フラメンコギタリスト渕崎昭彦　公式BLOG　(ふちログ）

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  再会　セビージャ編（ラムと葉巻と写真と・・）

  人の記憶は、極めて曖昧でそして都合のいものなのだろう自分の中に、保存してある記憶と他者の中に保存してある記憶をつなぎ合わせることで見えてくることがある先日、以前スペインはセビージャ在住時に親交があったご家族との再会してきました！当時、スマホなどはもちろんなく、今の時代ほど、写真を撮ることも保存することも容易ではなかっただからこそ　何かしらの意志や動機、直観力が宿るその写真達に再会することは、様々な記憶の泉を揺さぶってくるようです（時に　それは恐ろしいことでもあるのですが・・・）当時、ほんとうに幼かった子供たち（語学的には、当時の僕にちょうど良かったのだけど・・）彼らも、今や立派な大人男性となりその一人は　この夏　「野球」ではなく「ベースボール」求めてアメリカへ旅立つという面白いものだ・・・その父もまた、ある出逢いによって生きる意義をフラメンコギターに見出し社会的地位や名誉を惜しげもなく放り出し突然セビージャに向かい、ひたすらギター修行でいていたのですから・・・時間軸にも様々あるのかもしれませんが子供の成長は、間違いなく時間そのものを示唆してくれます時間とは戦うものではなく、「時間を味方にする生き方」について僕自身　もっと成熟させていきたいものですね・・・手土産に頂いた「カリブのラム酒と葉巻　そして写真の記憶」その甘さとほろ苦さが同居する味と香りを楽しめる程度には僕も年齢を重ねたのでしょうか・・・次の再会と、そして活躍を心から願って！

  2019.08.15

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• ある先人のギターの音を聞いたときに・・・

  何かを、より深く学びたいと欲した時に先人達の「技」、「知恵」、そして「心根」それらに着眼し、気づきを求めることを欲するのは何もフラメンコの話だけではないであろうその昔、日本からスペインへ向かうことが今より容易ではなかった時代圧倒的に情報も少なく、交通経路も外貨の獲得もままならなかったであろう苦境に屈することなく、片道切符でスペインへ渡り、そして、その時代のフラメンコを生活を通じ、生きた経験として日本に持ち帰り、今もそれを長い年月をかけて大事に育て続けている　先人達。先日、（かなり時間が経過してしまいましたが・・）そんな大先輩にあたるギタリストの方のライブを聴く機会に恵まれました！生音で飛び込んでくるその音にすぐに耳を奪われた。そこには「古典」とか「現代」等の時代性や、「演奏スタイル」というような表層的なものを超えたところで紡がれる「カンテ（フラメンコの歌の意）」をフラメンコの源泉として湧き出し、そして立ち上がってくるギターの音があった。これだけの音にたどり着くには、どれぐらいの膨大な時間を積み重ねてきたのか、どれだけの　積み上げと破壊と再構築があったのか、そして　どこまで「フラメンコに己を捧げることができるのか？」そんな考えが頭によぎったときにふとステージに目をやると、心からフラメンコを愛し、またその瞬間を純粋に楽しみながら（恐らくは今も昔も変わらないのであろう・・）演奏している氏の姿があった終演後、いつもの癖で氏にいくつか話を伺いたい衝動に駆られたが、すぐに打ち消した。それらが、何の覚悟もない問いであると共に、安易に他者に問うものでもなければ、時に言葉は、容易な地点に人を着地させる危険性があるからだ「本当に大事な答えは己自身で見出すべきだし、己の中にしかない」そんな事を想起させてくれる音を聴けたことに心から感謝したい。

  2019.08.05

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• 将棋　対局指導？！

  先日の参議院選挙後、久しぶりの甥っ子達と将棋を指してきました甥っ子たちからはTio（スペイン語でおじさんの意）と呼ばれていたのですが、最近は　「ふっちぃ」になりつつあります、うーん　細かいことは気にせずまぁ　良しとしましょう・・さて、最初は、のんびり対局指導ぐらいのつもりでいたのですが（そもそも　指導するほど強くはないのですが・・）実際に対戦してみると、かなり強くなっておりまして途中から、大人げなく本気モードになってしまいました・・でも、将棋の良いところのひとつは二人で向き合って、思考で対話するところにあるとするならば、本気で対峙しないと　逆に相手に失礼ですよね？父の影響で、子供の頃から自然と将棋を指すようになり気が付くと、それは　ひとつのコミュニケーションや作法みたいものを学ぶきっかけにもなりました将棋は、トランプや麻雀のような（僕はポンジャンしか出来ませんが）偶然性の入る余地がほとんど皆無であるが故に、自分の思考だけを拠り所に勝負するわけですから負けると　いかなる理由があっても　言い訳は全く通用しません、また　負けを悟ったときには　自らで、それを認めてそれを相手に提示するわけですからそういう部分に着眼してみるとなかなか　日常生活にはない経験かもしれませんねですので結果として、忍耐力や持続力、粘りみたいものが多かれ少なかれ　備わってくるの面もあるのではないでしょうか？ただ、何でもそうかもしれませんが、ある一定のレベルに行く為には、コツコツ勉強を続けないと全く成長できなくなります、詰将棋もそうですし先人たちの定跡を学んでいる人と、そうでない人では圧倒的な差となって、結果に示されてしまいます来年、もし甥っ子と対局があることを想定して少しぐらい　僕も勉強しないといけないですね「ふっちぃ　弱ーい！！！」と言われないように

  2019.07.24

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• ジムカーナの記憶　その２　教訓編

  前回、ジムカーナについて書いていたら様々、記憶が掘り起こされてしまったようです、メモ程度に　ちょっとここに残しておきますねa  イメージと記憶のトレースジムカーナは、当時に会場入りすると　その日に走るべきコースが発表される競技です。それを各々が記憶し　だいたい30分ぐらいの完熟歩行の時間で実際のコースを歩くことで、脳にイメージを定着させます。その後　２トライチャレンジし、良好なタイムが採用されるわけですが、（ミスコースは失格となります）ここで気が付くのは、僕ぐらいのレベルですと１本目より２本目の方が明らかにタイムは良いのですが、つまり　１本目は様子見で、２本目で勝負と考えてしまうのですが、トップドライバー達は１本面と2本目のタイムの差がほとんどないのです、要は、脳内にイメージしたものを、すぐに走りとして再現し良いタイムを残すことができるのです（ある　トップドライバーは、イメージトレーニングでの自己タイム計測と　実際の走りのタイムがほぼ一致するようです）競技のみではなく、何でも、そういうものかもしれませんが意外と、音楽にも通じるところもあるかもしれませんね、b  集中とリラックスについてこれを、「こういうものです！」と断定してしまうのは極めて危険なことなので、あくまで経験測としての話になります、これは、そもそもモータースポーツというスピード競技が脳内に何かしらの快楽刺激を与えてしまう要素があるのかもしれませんが、競技中に　「よし、暑く行こうぜ！」とか「ガンガン　攻めるぜ！」みたいにヒートアップしているときは、ゴール後タイムを見るとだいたいよろしくないようです・・（もちろん　アグレッシブな姿勢そのものは大事ですが、　そもそも　消極的なドライバーはなかなかいないと思います・・）逆に、本当に冷静というか、よい状態の時は頭がクリアで、自分が進むべきラインがはっきりとイメージできているし、路面のシミまではっきり認識できています。アタックしているのではなく、気負いなく自然に乗れているときこういう時は、だいたい　良いタイムが出ているようです（でも　残念ながら、そういう状態はなかなか巡り合わないようです・・）コンディションという言葉で、一括りにしてしまうにはあまりにディティールが多すぎるのですが、様々な条件が一致すると稀に、そういう状態になるようです。これは、競技のみならず普段の演奏にも重なる部分がありますよね？c   本当に速い人は動作がゆったりしている！？その昔、全日本ドライバーの練習で、同乗走行させて頂いた時に感じたことなのですが、実際の走りはメチャメチャ速いし、外の風景が一変するほどの速度感なのですが、その　運転動作は実にゆったりしていて、普通にドライブしている様子と錯覚してしまいます、その全く無駄のない余裕の動作と、実際の車から伝わる音、振動、速度感、その全てがミスマッチしているかのような強烈な違和感を感じたことを、今もはっきり記憶しています。次元が違うと言ってしまえば、それまでですが明らかに　当時の僕が持っている認識力とは大幅に異なるようでした、これも、様々な競技のみならず、演奏にも通じる原理的な部分かもしれませんねたくさんの教訓、まだまだ生かしていきたいものです！

