『しずく』西加奈子
そうか、あなたがいたんだ。疲れた心を優しく照らす、ちっぽけでいとしい奇跡お気に入りの作家の一人です。今回は短編集。ランドセル/灰皿/木蓮/影/しずく/シャワーキャップ どれも、なにげない毎日のなかで忘れていた大切な人を思い出させてくれる、心にしみる物語でした。最後の“シャワーキャップ”は性格の違う母娘を描いたもので、自分にも娘がひとりいるので、じわーっときました。以前、図書館で黄色い表紙に惹かれて借りた『きいろいゾウ』を読んでファンになりました。表紙の絵も自分で描いてるんですね。芥川賞をとってもいい作家さんだとおもうんだけどな。