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テーマ:温泉について(1678)
カテゴリ:温泉
前回の日記で紹介した「定義如来」の近くに「定義温泉」という所があります。 ここは、一般の人が立ち寄ることの出来ない温泉で、検索しても情報がほとんど出てきません。 がっ・・・ひとつ分かっていることは、どうやら、「心の病を持つ人のための温泉」とのことです。(近年、廃業したという噂も聞きましたが、真偽のほどは分かりません。) なにしろ「定義如来の近くにあるらしい・・」くらいしか詳細が分からないので、当然、定義如来近辺には、看板も一切出ていません。 方向音痴のりと様が、定義温泉を発見することは半永久的に不可能だと思いますので、 ネット上で発見した定義温泉の画像をどうぞ! りと様が持っている「つげ義春の温泉」という本には、作者が昭和44年に定義温泉に宿泊した時のエピソードが書かれています。 以下、本の中身を少し引用してみます。 「仙台からバスで定義温泉へ行く。約二時間。 土砂降りの雨となり、門前のそば屋に入る。 そば屋のおかみさんは、温泉は一般の人はあまり歓迎しない。予約もしないで泊まるのはむずかしいだろうと言う。日も暮れかかり、これから宿探しをするのは仙台まで戻らなくてはならないので、落胆していると、おかみさんは気の毒に思ったのか、電話で頼んでくれた。 「頭が重いといってわざわざ訪ねてきたんですよ。ひと晩だけでも泊めてやってもらえないかしらね。」 「頭が重い」という言いかたは真実味がある。 (中略) (中略) 湯が膝下ほどしかないので寝そべっていると、音もなく長襦袢の女が現れあわてる。 話はいきなり飛びますが、こちらは、一昔前(昭和が平成に変わる頃)のベストセラー「ノルウェイの森(村上春樹著)」です。 りと様の勝手な読書評を書きますが、ノルウェイの森に出てくる「京都の人里離れた山奥にある謎の精神障害者療養施設」の描写が、定義温泉の雰囲気にすごく似ています。 りと様は、つげ義春の「定義温泉」の章を呼んだ時、すぐ「ノルウェイの森」の謎の精神障害者療養施設の描写を思い出しました。。。 ちなみに、ノルウェイの森には、他にも、「お父さんは、家族を放り出してパラグアイに放浪旅行に行っている」と、主人公の女友達が語るシーンがあります。本当は、パラグアイに行くどころか、癌で余命いくばくもないという切ないシーンです。 その部分に関しては、りと様が最近ブックオフにて、¥105で購入した森村桂のエッセイ(昭和40年代のもの)に、「さみしいからお父さんが死んだと人に言いたくなくて、『ずっと海外で放浪している』と、いうことにしている」 ・・てな感じに書かれているよく似た文章がありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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