  2019.07.11

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  ジムカーナの記憶　人間と車

  今から、25年以上前に、せっせと取り組んでいた「ジムカーナ」という4輪自動車のタイムトライアル競技についてふと、思い出すことがありました。（競技内容の説明がやっかいので、人に聞かれた時は　　レースみたいものですね・・と答えていますが　　本当の意味では、1台ずつ走行するトライアルですので　　レースではありません・・）それは、人間と車の関係といいますか、例えばタイムが出ない時、より速くなりたいと願った時にその根本原因を「人」と「車」のどちらに求めていくのか・・という事精神論的に「運転は腕だ！！」と言い続けて通用するほど競技のシリーズ戦は甘くないですし、逆に車両だけに原因を求めて、それを乗りこなす技術がなければ全く話になりません。その原因は複合的な要素が絡んでくるのでそれらをどう判断するのか。知恵や経験を培うことが大事であり、安直に、どちらかに解答を求めるべきではない・・ということを痛感した経験があります。サーキット（ジムカーナ場）で運よく、全日本クラスの方と練習出来たときこうアドバイスを受けました。「タイムもそこそこ出てるし、運転も。車もそこそこだよね、でも、恐らくはそれでは　シリーズ戦では勝てないし君の成長は停滞すると思う、なぜなら、今より車の戦闘力を上げないと、人間が次の次元の感覚には成長できなし、トップレベルの速度感覚に突入すると見ている風景が変化するんだ・・」とその後、幸運にも　彼の運転する車の同乗走行が許されまさに　その風景は僕の知るものとは異なるものであり、また　それは、どこかで本能的に恐れていて突入できないゾーンでした、「なるほど・・と」思いつつその後に、彼が僕の車両で走ってくれました結果渕崎のタイムが　01分15秒だとすると全日本ドライバーは　01分12秒（なんと3秒も速い！！）全日本ドライバ運転する渕崎車両では　01分14秒　（僕の車なのに1秒も違う！）※　本当は100分の1秒単位で計測していますそして彼は、笑いながらこう言いました「この次元に来たければ、何をすべきか判ったでしょ？」と追記その後、戦闘力を向上させた車で練習し、県のシリーズ戦は入賞レベルまでで、最後まで勝利は出来ませんでした、今更ですけど、どう考えても　僕にスピード競技が向いているとは思えませんよね？笑でも、素晴らしい経験と多くの教訓を学んだことに感謝です！

  2019.07.03

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• バルージョとセビージャの記憶

  ふとしたきっかけで呼び覚まされる記憶がある。去年、来日していた　フラメンコの踊り手である「バルージョ」フラメンコ関係の方はご存知かとは思いますが、かの　伝説の踊り手　「ファルーコ」の孫であり「ピラール」の息子、そして　「ファルキート」と「ファルー」（※現在はファルーコの名を継承）の従妹にあたります。幸運にも、彼が座長として来日したステージを見ることが出来たわけなのですが、すぐに、ブログで文章化しなかったのは、その時の味わった感動みたいものを、「言葉にすることで逃がしてしまう・・」と考えていたのかもしれませんね、セビージャ在住時に、当時、10代前半だったと思われる彼と出会ったのはある　古ぼけた倉庫の一部屋で行われていた、フラメンコの踊りのクラスでギター伴奏をさせてもらっていた時のことだ、何げなく　遊びに来た彼は人懐っこい笑顔で僕のところに寄ってきて「ギターを買ったんだ！あっちで　一緒に遊ばないか？」と言ったよく判らないままついていくと、「ブレリアを弾いてみろ」と言う何とも、この街は　突然の恐ろしい試練を僕に与える・・また子供とはいえ、生粋のヒターノ（ロマ）でありそれが　かの「ファミリア・ファルーコ」の一族の一人の前となるとどうしたものか・・と　ついつい考え込んでしまう「ナランハ（オレンジ）の実でもぶつけられたらどうしよう・・」と思いつつも、彼は、僕が思う以上に、僕の弾くギターを真剣に聞いてくれていた。その時の、ファルセータ（ギターのフレーズ）に興味があったのか、純粋に好奇心だったのか、僕にそれを判断することは出来ないのだけど、（そもそも　その当時の僕を思うと、その瞬間を生きること、またフラメンコへの敬意や、アフィシオンについて感じるだけのセンサーが　圧倒的に欠如していた）そして　その後に、「次は僕が弾くよ」と言って彼がリズムを弾き始め、僕は、その音を聞いて絶句したギターを始めたばかりの彼には、まだ技術はなかった、ただ　そこから紡ぎ出された音は、正真正銘の「フラメンコの音」であるとしか言いようがなかった。そう　「己の中にフラメンコがある」というのはどういうことなのかそれが　踊れであれ、ギターであれそのまま純粋に映し出されるというのは　どういう事なのか、そのうえで　僕はどうするべきなのか・・・・決して忘れることのできない瞬間である当時は、「ネグロ」と呼ばれ、いつもファルーの後ろについて歩いていた彼「ファミリア・ファルーコ」の舞台では、最後のブレリアにだけ踊っていたのだが、そんな彼が、時を経て　いまや自身のグループの座長となっての来日。彼が紡ぎ出すフラメンコ彼が生まれながらにして背負ってきたものと、そしてそれをどう培ってきたのかそれらが、限定された時間、場所の中で、実に風通し良く　そして色濃く　昇華された瞬間に立ち会えたことに心から感謝したい。人懐っこい笑顔はそのままに、気品すら漂う彼の背中に、亡き祖父「ファルーコ」の面影を一瞬感じたのは僕の勝手な先入観によるものなのだろうか・・ついつい長文になってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました

  2019.06.19

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  初のレコーディングスタジオ

  先日、初のレコーディングスタジオ立ち合いの機会に恵まれました。（あくまで立ち合いです・・・）異なる環境で聴く音弾く音仕上げる音目的に向かって、どこまでを人間が担いまた機械が関与してくるのか・・様々な手法、方法があるのかもしれませんが少なくとも今までにはなかった視点が脳刺激として入力されたようです惜しみなく自らの手法を教示しまた解説下さったエンジニアさんと、そして今回収録された　クラシックギタリストのお二人には心から感謝ですちなみに、ご厚意により僕も、即興的に一曲だけ収録させていただきこれもまた　勉強になりました！少々、専門的な話にはなりますがレコーディングで使用される「クリック音」とフラメンコのリズムの関係性について、そして、ヘッドフォンの使用について（音の伝導、入力とでも言えばよいのでしょうか？）少々、再考の必要性を感じましたが、書き出すとややこしくなりそうですのでまたの機会に書きますね！

  2019.06.05

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• 同級生のイタリアン「Nero＆Vino」

  小中学生時代の同級生が、湯島の地でイタリアンレストランのオーナーシェフをやっていると知ったのは　わりと最近のこと。イタリアで修行した後に、帰国後店をオープンしたのはもう10年以上も前とのこと子供のころから、実にタフで勇敢さと優しさを持つ人物で僕も、いろいろ助けでもらったりもしましたが・・・今も変わらずのナイスガイでした！！湯島駅より徒歩2～3分程度、御徒町からも徒歩数分落ち着いた通りにある、カジュアルなイタリアレストラン店名は「ネーロ＆ビーノ」湯島方面にお越しの方は、ぜひどうぞ！（平日ランチ時間帯は混雑が予想されますので　　予めご了承ください）文章を書いていると何だか、パスタが食べたくなってきました。オリーブオイルにガーリックをじくじく炒めた時に立ち込める香り（判りますよね？）を思い出してしまったようです・・・・

  2019.05.19

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  羽村エルムンドライブ終了しました

  温かいお店とお客様、 そして共演者の方々の空気に囲まれて 先日の羽村「エルムンド」のフラメンコライブは 無事盛会に終わりました 今、そこにフラメンコの瞬間が訪れようとしている時に、 それを察知すること、そしてどのように応えていくのか・・・ 日常から、自分自身を磨いていかないと どんどん　こぼれ落ちてしまいます ある種の即興性を要求されるのは フラメンコの必然。 どんな状況でも、柔軟にかつ その場で最善の選択ができるよう、 そして、いかなる時も 「フラメンコに対する敬意」を見失わないように、 今後とも精進を続けていきます。 ありがとうございました！

  2019.05.19

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• お知らせ

  18日土曜日　羽村のスペイン料理店「エルムンド」の フラメンコショーに出演させていただきます。 踊り：伊集院史郎、清水順子、吉田美紀 唄　：須田隆久 ギター：渕崎昭彦 美味しいスペイン料理と、ワインを片手に フラメンコを楽しんで頂ければ幸いです！

