カテゴリ:たわごと
学生時代から現在まで”ヘンなモノを安く買ってくる才覚”を持つ友人がいる。
彼は大阪の老舗天婦羅屋の二代目で、ギタリストでもある、竹○という男だ。 友人に竹○を紹介する時 「バス・地下鉄の切符以外、定価で買ったことのない男」 と付け加える。 そりゃ最近はネット消費時代だし、バブル崩壊後は”モノを定価では売りまへーん”というビジネスモデルが定着しているので、定価で買わないこと事態、特殊な消費行動ではない。 しかし、竹○は、ユ○クロもジャ○ンもド○キも100均もない頃、いやバブル絶頂期でさえ、いろんなヘンなものを安く買ってきた。 それは買い物というより、むしろ”調達”と呼んだほうがいいだろう。 大学卒業後、竹○を含んだ6人編成でモーダル・サウンド・マシーンなるフュージョンバンドをやっていた。 これはこれで、ライブハウス出演やら余興が多かった。 ライブハウスはいいとして、問題は余興のP.A.である。 ホテルの宴会場、大き目のレストラン、結構式披露宴会場、飲み屋さんといろいろ行く。 当然、バンド形式の演奏は想定外。 コネで、なじみのP.A.屋さんに”エレヴォイのセット”を、略奪とも言えるバジェットでお借りしたりして、シノいでいた。 しかしながら、限界がある。 そこで、竹○は、(デカイが音はしょぼい・・)ラウドスピーカー2基、(重厚長大な割りに少チャンネルの)ミキサー、(異常発熱する)ソ○ーのアンプ、(すぐ音が割れる)モニター用スピーカー、(国籍不明だが見た目は58風の)マイク+(いろんな色・長さの)ケーブル類を、調達してきた。 「これで、大概何とかなる・・・、いつでも余興は受付られる」 不思議と、大概なんとかなった。 バッタ関連の店で調達されたヘンな中古品の集合体。 具体的な値段は忘れたが、あきれるほどの”破格値”だった記憶がある。 その(珍)機材で武装したモーダル・サウンド・マシーンは、東へ西へ奔走し、数々の名(迷)演奏をしたものだ。 竹○と二人で大阪は新世界にて遊んでいた時、ガテン系の服屋さんの前の、下品な”ナグリ書きPOP広告”が目に入った。 ”高級ジャケット、10着限りの980円!!” さすがに笑ったが、竹○は購入した。 喫茶店でシゲシゲ観察したが、高級とは言いがたいシロモノ。 縫製が悪いせいか、ちょっと離れてみると”左右非対称”のシルエット。 ”硬直した目の粗いフェルト”のような素材が随所に使用されていたため全体的に硬く、脱いでも”そのままの形”をキープする。 床に置いたら、ナントと立つ。 そんな980円の”自立ジャケット”を竹○は、ジャケット自ら崩壊して(破れて・・・ではなく、あくまで崩壊です)、着用不能となるまで、ステージ衣装にしていた。 ギターにおいても、音はイイが出所のあやしい”ブライアン・メイモデル”をソウル系のライブに担いでくる。 「スタジオやステージで使用するなら、”絶交”する!」 とまで小生に言わせた ”アナログ電話で聞く高音の放屁音” のようなサウンドしか出ない”スタインバーガーモデル”など、枚挙に暇なし。 フェ○ガモやらヴィ○ンやらコ○チやらサマン○タバサやらは守備範囲外であるが、ヘンなもんを安く買いたい時は、必ず竹○に相談することにしている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.30 17:53:37
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