を出てすぐにポケットに入れたのね？」というと、
「うん」と。
「それじゃぁ、どこでカードがないってわかったの？」と聞くと、
「エレベーターを降りてカードを出そうと思ったらなかったの」と。

3回ぐらい宅配ボックスと部屋の前を行ったりきたりしましたが、
部屋から宅配ボックスまで10メートルちょっと。
探しようがないほど何にもないです。

とりあえず、宅配ボックスのカードキーは一時停止にしてもらいました。
もしかして、もしかしてユータが乗ったエレベータにユータと入れ違いで乗った人が、
拾ったかもと一途な希望を残していますが、どうなんでしょうか。

それにしても、こんなことを起こしているのにひょうひょうとしてます。
申し訳なさそうな顔はまったくしてません。
しかも「ごめんなさい」なんて言葉は全くなし。
（子供3人には口がすっぱくなるぐらい『ありがとう』と『ごめんなさい』は言うようにいってるのに）

そして、何もなかったかのように、
「ママぁ、今日の宿題、音読ぅ～」としれっと近づいてきました。
私は、当分顔も見たくないほどなのに・・・。

ユータに頼んだ私が駄目だった。
そう思う。

どうしてそんなにバカなのか。
いや、わかっていたことなのかもしれない。
WISCの結果だって、平均以下だったし、ものによっては幼稚園並みなんだから。
でも、気を抜くと涙が出ちゃうほど落ち込んでる。