  2019.05.16

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• 過去を語ることは、未来を考えること

  少々、アップが遅くなりましたが先日のライブを見に来てくれた小学校の同級生とゆっくりと話す機会を持てました。恐らくは小学校6年生の雪が降り始める前の季節（雪虫が舞い降りる季節と言えばいいのでしょうか？）転校してきたばかりの彼の部屋に押し掛けた僕は、まだ　引っ越しの整理も終わっていない段ボールの中から「オバQ]や「ウメ星殿下」や「キテレツ大百科」等のマンガを勝手に漁り、挙句の果てには　それを「じゃあ　借りていくよ！」と家に持って帰るという子供ながら　恐ろしい振る舞いをしていたことを記憶している（周囲への遠慮や配慮が未発達で　「これを読むんだ！」という事しか頭になかった様です）時が流れて、それぞれの人生を歩みつつも再会することが出来る、過去を笑いながら思い出し共有できる相手、そして同じように　現在、また未来についても語ることが出来る幼馴染が存在することに心から感謝したい追記今回、達成できなかった「レトロゲーム」勝負は次回会う時の楽しみに取っておくことにしよう・・・

  2019.05.07

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• 平成の最後の日に

  ふと　振り返ってみると、 「昭和」から「平成」へと時代が動いた時 僕は、当時の勤務先で過ごしていました。 正直なところ、元号が変わりゆく意義や 歴史的背景を考えたり、次の時代について思いを馳せる様なことも 全く無かった様子であり、恐らくは ただ、目の前の仕事をこなすのに必死だったのでしょうか・・ 自身の今までの職業生活上、どちらかというと西暦主体であったせいか 元号については　あまり深く考えることもなかったのですが、 ちょうど良い機会ですね 元号が変わるからと言って、時間そのものが変わるわけでもないですし、 国際基準で見ると、むしろややこしい一面もあるのかもしれませんが、 大化の時から、長い年月を越えて今も生きて根付き 意識、無意識に関わらず　人々の生活に影響を与えているもの 「節目」そして「文化」として 敬意を払いたいと自然に考えるようになりました この場所、時代に生を受けたのも、ひとつの必然なのでしょう この世界から、 全ての争いがなくなる時代に なることを心から祈って 渕崎　昭彦

  2019.04.30

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• ノートルダムと祈りと

  先日、パリのノートルダム寺院の火災をニュースで知った。日本から考える位置的な基準や、個人的な宗教的価値観を基準にするなら直接的には、僕の生活には関与しないのかもしれない、それでも、ある国の精神的支柱であり歴史そのものであるとまで言わせしめ、またその哀しみに市民が歌を捧げる、そんな映像を目にしているととても他人事とは思えなくなる・・・かれこれ20年近く前にバックパックを背負い、パリの街を訪れたことがある凱旋門の前で、バスを降りた僕は右も左も判らないどころかどこに行くべきなのかも判らないでいたのだが、「ノートルダムに向かえばきっと何とかなる」と勝手に思い込み、雨の中をひた歩いた。やがて　その場所にたどり着き、軽い、雨宿りのつもりでノートルダムに入ってみると、そこは　朝の礼拝の最中であり市民たちが、静かに真摯に祈りを捧げていたそこでは　明らかに自分は異物であり、いるべきでない人物であることはすぐに気づき、そこを後にした「祈り」とは・・・と初めて真剣に考えるきっかけをくれた場所であるささやかではあるけれど今宵は、追悼の聖杯を捧げたい

  2019.04.17

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• 語りの記憶が残すこと

  以前、千葉県のとある市に住んでいた頃、借家に住んでいた僕は、毎月　月末になると近隣に住む　大家のところに家賃を直接払いに行っていた。（今では珍しいかもしれませんが　ノート持参で行って　毎月　領収印をもらうという、実にシンプルなシステムだったのです、　そういえば　スペインでもそうでしたね・・）いつも、夜勤明けの朝に　大家さんの家に向かうわけですが、すると　大家が　「おい　茶でも飲んでけ！」と縁側に通されかつての戦争体験を話始めるのです僕は、まあ　夜勤明けでかなり眠いわけで内心困ったな・・と思いながらも、大家の機嫌を損ねて「家を出ていけ！」と言われても厄介なので静かに聞いていましたその話は　シベリアで拘留されていた時の事や、そして脱出して祖国に帰ってきたときの話でした、当時の僕にとっては、それら歴史の話であり　過去のもの、恥ずかしながら、どこか　遠いものとして受け止めていたわけですが、その大家にとっては　決して消えることががない「経験した逃れられなかった現実」であり、それを体験者の口を通して、聞く前と後では自分の取り巻く世界の見え方がすっかり変わっているかのようでした。どうして、自分の親の代、またその親の代が残酷なほどの影響を受けているのに、そして、それが今日の自分にまで至っているという事に　気が付かずに生きてきたのでしょうか？無知、無関心はある意味　本当に恐ろしいものですね、どちらかと言うと、僕は自分の経験したことを信じますが、一人の人間が人生で経験する事項は限られています。だからこそ文献を読み、または　多くの経験者の話を聞き、善き物語も、そうでないものも、自分を通して、一度変換、咀嚼することがどうしても必要となってきます年齢を重ねるていくと、なかなか話を聞かせてもらう機会も減ってきますが（こちらが　話す機会も増えてきますよね・・？）これからも　そういう瞬間、機会は大事にしたいものですね

  2019.04.12

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• 桜と選挙・・・

  少々、恥ずかしい話しにはなるのですが、20代で企業勤めをしていた頃、僕は、選挙というものに全くの無関心でした。これは、実に情けない言い訳ではあるのですが、過酷な勤務状況の中、時間が取れなかったという大義名分の下に選挙を自分の生活とは無関係のものとして捉えていたのでしょうか、社員寮での生活時代を思い出しても、投票資格の郵便物を受け取った記憶すらもないわけですから、まさに　無関心だったのですね。また　当時の会社内でも、政治や宗教の話を仕事の場に持ち込むことはタブーだったのか否かまでは覚えていませんが、周囲でそういう話をする場面がなかったことも影響していたのかもしれません。しかし　面白いもので年齢を重ねることで、自然と政治の話にも少しは耳を傾けるようになるようです・・・何を信用して、何を信用しないのか・・何が実現されて、何が曖昧（巧妙に）に消えていくのか・・・直接的に自分に関与するものだけではなく、間接的に周囲へ影響を与えることについても幾分は考え、そして　「自分の票は無意味である・・・」という発想から「それでも　０票と１票は異なるし　無力と微力は違う」そう考えるようになり、毎度　投票場に奥さんと二人自転車でチャリチャリ向かうようになりました。正直なところ、ギターを弾いているときはそれ以外の事は全く考えられなくなってしまいますし、また　音楽に没頭するということは、それが必然でもあるのですが、それ以外の時間の使い方、日常生活レベルで、社会の事象についてコツコツ勉強しなくてはいけないですね・・・道中の「桜」　見事でした！

  2019.04.07

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• 桜見て何思ふ・・・

  毎年、この季節に桜を眺めることができること本当にありがたく思うようになりました。桜の木の下で、静かに佇んでいると、何とも言葉にならない、この瞬間にしか感じえない不思議な時間が訪れるようです、しばらくして、奥さんが言いました「桜を眺めて　お酒を飲む人の気持ちが判るわね・・」となるほど！現代でこそ　花見はすっかりイベント的になっている面もありますが（もちろん　それも楽しいのですが）元々は、そういう心の動きが生活に醸し出された自然の営みだったのかもしれませんね恐らくは　月を眺めてお酒を楽しむのと同じように

  2019.04.03

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• 浪曲を通して物語を聞くこと

  僕は、個人的には　物語に触れるということは「本を読む」ということだと勝手に思っていました。自分のペースで、自分の好きな時間にそれに触れることは大いなる喜びではあるのだけれど、人の声を通して　語られる物語の世界というのは素敵なものだな・・と思うようになりました昔は語り部と呼ばれる人たちが、その語りを通じて　様々な楽しみを共有していたと聞きます浪曲を通じて、現代の語り部の物語を楽しんでいただければ幸いですもちろん音楽も！僕は、音楽側のステージでサポート出演させていただきます日時：3月31日（日曜日）12時開場　12時30分開演場所：晴れたら空に豆まいて　xxx-xxx-xxxxx（代官山駅　徒歩2分）料金：前売り　3,000円　当日　3,500円出演：浪曲＆歌＆ギター　長尾景友　　　　三味線　澤村美船・バイオリン　ミンケンキ　　　　パーカッション　馬場一人・ギター　渕崎昭彦お会いできること　お待ちしております！

