『錆びた太陽』恩田 陸
原発事故から約100年後の日本。多分、北関東地域全体くらいの面積に人が住めなくなって100年。その立ち入り禁止区域内の管理棟には8人のAIロボットが勤務している。その名は、ボス、ジーパン、デンカ・・・100年前にロボットを作った人が命名したらしい。そこへ国税庁から一人で来た20代の女性職員。被爆の可能性がある区域に妊娠の可能性がある若い女性が来ることはありえない。ところが、ロボットさんたちとあっという間に仲良くなって、パトロールに同行することになる。面白い設定だが、読み進むうちに国家の黒い陰謀が見えてくる。ロボットさんと女性の会話がかみ合わなくて笑えます。でも、これが日本の近未来だと思うとぞっとしますね。錆びた太陽 [ 恩田陸 ]