『トランプのアメリカに住む』吉見俊哉
「フィルターバブル」インターネットの検索サイトのアルゴリズムがユーザーの過去の検索履歴に基づいて情報を構造化しユーザーが見たいであろう情報を推定し、それが優先的に出てくる仕組みを実現していること。結果的にユーザーは自分の関心に合うニュースや記事とだけ接すればよく、気に入らない記事やニュースからは隔離される。異なる立場の対話の可能性を開くという初期のインターネットの時空を反転させる。今やインターネットは対話のメディアではなく、個人が自分の世界に閉じこもり、意見の異なる他者を排除するための装置となった。これは序章の部分です。よく寛容性が無くなったといわれますが、膨大な情報があふれるネットの世界で自分に都合のいい情報しか得ようとしない人が意図的に量産されたせいだと思います。都合の悪いニュースは「フェイク」だと決めつけて、反対意見を聞こうともしないトランプ。したたかなロシアが政治経験のないトランプが大統領になるように画策したとか?イギリスのEU離脱のための国民投票も操っていたとか?なぜ銃規制が進まないのか?ハーバード大学と東大の違いなど・・・ネットでは解らないことがたくさん書かれていて、おすすめです。トランプのアメリカに住む (岩波新書) [ 吉見俊哉 ]