  2019.03.28

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• 半世紀を生きた節目に・・

  先日、生を受けて　半世紀の節目となる日を迎えました。果たして、その時間が長いのか短いのか・・・そんな　一定の価値観という物差しでは測れない事についてついつい考えてしまいます。今までをふと振り返って、僕は、決して徳のある生き方をしてきたとは言えませんし、もちろん　人に迷惑をかけずに生きてきたなどとも、とても言えません、また　胸をはって、何か自慢できるようなトピックがあったわけでもありません。でも多くの方々との「出逢い」と「支え」によって、そして　偶然だけではとても収まりきらないような様々な事象に導かれ、時に翻弄されつつも、今も、こうしてご縁があった皆様に挨拶できることを心から嬉しく思っています自分の中に、新しく何かを付け加えていくことも「学び」ですし、それと　同時に、今までの自分の中で固まってしまったこと、これらの刷り込みを　そぎ落としていくことも　やはり「学びです」高いところを飛べるようにと、目指すことも素晴らしいですが、より、もっと深いところへと潜っていくこと、そして　少しでも　お世話になった方々への感謝を何かしらの形でお返しできるように、これからも精進していきたいと思います今後ともよろしくお願い致します感謝を込めて2019年　2月28日渕崎昭彦

  2019.02.28

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• ウィスキーと友人は古いほど良い？

  「ウイスキーと友人は古いほど良い・・・」確か、イギリスの格言だったような気がします、僕が、ウイスキー（シングルモルト）を好んで飲むようになったのは比較的、最近のことです。それまでは、飲んでいても　あまり関心を持つことはなかったのですが、アイルランドの潮の香りがする純粋なそれを口にしたことですっかり　魅了されてしまいました。水をチェイサーにして　ほんの少しだけ飲む、というより「味わう」のが良いですね！先日、ある方が　「ウィスキーの味を知りたかったら300種類飲みなさい」とアドバイスを下さいましたが、恐らく　いや確実に　僕には、いろいろな意味で達成不可能な数字だと思います！さて、先日　約20年以来の付き合いとなる友人が、仕事の事情で、カリブ海のとある島へと旅立った。それまでも　家族を引き連れ、世界中の様々な国を移り住み、（一度は　スペイン、セビージャにまで来てギターを弾いていた！！）ここ最近　日本に落ち着いたのかな・・と思っていた矢先であったためこちらも　驚いてはいたのだが、本人は至って平安というか新しく移り住む新天地への移転を前に何とニコニコしながら　「向こうでギター弾きますよ！」と語っていた！？人は年を重ねると　思考も行動も保守的になりやすいと経験上感じていたが、どうも　この男は　そうでもないらしい・・「タフだなあ・・・」と僕が言うと、同席していた別の友人はこう言った「一番　タフなのは奥さんだろう・・」と全くその通り　だとも思う。次に会うのは　カリブ海なのか、日本なのかまたは他の国なのかは判らないけれどウィスキーと、そしてギターを手に　また語り合いたいものだ

  2019.02.27

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• トロンボのフラメンコを経験した時に感じる事・・・

  ラジオでフラメンコを聞いていると、「おおっ　これもう一度聞きたい！」「あっ　ここ一時停止してもう一度！」というような、何とも　邪（よこしま）な気持ちになることがある・・・もちろん　「それも勉強」と言ってしまえば、その通りなのだけど、そもそも　「同じ瞬間は2度とは起こらない」という原理を見失うと　「フラメンコは遠くどこかへ去っていってしまう・・・・」ついつい　そんな事を考えてしまいますさて先日、セビージャから来日している踊り手「エル・トロンボ」のステージを見る機会に恵まれた。まずは、素晴らしいアーティストを招集してくださる「ガルロチ」さんには　心から感謝を申し上げたい。通常自分が感じている、時間軸みたいもの、その時間が長いのか短いのか・・そんな価値観などは軽く吹き飛ばされるような濃密なフラメンコを堪能してきました。彼ら、全体から紡がれるコンパスは、深い意味での「同時性」みたいものを起こしてくれました（正直、この感覚は今までの自分には見出せなかった　新しい経験でした・・）トロンボのギターとカンテとの「呼応性」、そこから紡がれる動きには、必然性と恐ろしいぐらいの「静寂さ」と「濃密さ」がありまた、彼が記す「足の音」は、自分を誇示するものでもなければ、相手を威圧したり驚かせたりするためのものではなく、あくまで　それは彼を通して出てくる「何か」その「呼応性」によって紡がれる「何か」であり音に音以上の何かが宿っているかのような感覚を覚えましたアーティストが放った「フラメンコ」を　どう感じ、そして受け止めるかはあくまで　「受け手」に委ねられるわけですが「この日のフラメンコの種みたいもの」が　今まで自分の手では届かなかった内面のどこか奥底の部分に、そっと置かれた気がしてなりませんその種が　どう育つのか、あるいは育たないのかそれは自分次第としか言いようがありませんね感謝と敬意を込めて

  2019.02.17

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• 現実的な日

  「生きることの本質は宴なのか？」 そんな事を、スペイン在住時に感じたことがある。 ワインを片手に親しい友人と談笑し、唄い、そして踊る・・・ そんな時間を過ごしていると、「ああ　何も崇高な目標や哲学がなくても、 素晴らしい生があるじゃないか！」と もちろん、それは　その地で自立して、生計を立てているわけでもなく、 何ら、社会とのコミットもないまま身を置く異邦人の無責任な思索に 過ぎなかったわけなのですが・・・ さて、実際の日常生活では、とても些細だし、 いちいち人に話すべきことではないのだけれど、 面倒がらずに、きちんと処理をしていかないと 支障が出てしまう物事というのが多数ある 今日はそういう現実的な一日でした。 そんな　実際的な処理をコツコツ進めていく時は 「ああ　面倒だな・・・」とか考えずに、 あくまで　システマティックに処理することにしているのですが、 ただ　借りていた本を返すために図書館に立ち寄ると、 どうしても　頭が別のチャンネルに切り替わってしまうらしく 興奮しながら物色を始めてしまい、ついつい長居してしまうことになる・・・ （結局10冊借りてしまいました・・・・） 自転車でチャリチャリ走りながら眺める この図書館へ向かう川沿いの風景とのつきあいも長くなってきました！

  2019.01.28

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  マチネの終わりに

  ​マチネの終わりに [ 平野啓一郎 ]​

  2019.01.07

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• 謹賀新年

  新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。公園でキャッチボールという営みを行ったのは何十年ぶりでしょうか？（そもそも　ギター弾きになるということは、　　そういう行為を一切しない事も含まれるはずなのですが・・・）子供の頃はボールを投げる事は自然な行為だったはずですが、時の流れと共に、それは実に高度な動きを要求されるということを認識しました！何だか、こういう再学習？楽しいものですね脳も身体も、そして心も喜んでいるみたいです（ちょっとだけ身体は悲鳴・・）まだまだ　たくさん学んでいきたいものです！皆様にとって素晴らしい一年でありますように2019年（平成31年）1月　渕崎昭彦

  2019.01.03

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• 2018年　年末の挨拶

  早いもので今年も、もう終わりですね。いつもながら、一年はあっという間に過ぎていくと思いながらも、やはり　いろいろな事が起こるものですね、特に、目に見える形以外のものとの出逢いは自分自身にたくさんの課題と大きな発見を与えてくれています、中には、様々な問題を含でいるものもありますが、それらも、また自らとの出会いとして捉えることでまだまだ自身の成長につなげていきたいものです。１年間大変お世話になりました時の流れと、そして皆様に心からの感謝を込めて今後ともよろしくお願い致します２０１８年（平成３０年）１２月渕崎　昭彦

