カテゴリ:つれづれ
それはFabrizio de Andre`。 現代の音楽から遠ざかりつつあるせいか、幼い頃聞いた母のLPの思い出からか。 コンサートに行きたいと思うアーティストは、もうこの世にいないことが多いのです。 残念ながら彼のすばらしい歌声も。 居なくなった今も、一部のイタリア人に愛されつづける人。 政治について、宗教について、愛、人間について詠った彼の魅力的な詩は、日々いろんなことを問いかけてきます。 1940年2月18日、ジェノヴァの裕福な家庭に生まれるde Andre`。 教授である父親の息子への期待に苦しむ青春時代を過ごします。そんななか、フランスから届いたGeorges BrassensのLPを聴き、何かに目覚める彼。 「Brassensの歌は曲なしでも聞ける、唄。私にとってはアーティストとしてだけでなく、生き方の見本でもある。」 こうして大学生活と平行しつつ、アーティストとしての道を歩みだします。 1965年、その頃すでに名を馳せていたMinaが"La canzone di Marinella"(1965年の映像。Minaの衣装がかわいい!)をカバーすることにより、de Andre`の名が一気に知れ渡る。これをきっかけに、医学部、文学、法学と転々としてきた大学生活を放棄。 「やっぱりこれが私の表現方法なんだ。」 翌年には書き溜めたものを集めた、最初のLPを発表。 しかし人前で歌うことが大嫌いな彼がやっと歌う気になるのは、その10年後の1975年。最後の最後まで逃げて・・・でもステージに上がったら、今度は降ろすのが大変だったそう。 こうして亡くなるまで、ずっと歌い続けるのです。 1984年には最高傑作として親しまれている「Creuza de ma`」発表。 初期の曲も素晴らしいけれど、このアルバムではなにかが開けたような、そんな心地よい開放感が感じられます。 では彼の初期の代表作のひとつを、最後のコンサートから。 ギターは息子、コーラスは奥さんと娘。家族みんなが参加した、イタリア音楽界の歴史に残るひと時です。 私が大好きな歌。 参加しています お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 14, 2007 06:44:24 PM
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