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カテゴリ:本
妊娠4ヶ月目に入り、ようやく悪阻も落ち着いてきました。 吐き気の発作は旦那の口臭攻撃を受けた次の日(1月6日)以来、起きていないので、このまま落ち着いてくれることを願うばかりです。 さて、悪阻で寝ていた時間には、今まで本棚にしまいっぱなしだった本を引っ張りだしては寝床で読んでいました。 一番印象に残ったのは斎藤茂太さん(1916-2006)が書かれた「回想の父茂吉 母輝子(1993年発行)」という本です。(楽天ブックスで検索しましたが、品切れのようです。) それを読んでいたら、蔵王山頂に「陸奥(みちのく)をふたわけざまに聳えたまふ蔵王の山の雲の中に立つ」という斎藤茂吉の歌碑があることを知りました。 今まであまり茂吉の歌には関心がなかったのですが、なんだかこの歌にはすごく心が打たれました。(実際、山形県出身の茂吉は蔵王をこよなく愛していたそうです。) それとは別ですが、週刊新潮には斎藤由香さん(茂吉の次男・北杜夫氏の長女)が連載を持っています。 今週の連載によると、最近、北杜夫氏は山形に行って茂吉のゆかりの場所を訪ねたそうです。 北氏が語った茂吉のエピソードも非常に胸を打たれるものがありました。 「北杜夫氏が大学生の頃、茂吉の甥の方が病気の茂吉の見舞いにわざわざ山形から来てくださったそうです。 帰り際に茂吉は家族に支えられて玄関までお見送りをした。 そうしたら『靴を出せ』という。 (中略) その頃の茂吉は老い、口もきける状態ではなかったのに『一緒に上野から汽車に乗り山形に行く』と言った。」 以下、詳しい話は今週号(1月17日号)の週刊新潮に載っています。 (2015年4月=中学か高校の頃に茂吉の歌が教科書に載っていたように記憶してますが、その頃分からなかった茂吉の歌の良さが歳を重ねるごとに胸にしみじみ来るようになりました。 数年前に北杜夫氏も逝去し、新潮の斉藤由香氏の連載もいつのまにか終了していて時代の流れを感じます。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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