  2018.12.29

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• ある夏の記憶　ファナ・アマジャと・

  季節外れの写真付きの投稿になってしまいますが、忘れてしまわないうちに・・・夏に来日していた、踊り手「ファナ・アマジャ」セビージャ在住時に、平日のほぼ毎日を彼女のスタジオで伴奏させていただき、また　彼女の踊り、言葉、佇まいを通じてギターを弾くということ以前に、まずはどうあるべきなのか、「フラメンコの在り方とは・・・」という内なる面への視点を、自然といざなってくれたある意味　今の僕に、多大な影響を与えてくれた方の一人です彼女は、基本的に　「ああしなさい」「こうしなさい」というタイプでもなければ積極的に言葉をかけてくるタイプでもなく、サッと踊ってみせて、あとは　椅子に座ってパルマ（手拍子の意）を叩いている事が多かったでも　そこに彼女が存在し、パルマを叩くだけで、その場は引き締まり、大事な何かが宿っていたごく稀ではあったけど、自分のギターで　ほんの一瞬だけの　本気？での一振りの瞬間が生まれたときは鳥肌が止まらなかったことを記憶している（それは　ほんの1秒とか　そういう瞬間的なものではあったのだけど・・）いつも穏やかな彼女だったけど、フラメンコに対する侮蔑的と思われる行為、または誇りを損ねるような事態が発生した時は、声を荒げることも稀にあった、そして　そんな彼女の在り方を通じて、フラメンコに対する敬意、接し方というものを僕は、ゼロから考え直すことを・・・机の上や、スマホや（当時はなかったけど）、雑誌等そういった情報の中ではなく、自分の生活経験を通じなければ獲得できないものであることに自然と気づくきっかけのひとつともなったそんな彼女が当時中学生ぐらいだった娘と孫を同行した一座での公演以前は、どちらかというと孤高な空気を醸し出していたファナは「一座の長」となっていたそして　彼女のフラメンコは、彼女のフラメンコだった・・としか言葉が見つからない実際それは　それを経験しなければ感じられない種類のものであるように僕には思えるそして　恐らく今後もそうであるとも思う挨拶のために待ったいたところ、とても喜んでくれたことにはホッとしたけど本当に僕のことを覚えていたかどうかは、深く追求しないことにしたい追記当日、他公演のために来日していた　セビージャの巨匠「ホセ・ガルバン」とも再会し（今　思えば、ご近所さんで　スーパーマーケットでも良く会っていたいた！！）ファナを交えてのその会話は、さながら　コンパス（リズム）を思い出させる貴重なひと時でした！

  2018.12.16

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• グラナダと出逢いと・・・

  スペインはアンダルシア地方にある「グラナダ王国」現在も含めて、自らを振り返るときに、彼の地のことは決して素通りできない。今でも　多くの事を語るのは難しいのだけれども、もし　あの時、たまたま目にした「グラナダ行き」というバスに乗らなかったなら・・もし　あの瞬間、あの場所で彼女がピアノを弾いていなかったら・・・もし　あの土地でフラメンコに出逢っていなかったら・・・もし　・・・・・そのシーンは、音や匂い、そして肌に触れる空気感までもが映像を伴って　今も鮮明に頭に残っている歴史に「もし」はない。それでも、この地での出会いがなければ僕の人生は幾分違ったものになったのではないか・・・・と考えたくなる時があるそんな友人達との久しぶりの再会に話がつきることはない、音楽との関りもそれぞれであればそれぞれが何かしらを背負い、そして、それぞれが自立した人生を歩んでいる何だか、同窓会みたいだな・・とも思うそれぞれが自らの意思と偶然？の導きみたいものの連鎖によってグラナダという地で出会えた事に心から感謝したい再会を願って渕崎昭彦

  2018.12.12

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  北海道と祖母と虹と

  空港から一歩外に出たときに肌に触れる、湿感の薄い空気の感触、今までも幾度となく繰り返してきた行程であるのにこの　感覚は今も昔も変わることがない、北海道に帰る時に必ず感じる感触だそして書いていて　こう気付く、約30年の月日が流れても僕は　北海道に行くとは言わず、無意識に帰ると述べることを・・・先日、祖母の3回忌にあわせて北海道に帰省していた。まずは　家族以外の誰にも連絡できなかった無礼をお許しください。お墓をお参りし、そして　生前　祖母がよく利用していたというお店で食事をしつつ、祖母の様々なエピソードや歴史について耳を傾けた。「悼む」という方法は　いくつもあるのかもしれないが、各々が故人を思い、集った者同士が様々な話を語り聴くことで　それがまた語り継がれるそれは　僕にとっては何よりシンプルで大事なことのように思えた。そして　そこには人が生きる上でつい見失う　大事な英知みたいものが散りばめられているようにも思えた、僕は、どちらかというと　形式や様式、風習などについては大事にしていきたいと願ってはいるが形骸化された、見かけと形だけのものに対してはまるで楔を打たれたかのように　思考が動かなくなってしまう傾向にあるふと　店の窓に目を向けると、空に虹が架かっていた「昭彦や　その通りだ　おまえも少しは人間らしくなったなぁあ・・」と祖母が語りにきたのか、はたまた「昭彦や　おまえはいくつになっても　青臭いままだなぁぁ・・」と讃岐訛りで　説教に来たのかは　判らない後者でないことを願いつつも説教してくれた方が　祖母らしくていいのかもしれないとも思う自分がいる悼みの中で　故人は、それそれ自身の心の中に生き続けるどうやら　祖母は、生前同じく　自分自身の中に探さなければ、あるいは見出さなければならないであろう大きな課題を僕に残してくれたようだ渕崎　昭彦

  2018.11.13

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  母の手

  「あなたの手は　お母さんに似てるのね・・」以前に　そう言ったのは　奥さんだ。僕は、そういう比較観察に鈍いらしくそう思ったこともなければ情けないことに　自分の母の手を思い出すことが出来なかった、人は長く生きることで　確かに様々なものを獲得するのかもしれないが例え　長く生きていても　見ているつもりで、何も見ていなかったりする事がほとんどなのかもしれないあるいは　自分の見たいものだけを見ているのかもしれないそんな話をさりげなく母にしてみるが彼女が何も語ることはなかった、ただ　僕の手を母の手に重ねてみるとそれを　ただ見つめ、そして　そっと頷いていた。この瞬間が記憶としては残るのか、残らないのかは判る由もないまた　それを考える必要もないのであろうただ　何かしらの言語だけでは伝えきれないものが　その場だけでも　瞬間的に通じている　そう信じることにしたい部屋の窓からは　ささやかな街路樹の紅葉が秋の終わりを無言で告げていた自分の手と、そして　それを与えられたことに感謝を込めて

  2018.11.12

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• 地味な日と言葉と

  「今日は地味な日です・・・」アイルランド系移民のオーストラリア人であるギターの生徒さんが僕にこう言った（ちなみに　彼の日本語はかなりのもので　ひょっとすると　僕より上手かもしれません・・）その言葉のニュアンスと意味が判ったような、判らないような・・窓の外を見上げると　空は地味色だった彼は、「あれ？　地味な日という言い方しませんか？母国語を日本語に直訳して使ってみたつもりだったのですが・・」と述べた。どうやら　特別なイベントや所用もなく、淡々とした日のことをそう述べたらしいのだ「うーん　どうだろう、あるいはそういう言い回しもあるのかもしれないけど僕の周りでは　平穏な日、平凡な日、あるいは退屈な日などと言っているかもしれませんね」と僕は答えた以前、小説家である村上春樹さんは「僕の文体は、英語で思考（作成）でしたものを日本語に置き換える手法から生まれたものである」と述べていた事をふと思い出した日本に住む外国人が飛躍的に増加し言葉もまた　新たな融合と変化がゆっくりと行われるのかもしれないな・・と思いつつ　彼に「村上春樹」さんの本について聞いてみると彼は　「2冊ほど　英語で読みました！　一冊は地下という本でした」と答えた恐らくは「アンダーグランド」というサリン事件に関する本であると思われたのでやんわりと　「それは　訳さなくても良いのです」と述べ、もう一冊のタイトルを聞いた彼は　「ノルウェーの木です！」と答えた少し悩んだが、訂正せずに　そのままにしておくことにした

  2018.10.14

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• ・・・・・

  更新が遅くなりました。 まずは 北海道胆振東部地震の被災者の方々へ 心よりお見舞い申し上げます 自分の生地であり、そして今も家族、親族 そして多くの友人達が住む場所での今回の地震の一報を聞き、 思考が一瞬停止し、平常心を失いました （これでも　その昔、危機管理に携わる仕事をしていたこともあったはずなのですが・・） また　電力の問題があり　安否確認にも かなりの時間がかかってしまうことで　（その優先順位も含め）多くの事を考えさせられました SNSが定着して、既に社会のインフラとしての機能に大きく貢献してくれていますが、 世代的な問題で　それを利用していない（望まない）方々との 連絡手段確保が困難であったこと これも　その中のひとつかもしれません 危機は突然やってくるケースがほとんどですが、 日常から　個人レベルでもケアが可能なことはいくつもあるはずです 自らの反省を込めて、そして　絶対に忘れることのないように 渕崎昭彦

