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Ju ne suis pas

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2005/09/18
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カテゴリ:カテゴリ未分類

「人生は快楽だ」なんて考えているクソ男のクソ映画

映画の冒頭部分を観ている時の感想は、まさにこんな印象。


「時は全てを破壊する」
映画の冒頭とラストにこの言葉が登場する。

この映画は公開時にすごく観たかった映画。
でも、カンヌで失神者&途中退場者が出たと言う事で結局映画館に観に行く勇気が湧かず・・・。
映画館に観に行った友達に感想を聞いても
「・・・うーん。」という反応。
「8mmより何倍も暴力的で、esとは違った怖さで、とにかく辛い」と・・・。

結局、観たいけど、観る勇気の出ないまま過ぎて・・・
だけど、ついに観てしまった。

映画の前半部分は・・・とにかくヒドイ。
ストーリーだけでなく、カメラワークと映像がまずヒドイ。
不快!酔う!気持ち悪い!
でも、時間軸が反対に進んでいくこの映画を観てるうちに
ヤクをして恋人を一人で帰してしまった自分の情けなさ・後悔・どうすることもできないやるせなさ
マルキュスの心の中がまさにこのカメラワークのようにグチャグチャなんだろうと思った。

そして、消火器で顔を潰すシーン・・・
その後の9分間に及ぶレイプシーン・・・

最低


ただ、時間軸が逆なので最後の方に近づくほど、アレックスの幸せな生活が映像に流れてくる。
実は、妊娠していたことも含めて。

映画の中でアレックスが「運命は決められている」って話をするんだけど
アレックスの運命を冒頭で見せられていただけに辛かった。

「時は全てを破壊する」

時間軸が反対だからこそ、この言葉が心に強く響く。

どんなに幸せでも、突然訪れる救いようのない現実。
その時が来れば、それは避けることができない。

幸福っていう定義は、人それぞれ感じる枠が違うと思う。
こういうのが幸せって位置づける事は難しい。

中には、この映画の冒頭に出てくる「レクタム」にいる男達のように
私なんかの枠とは、かけ離れたトコロに存在している人間もいる。

目を背けたくなるような暴力的な事に快感を感じるウジ虫野郎が存在していることも、現実。



私は、今、幸せだ。

この映画を観終わって感じた事。
そして、この映画が言いたかったことは、これだと私は思う。
自分たちが平凡でも平和に生きている事の幸福。


もしかしたら、いつか私にも全てを破壊されるような、避ける事のできない現実に直面するかも知れない。

それまでは、この平凡な幸せを体いっぱいに感じて生きていこうと思った。








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Last updated  2005/09/19 12:06:32 AM
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