カテゴリ:たわごと
以前”絶滅危惧種達の酒池肉林”というタイトルで、他日記サイトに、大阪市内某所で毎週金曜日に繰り広げられる、”コテコテどブルース”の大量生産行為ついて記載したことがある。
要約させていただくと、さる若きブルースマンと知り合って、彼のライブを見た後、半分拉致に近い状態で、大阪市内某所にある、濃いライブハウスに潜入し、目の当たりにしたのは、”オールナイト・コテコテどブルース大会”のセッションだった。 真摯な意味においての”コテコテどブルース”を聴く機会など、一般的にはなく、彼らをして、失礼ながら”絶滅危惧種”とよばせていただき、かれらのパワフルな行為に唖然とし、酒池肉林と表現させていただいた、という内容である。 ■〓■〓■〓■〓■〓■ 2007年4月29日に大阪府下某所において、くだんの大阪市内某所付近を跋扈しているブルースマン達が、白昼堂々、なんと”野外ステージ”という衆人環視にさらされるシチュエーションで、<関△ブルースフェスティバル>なる、いかにも濃そーな長時間イベントを決行する、という第一級機密情報を得た。 開催場所は、ニッポンのハコもの行政の象徴たる”アク△ピア芥川”と呼ばれる公共施設だ。 思えば、当日はゴールデンウィーク前半の中日である。 半日ここで遊んで、帰りはファミレスか回転寿司か焼肉食べ放題に行くことが明白である家族連れや、まだまだイケナいことをする段階ではない、ウブそうなカップル達でかなりにぎわっていた。 そこに、コテコテの”どブルース”である。 ”ブルージーなA.O.R.”ではなく、”どブルース”である。 ”ブルースをベースにしたオシャレ&スムースなアシッド系ミュージック”ではなく、”どブルース”である。 超マニアックなあたりを、ちゃんとやってらっしゃるからこそ、”コテコテ”であり”どブルース”となる、という摂理を理解している小生にとっては、まさに快感音楽の一種であり、「イェーィ」などと、かなり楽しんでいた。 しかし、一歩引いて周りを見渡せば、家族連れがお弁当をひろげたり、バーベキューをしたり、にわかに開店した”かき氷屋さん”に並ぶ子供たちの歓声が聞こえる、というあくまでも平和な風景である。 それにひきかえ、我々が見据えている野外ステージを中心とした半径25メートルほどの、負のオーラが充満する空間は、いわば亜空間であり、かなり浮いていた。 繰り広げられている行為のみならず、たむろしている人達もまた、”異物”に近い印象がある。 ■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■〓■ 音楽にジャンル分けやシチュエーションなどという、誰かが決めた隔壁など不要じゃ!などと、日々吹聴している小生ではある。 しかし、黄金週間のとある日、これまた絵に描いたような”平和穏便な公共スペース”に於いて繰り広げられている”セミアコギターのチョーキング大会”を冷静に見ると 「ブルースって、こんなとこでやったらアカンのかな・・・」 などと、いささか考えもぐらつき始める。 反面、ざくっと1000人ほどいる”ブルースに無関係な、あたりまえの人生”をこれからも全うする方々のなかに 「おおっ・・・これはなんや?初めての感覚や!なんちゅう音楽やろう。 後で変わった人たちの中でも、一番普通そうな人に聞いてみよう」 などと感化される方など絶対にいない、と誰が言い切れるだろう。 また、平和家族のやさしい小太りかーさん、というのは世を忍ぶ仮の姿。 実は♪ルート66♪ぐらいならいつでも”素”でシャウトするブルースウーマンであり、いやでも耳に入ってくる”心地よい7th系カッティングギター”に居てもたっても居られず、もう少しで”乱入”しそう・・・、という”きわどい状況”と対峙しているご婦人がいないとも言い切れない。 そう考えれば、異臭を発散しながらも、一種の文化事業や啓蒙活動と思って 「こんなとこでこそ、やるべきなんや・・・」 と思い直したりもする。 啓蒙活動が効を奏す可能性は、決してゼロではない。 それが証拠に、ブローしまくるブルージーなハープソロに合せて、数人の子供が腰を振りながら、踊っていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.03 02:04:02
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