  2018.10.02

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  浅草木馬亭にて

  先日、日本古典芸能の老舗でもある浅草「木馬亭」にて　演奏させて頂く機会に恵まれました。普段、あまり接点のない　様々な日本芸能の大先輩方々のパフォーマンスもさることながら、その舞台裏での、礼節や気配りを見て、良き意味での学ぶべき　伝統について　実に様々考えさせられました。年を重ねることで、様々な事象に慣れることはあっても、馴れ合うこととは違う、礼儀や礼節は、国や文化が変われば異なる、（極端な話　職場や家族単位でも異なる・・・）とはいえ　相手を尊敬したり、気を配ることそのものは人として共通の大事な作法　気を抜くと、ついつい楽な方向へと向かいがちですので改めて襟を正していかなければいけませんねありがとうございました。

  2018.09.05

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• 映画　「ラ・チャナ」を観て

  「それを観る前と、観た後では世界がまるで変わってしまう・・・」伝説と呼ばれたフラメンコの踊り手のドキュメンタリー映画「ラ・チャナ」を観た後の　素直な僕の感想である。映画館であるにも関わらず、さながら　彼女の劇場ライブを見てしまったかのような錯覚を覚え、思わず拍手とハレオ（応援、エールを意味する言葉、声の意）が自然と出てしまうところだった・・・彼女の名前は、正直なところ　聞いたことはあったかもしれないただ　それだけで　特に強い興味を抱くこともなく通り過ぎてきた「なぜ　僕は、フラメンコに携わってきたにも関わらず　今日まで　彼女の事を知らずにいたのだろうか？」「なぜ　共通の話題に挙がらなかったのだろうか？　いや　僕が、聞き逃してきたのであろうか？」スクリーンを通して映し出される彼女の姿は、あまりにも深い部分でフラメンコと、そして世界とが一致しているように見えたそんな　彼女のフラメンコを直に見る時が来るのであろうか、そして　もし　その時が来たら、僕のまだ知らない　自分の中の更なる深部はどう反応するのであろうか？その日を楽しみに待ちたい

  2018.08.20

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• キューバ大使を囲んでの会にて

  先日、不思議な縁がつながり、キューバ大使を囲んでの会にて演奏する機会に恵まれました。底抜けに明るく、気がついたら腰が動いてしまいそうな　キューバ音楽、そして　爽快なモヒートと葉巻と香りと、中米の少し柔らかいスペイン語と日本語が絶妙に交じり合う空間まさか　都内のそのような場所で10年以上も昔のある一時期、スペインでギターをかき鳴らしてきた友人達と共に再びギターをかき鳴らすことになるとは・・・人の縁とは面白いものですねお土産に頂いた１本の葉巻は、未だ吸い方が判らないため　大切に保管してあります！

  2018.07.29

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• スペイン音楽マスタークラスの聴講

  ふとした縁から、スペイン音楽（ピアノが主、その他ギター等）のマスタークラスを聴講する機会に恵まれました。スペイン音楽というと、なかなか一言でカテゴライズするのは無理があるのですが、今回は、クラシック音楽的なガイドラインからみたスペイン音楽（アルベニス、グラナドス等のスペイン人作曲家のピアノ音楽）として捉えて頂ければと思います、ですので　フラメンコはここには含まれていません、スペインから来日したアンダルシア出身の巨匠はピアニストです、もしかしたら、「じゃあ　君には直接的な関係はないじゃないか？」と指摘されたなら、全くその通りなのかもしれません、ただ個人的に思うのは、音楽や楽器のカテゴリーを越えたところでのスペイン人である巨匠の音楽そのものを直接感じ、教え方、学び方を聴講という客観的な視点から眺め、それらを俯瞰して自分に取り入れ　また必要に応じて変換する作業は、今の僕にとっては、かなり有益なものになるのでは・・という予感があったのです。実際に、マエストロ（巨匠）から溢れてくる音楽に触れたときは、鳥肌が立ち続けてましたし（少なくとも　ピアノが鳴っているのはもちろん　彼自身が音楽として鳴っているように　僕の目には映った・・・正確には耳ですが　）、受講生の音楽を聴いたうえで、ある限られた時間内で何を伝えれば　音楽が変化していくのか（または変化していかないのか）圧倒的なリズムを土台にして、技術的な面と、表現力の両面から行われる多彩なアプローチは大胆でいて緻密、実に「なるほど・・・」と大いに頷ける内容でしたこういう経験が、僕の中でどう実るのか（実らないのか？）は僕次第ではあるのですが、貴重な経験をさせて頂いたことに感謝いたしますありがとうございました!

  2018.06.29

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• 物語を求めるとき

  物語を希求する理由はいくつもあるここ数年で　僕の中に変化が起きたとすれば、「内容や主題に対して」、というよりも「文体そのもの」の素晴らしさや、「メタファー」や比喩の奥深さに対して以前よりも　強く求めるようになったことかもしれません（ちょっと　中毒気味かもしれませんが・・・）今、手にしているのは多くの作家が名作と名を挙げてきたであろうフィッツジェラルドの「グレート・ギャッビー」過去は取り戻せる・・という愚かしい情念にも似た心の動きは、歳を重ねて生きた人にとって決して　笑うどころか、僕の中にも　あなたの中にも通じて　見出すことができるのではないでしょうか？決して動きの多い物語ではないのですが、それらが、実に見事なまでの文体と比喩で　表現されておりすっかり　感心してしまいました。とはいえ僕の言語レベルでは原本を読むのは、かなり困難なのであくまで翻訳を介しての感想ではあるのですが・・

  2018.05.16

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  ギター弾きのちょっとした煩い

  「ギタリストは手を大事にしなければいけないから　大変ですね・・」これは、実によく会話に出てくる言葉です実際、手に対しては、もちろん神経を使いはするものの、現実的な生活では、食材を包丁で切りもすれば食器も洗わなければならないですし、必要に応じて　重い荷物だって運びます（あくまで　僕の場合は・・ということですが）ただ　年に数度の草むしり（草刈り）に関しては、手や指への負担が大きく、いつも　若干の葛藤を覚えつつ　気持ちを整えてから事を始めることにしています「もし　フラメンコが生活の中から生まれてきた所作であるならばそれは　あなたの責務なのだ・・・・」と

  2018.05.15

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• 自転車と・・・

  長年　お世話になった　「渕崎号」 最近では　車体のフレームも軋みはじめ、チェーンも空回り症状が発生、 つるつるになったタイヤにもめげず　雨の日も風の日も キコキコと乗ってきましたが、自転車屋のおやじさんに修理相談したところ 「いやいや完全に寿命ですね　もう休ませてあげましょう・・・」 と実に真剣に言葉を頂き　廃車にすることにしました、 そういえば、今まで自転車は盗まれては やむを得ず買い替えの繰り返しだったので、 ここまで長く乗ったのは初めてだったかもしれません 少しオーバーですが　何かの終わりを受け入れること、 その時に起こる迷いや心の在り様は、 生活の大事なエッセンスだと思いませんか？ それが、例え　ちょっとしたことでも・・・

  2018.05.14

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• 劫（コウ）

  「純白の大きな鳥が100年に一度飛んできて、ひとつの決まった岩の上で羽を休める。鳥はそこで羽を拡げ、嘴で羽づくろいもする。そのとき純白の羽が岩に触れる。しばらくすると鳥は飛び立っていき、再び100年後にやって来て、また同じことをする。そうやって鳥の羽が触れた岩の一部分が白くなるほどの歳月・・・」ある物語の中で引用されていた、中国の故事にある一説「劫」という概念僕にとって、物語を読む喜びはいくつもあるのだけど、こういう文章を読んでいると永遠は瞬間、一瞬であり、時間という概念そのものに対してもう一度　自分に問いかけてみたくなってくるでも　明日の目覚まし時計のセットはします。はい

  2018.04.29

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  桜の木の下で　２

  注　前回の記事の続きになっております。3年前の起こった出来事ですので、時系列的に若干ややこしい箇所もあるかもしれませんが、そのまま補正せずに書いております、また　会話は通訳を通していますので　予め承知ください。解釈の仕方によっては　スピリチャルな取り方もできるかと思います、仮にそういった類の話が苦手な方でれば　読むのはご遠慮いただければと思います「あなたの生年月日と生まれた場所を教えてくださるかしら？　そうね　もし生まれた時刻が判るなら　星の位置がもっと詳しく判るわ・・」彼女はそう言った「時刻は判らないのですが・・」と僕は自身の生年月日を述べた彼女が僕にしたした質問はそれだけだった。こちらが　特定の何かについて占ってもらうのではなく彼女が見えたものについて（もしくは感じたもの？）についての話を聞くのであろうしばらく沈黙が訪れ、僕は占星術について考えてみた以前　読んだインドの本の中に占星術について書かれており、日本でいうところの星占いとは　全く異なる次元のもので長い歴史を超えた英知として今も生きているという記憶はあったが、それだけだったし、この場で上辺だけの知識など必要がないように思えた「あなたは　今変化の渦中にあります　そして　あなた自身もそれに気づいているはずです」と述べて僕を見た僕は　驚きを隠しつつ　静かに頷き　彼女はこう続けた「この枯れた木の枝を見てごらんなさい　枯れた木は、何かをしてあげないと新しい芽は出てきません　つまり　枯れたままなのです」暗示的というべきか、暗喩的というべきか様々な解釈ができる言葉ではあるが、僕は正直「どきっ」とした。実際、それがどういうことなのか具体的に質問することも出来たのであろうが僕には　それが　とても不自然なことのように思え、次の言葉を待った「この夏に　あなたには、苦難と苦悩がが訪れます。それは　2年ほど続くでしょう　でも恐れることはありませんそれは　あなたにとって必要なことであり、あなたの責務なのですそして　それを越えたら　嘘のようにあなたは楽になるでしょうだから　あなたは何も心配しなくてよいですし、その変化を恐れる必要も全くないのですもう一度言いますが　枯れた木は放置しても枯れたままなのです去るべき人は去り　大事な人は残ります　安心しなさい」とそれが僕自身のことなのか、家族の事、または周囲のことなのか、社会的環境なのか（それらは複合的なものなのだけど）　具体的なことは何も判らない。もし　これが仮にただの作り話だったとしても、彼女には何の得もないわけだし、彼女の在り様と目を見ていれば　少なくとも　それらは信じるとか信じないという次元では測れない質の言葉のように思えた僕は　やはり具体的な質問は避けた、彼女は今　知覚？していることのみを語っているようであったし、僕の人生に起こることなのであれば、それが何であれそしてそれが大事なものであればあるほど　答えは自分でつくるべきものという考えがあったからだ最後に彼女は　慈しむように桜の木に手を触れ　　「この桜の木が　私たちを巡り合わせてくれました　それは喜ばしいことです　また　どこかで逢いましょう　アルベデルチ（さようなら）」と言葉を残し　去っていった桜の木の下には静寂が訪れた追記　あれから3年が経過して、詳しくは書けないもののその間、実際に　僕の様々な想定を超えるいくつもの出来事に遭遇し、好むと好まざるを抜きにして　現実的に自分のやるべき責務を果たしていました、ゾッとするほど的確に起こったものもあれば、未だにピンと来ていないものもありますが、もし答えがあるとするならば、これからの自身の生き方が導くものであるのかもしれませんまた　どこかで逢えることを願って感謝を込めて

  2018.04.02

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  桜の木の下で　その１

  ある季節になると、ある場所にある花が咲くそんな毎年の当たり前のような景色かもしれないが、少しだけ生きている年月を重ねていくとそこには、その風景や匂いから想起されるであろう各々の記憶や物語が加味され、様々な思索が訪れる僕は北海道出身ということもあるせいか、花見の習慣も根付いておらずまた　「春の入学式＝桜＝新しいスタート」　というようなイメージもなくどちらかというと　GWにそういえば桜が咲いていたかな・・という程度の関わりに過ぎなかったのだけど、現在は、春のこの時期、桜の木の下でわずかながらでも佇んでいると何かしら　大地と季節の調和の瞬間に「感謝」みたいな気持ちが生まれるようになった3年前の同じ季節、桜の木の下でギターの練習をしていた時目の前を歩いていた二人の女性（一人は日本の貴婦人、そして一人はヨーロッパ系と思われるもの静かな貴婦人であった）に話しかけられた「あなたの弾いているのはフラメンコギターねもし　迷惑でなければ　隣のベンチで桜を見ながら聞いていてもいいかしら」と「もちろんです　ただ、今は練習で弾いており　あまりサービスみたいことはできないかと思いますので　了承ください・・・」と僕は答え「もちろん　構いません」と彼女たちは言った彼女はイタリア人で、この桜の季節に実家の用事でイタリアから帰省する友人と共に日本に訪れたとのことだったある程度　弾いたところで彼女たちと話を交えるとそのイタリアの貴婦人がこう言った（※　僕はイタリア語は判らないので　通訳を介しています）「ギターを聞かせてくれたお礼に　あなたの事を占ってあげるわ」とそのイタリアの貴婦人は　古代バビロニアから伝わる占星術の正当な継承者であるとのことだった通常、僕は　手相や占いの類に関して、さほど関心を持っているわけでもなく、特に信じることもなければ、特に批判するわけでもない中庸な立場で生きている人間であるが、興味のない団体への誘いなど（意外と声をよくかけられる・・）に対しては　はっきりと拒否するタイプであるただ　その彼女の毅然とした佇まいからは、そういったものと一線を画すものであることはすぐに見て取れた「僕は、ぜひ話を聞いてみたい」と述べたつづく

  2018.03.31

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• さらばガラケー

  つい先日は、「地中の生き物たちが春と勘違いして出てきてしまうのでは？」と感じるぐらいの陽気だったのに、また　かなり冷えてきましたね。今更で、大変恐縮なのではありますが、とうとうガラケーからスマホに変えることになりました。それに伴い、携帯電話の番号と　携帯のメールアドレスが変更となります、関係各所の方々には、順次　連絡させていただいておりますので、予めご承知ください。また　PCのメールアドレスの変更はありません、そのまま使用しております。正直なところ、かなり礼を逸してこれまで生きてきてしまいましたが、こんな機会にだけ連絡する自分に対し、非難のひとつでもあってもおかしくないところを、（トマトをぶつけられたって　おかしくないのに・・）「久しぶり！」などと　言っていただけることには全く　心から感謝する次第です。今後ともよろしくお願い致します。渕崎昭彦

  2018.01.11

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  再会は出逢い

  先日、小学校時代の恩師が上京するということで、首都圏に生活している当時の同級生数名と共に再会する機会に恵まれた。今では、SNSのある種の恩恵というべきか、以前に比べると旧知の方々と連絡を取ることは飛躍的に容易になった感がある。とはいえ、実際に「その人に会いたい」という気持ちや、実際にそれを「行動」に起こさなければ実現はしない。当時からすでに３０年以上が経過した今、それらが実現するというのは、僕にとっては、やはり嬉しいことだ、「ある時」「ある場所」でたまたま出逢っただけ・・と言ってしまえばそれまでだけど、それが緩やかではあるけども現在までつながってきた事はやはり愛しいものであるし、またそういう恩師や同級生がいることに心から感謝したい。そんな彼ら彼女たちと交わす、「当時の記憶」、「あれから現在までどう生きてきたか」「これからどうしていくのか」という　極々自然発生的なテーマが興味深いことはもちろんで、それを語りつくすには時間が足りなかったわけなのだけど、今回、僕が特に関心をもったのは、自分が当時の自分を俯瞰するときの認識と、当時の自分を知る他者が僕を（あるいは彼を）俯瞰する認識の視点の差　というものだったかもしれない。記憶の誤差や、「自分」が覚えていて「相手」が忘れている、またはその逆、というのはよくある事なのだけど、それより一歩進んで、単なる「過去の思い出話」というレベルから、もう一歩進んで「それ」を眺めた時の「自分ではない誰か」からの視点と認識、それらの言葉を聞くことで、現在まで、見えていなかった、或いは気が付くことのできなかった「自分」との出逢い。同級生の一人がポツリとこう述べた「もしタイムマシンがあるなら　当時の自分に　こう言ってあげたいと・・」以前の僕なら、笑いながらも「もし」という仮定の言葉や「過去を振り返る」というニュアンスに対して特に反応すらしなかったかもしれない。経験は人を成長させると同時に、余計な「刷り込みによる垢」みたいものも無意識に付着し堆積させてしまう、それは、些細なもので終わることもあれば、時に重大なものとして顔を出す場合もある、「もし・・・」と思う事そのもので、すでに浄化作用は働き、そして、また新しい自分との出逢いが開始されているのではないかと・・と考えるようになったのは　比較的最近なのかもしれない。「時が巡ることでしか出逢えないものがある」そして　今回の再会は僕自身の中身を少しだけ「更新」してくれたようだ当時に出逢った「時」と「人」と少しだけ「その時の自分」に感謝を込めて

  2018.01.08

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  謹賀新年

  謹賀新年少々、出遅れてしまいましたが、新年あけましておめでとうございます宵の空を見上げてみると　何かしら大切な事を思い出させてくれるぐらいの、大きく、そして少し恐怖するくらいに輝いた月が目に飛び込んできました、「輝き」と「闇」もし　時と環境が許すなら　ちょっとだけ窓から覗いてみてください。あなたは　何を感じますか？本年が、皆様にとって素敵な一年になりますように平成30年（2018年）1月渕崎　昭彦注・・・月の写真はさすがに撮れなかったので（撮ることすら思いつかなかったので・・・・）元旦に甥っ子たちと「かくれんぼ」して遊んだ（遊んでもらった？！）公園の写真を一枚！頭も体も、そして心も全てが柔軟な子供たちから　学ばされているのは、むしろ大人の方かもしれませんね・・

  2018.01.03

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  年末の挨拶

  窓の外は「雪交じりの雨？」なのでしょうか・・・さて、今年は僕にとって　激動、変化というよりは様々な重要な判断、選択に遭遇した一年だったと振り返っています。どちらかというと　それらは現実的で、曖昧なものを出来る限り排除することと、ある程度毅然とした態度で立ち向かうべき質のものであったかもしれません。自分の意志を超えたところで　起こりうる事象とどう対峙するのか、現実的な対処はもちろん、それによって自分の内面が奥底の部分ではどう反応するのか・・その点では「未知の自分との出逢い」であったと捉えていますそして、そういう意味では　僕はまだまだ「変化の渦中」にあるということになるのでしょう。これらを　どう「認識」し　今後の生き方に取り入れていくのかは今後　自分自身で導き出すしかない訳ですが、あるポイントを通過してしまった物事というのは、「受け入れる」ことでしか　スタートできないのかもしれませんそして　そんな様々な有形、無形問わず、多くの機会に出逢えた世界そのものに感謝を込めつつ年末の挨拶とさせていただきます。一年間大変お世話になりました。どうか良い年をお迎えください渕崎昭彦

  2017.12.31

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  師走に浪曲

  師走のある日、友人が浪曲師としてのデビューすることになりその舞台を見てきました、僕は「浪曲」については，まったくの門外漢で語りの手法も知らなければ、どんなお客さんが集まり、どのような雰囲気でステージが進行していくのかも　知らなかったわけだが、鶯（ウグイス）色の着物を纏ったその友人がステージ上に現れた瞬間に客席からは囃子声が巻き起こり、まだ海のものとも山のものともわからぬ新人を歓迎するであろう　惜しみないその温かいエールを聞きながらふと　スペインで経験したいくつかのシーンを思い出していたフラメンコには「ハレオ」と呼ばれる　（応援する、囃し立てる）という大事な要素があるそれは、もしかしたら「文化」と呼んでもいいのかもしれない。出演者だけがではなく　聴衆もそれを行うことで、舞台会場全体にフラメンコの空気が染み渡り一体感を生み出していくのだ、もちろん　それは義務として行うものではなく、あくまで自然発生的に生まれるものである、それが　最高潮に達するとき「オーレ」が生まれ、この上ない調和の瞬間が訪れる、だが、いつも　その瞬間がやってくるわけでは　もちろんない、それでも　いつか訪れるかもしれない、その瞬間を求めつつ　アフィシオナード（フラメンコを敬愛する者の意）達は会場に足を運び、ただの聴衆としてではなく　暖かさと厳しさを備えた眼差しでエールをおくりつつ共にフラメンコに参加し、またそれにより　出演者達もより上質なフラメンコへと育まれていくのだ何でもかんでもフラメンコを喩えに置き換える必要もないのだけど、（実際、歌舞伎にもその文化は見られるし、サッカーのサポーターだってそれと相似するものを見ることができる、）たまたま　僕の経験上というか　思考がそれが頭に浮かんだだけのことなのでこれは　ご容赦ください。無事ステージを終えた彼の佇まいと、聴衆からの拍手を聞いて形は違えど　どの分野でも　「語るべきことがある者、そして語らずにはいられない者と、傾聴することを望む者が融合することでしか生まれない世界」が存在するというそんな当たり前のことを　思い出した一時であったちなみに師や兄弟弟子から頂いたと思われる大事なデビュー戦のご祝儀で彼から一杯のそばをご馳走になってしまったことは　ここだけの話にしておこう。

  2017.12.28

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  北海道にて

  「歳を重ねることで失うものもあれば、歳を重ねることでしか得られないものもある」先日　祖母の一周忌法要のため　北海道に一時帰省していました。外の空気は「きっ」と引き締まり、平地にこそ雪はなかったものの、冬色になりつつある周囲の山々を見上げては　ふと考え込んでしまっている自分と出会うことになった。一年という時の流れと、「悼む」ことのあり方について、諸処　背負うべき現実的な所作に対峙する自分の在り様について、そして「継承」という言葉の本当の意味について、そんな事を　注意深く自分の中に問いかけつつ、空を見上げるととんびが「ぴろろろろろ・・・・」と飛んでいるではないか！車を運転しなくなって久しいのだけど、自分と世界のありようを眺めるには意外と悪くないのかもしれないですね、（もちろん程々に）個人的には　「オートマ車」ではなく「ミッション」の方が断然　楽しくて、嬉しいのですが・・

  2017.11.23

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  夏の上越と蓮

  気がつけば　秋の空気更新が遅くなり失礼しております。今頃　夏の記事をアップするのも　何だか変な感じではあるのですが、多くの方々の有形、無形の「心根」、「エネルギー」そして「優しさ」を感じる貴重な時間を過ごさせいただき　この場を借りて感謝の辞とさせていただきます写真は、様々な思索に誘ってくれた「蓮の花」、そして　「夏の上越の空」相方との演奏のワンシーンです。追記　蓮の花が朝だけ　しかも数日間という短期間にしか咲かない花であることを僕は今まで知らずに生きてきてしまったようです、まだまだ　この世界　知らないことばかりですね・・・・

  2017.09.10

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  盆と太鼓と・・

  「湿った風に乗って　和太鼓の音が聞こえてくる・・・」盆踊りの会場に足を運んだのなんて　何年振りなのだろうか、少なくとも　北海道から関東に移り住んでからの記憶がないとするとかなりの年月が経過したことになる今更ながらで　恥ずかしい限りではあるのですが、僕にとって　盆踊りは8月の中旬に行われるものであり、踊るのは「ソーラン節」だと　今まで思い込んでいたわけで、江戸のお盆が7月であることを知ったのも、「東京音頭」を目の前で見たこともまさに　この夏（先週）のことでした。でも町内の親分みたい人が　若い衆に太鼓を叩かせ、そして　その若い衆は子供たちに叩き方を伝授する「最近は踊る人も　少なくなってきたわね・・」等と言いながらも　もう長い事その場で踊ってきたのであろう土地の婦人たちが、サッと軽やかに踊りその娘や　孫たちも　それを真似しつつ　やがては音と踊りを通じて「円と縁」が　自然に生まれる「伝承」・・・というような　大げさな言葉は必要ないのだろうただ　そういう「場」が生きているということを知るのも悪くないのではないかという気がする（全体的な写真を取り忘れたため　太鼓を叩く町内の若頭？的な存在であろう男の一枚をアップしておきます）

  2017.07.30

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  月見て何思ふ

  心を亡くすと書いて「忙しい」と読む久しぶりに　そんな言葉を思い出つつ空を見上げてみると　月がこちらを照らしてくれていました「月見て　何を想いますか？」ちなみに　乱視が進んだせいか月が２つに見えてしまうのは僕だけでしょうか？でも　写真は　１つで安心しました！

  2017.07.12

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  近況

  更新が滞り失礼しております！長くとも短くとも取れる営みの中で今はどうやら　アウトプットよりもインプットの渦中にあるようです。、そんな星の巡りの時は　言葉もどちらかというと控えめになってしまうようですねでも　今までと少々違った角度とイメージで新しい何かに気付きつつあるようです　しかし　油断は出来ません何かを求めて　継続するということは　積み上げては崩し、そしてまた積み上げては崩す　そんな繰り返しの道のりみたいものでそれでも　コツコツと一歩一歩　前進　あるいは後進？しております（案外　後進も重要なステップなのかもしれないですね・・・）同じく　変化の渦中にあるギターと共に

  2017.06.18

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